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貴夜と奈鶴  作者: かわ
2/9

02

「お前さぁ」

「なんだよ」

「これからどうすんの」

「……どうって何が?」


 ホントに、何が"どう"なのかわからなくて訊き返しただけなのに、向けられた顔は怒ってるみたいで、俺の返事が皮肉か何かだと取られたらしいとわかった。

 そんな反応をされて嬉しいはずもなくて俺もムッとした顔をしてやったら呆れたみたく溜息を吐かれた。

 たいがい失礼な奴だ。


「だから、お前姉ちゃんとこに居候するの?引越し先とか聞いてないけど、そのまま今の家に住むのか?」

「…………はぁ?」

「お前ソリが合わないからって相手いじめてやるなよ」

「うちに一人で住むに決まってんじゃん」


 何言ってんだ、って加えてやったらバカみたいに口開けてやがる。

 こいつのこんな顔みたのなんて、どれくらいぶりだか覚えてすらなくて、何だかむしょうに笑えてくる。


「…だってお前、家庭科室で伝説作ったのに…………、正気か!?」

「俺は過去を振り返らない男になるんだ」


 そう言ってやると、口に加えて目まで空けたままじいいいいいいっと俺を見てくる。

 目、閉じないで痛くならないのかな。






2007/08/04

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