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貴夜と奈鶴  作者: かわ
4/9

04

「なあ」

「…………」

「なあっ!」

「駄目」

「ここ俺んちなんだけど!」

「住める状態に戻してやったのは俺だよ」

「頼んでないし!」


 勝手に押し付けるな、って続けようとしたらいきなりポカって頭をたたかれた。


「なにすんだよ!」

「…………」

「無視すんな!」

「…………」


 こ、このぉ~っ!

 あったまに来たので思わず手に持ってたモノを投げつけて、階段へ走り出す。


「貴夜のわかどしよりー!」

「っ待てコラ莫迦奈鶴ー!!」


 よくわからない色に染まった雑巾を被ってユラーっと立ち上がった貴夜があんまり不気味だったから、俺は死に物狂いでそこから逃げ出した。







2007/08/07

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