表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/38

第36話:美術館長、皇帝陛下訪問の知らせを受け取る

 明るくて温かい日差しが差し込む、昼過ぎの館長室。

 美術館の運営は警備ゴーレムに任せて、私はフォキシー、ノーラと一緒に次の特別展のテーマを考え中だ。


『前は不気味な絵や彫刻ばかりだったコンから、今度は明るい展覧会がいいコンね』

「ライバル同士の芸術品を展示するのはどうかな? 同世代の芸術家同士になるだろうし、それぞれがどんな視点で芸術に取り組んだのか比べてみると面白いかも」

「さすがフォキシーとノーラだね。すごく参考になったよ。忘れないようにメモしなきゃ……ん?」


 メモを取り始めたとき、コツコツと窓を叩く音が聞こえた。

 あの銀鳥がガラスの外に停まっている。

 中に入れると、今回も足に手紙が括りつけられていた。


「みんな、ジャクリーヌさんからのお手紙だよ。私じゃなくて、"美術館イチノセ"宛てだからみんなで読もう」

『なんだろうコンねぇ』

「もしかしたら、"吟遊回廊"の処分についてかも?」


 三人で中身を読む。

 ノーラが言ったように、"吟遊回廊"の処分についての話だった。

 彼らは監獄行きとなり、売り捌かれた芸術品は持ち主の元に返還されつつあると読んで安心した。

 願わくば、芸術品たちはあるべき場所で静かに過ごしてほしい。

 また、ジャクリーヌさんは"吟遊回廊"の裏にさらなる大きな組織があると睨んでいるようだ。

 もしかしたら、乱暴な方法で領土を広げているゼフリ王国という国が関係しているかもしれないと……。

 そこまで読んだ私たちの間に、どことなく緊張が横たわる。

 本格的な調査はジャクリーヌさんや宮廷魔導師の人たちが行うようだ。

 私たちの出番はなさそうでちょっと安心した。

 もちろん、協力を求められれば応えるつもりだ。


 手紙はこれで終わりかと思ったけどもう一枚あった。

 読み始めるや否や、みんな驚きの声を上げてしまった。


『「皇帝陛下の訪問……(コン)!?」』


 "吟遊回廊"壊滅の功を奏して、皇帝陛下が直々にこの美術館を訪問されるとのこと。

 日程は再来週の休館日はどうか? と書かれている。

 皇帝陛下なんて、言わずもがなこの国の最古運権力者だ。

 美術館を訪問する……これは大変なことになってしまった。


「私はそんなに大したことはしてないんだけどな……」


 思わず呟いた私に、二人は笑顔で言ってくれた。


『向こうはそう思ってないってことコンよ』

「フォキシ-の言うとおりだよ、ミオ。帝国全土を騒がせる盗賊団を捕まえたんだから」

「ありがとう……嬉しいよ……」


 閉館後、さっそく手紙についてセシルちゃんとソフィちゃんにも共有した。

 二人とも"吟遊回廊"とゼフリ王国の話は真剣な表情で聞き、皇帝陛下の件についてはまったく違った反応を示した。


「ここここここここ、皇帝陛下が……訪問……ですか!?」


 と、セシルちゃんは激しく驚き、


「わはは、皇帝陛下が来るとはミオ殿もやるではないか。大出世じゃな」

『エッケン タノシミ』


 ソフィちゃんとアストラは豪快に高笑いした。

 みんなで相談した結果、日程は先方の提示通り再来週の休館日で決まり、銀鳥にお返事を渡す。

 そのまま、私たちは流れるように準備を始めた。 

 皇帝陛下の希望に合わせて展示する所蔵品を考えたり、カフェのメニューを新しく作ったり、ミュージアムショップのグッズをさらに増やしたり……。

 忙しいけど楽しい毎日だ。


 やがて、みんなであくせくと準備していると、あっという間に皇帝陛下訪問の日がやってきた。

お忙しい中読んでいただきありがとうございます!


少しでも「面白い!」「早く続きが読みたい!」と思っていただけたら、ぜひ評価とブックマークをお願いします!

評価は広告下にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にタップorクリックしていただけると本当に嬉しいです!

『ブックマーク』もポチッと押すだけで超簡単にできます。


皆さまの『評価』や『ブックマーク』は執筆の大変大きな原動力になります!

何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ