第四章:第五話
トーナメントの組み合わせ決めのため、各班の代表者がくじを引く。
その顔を見ると、昨年から優秀成績を修めているものが多い。
珠威は、(これらの面子に勝たなくてはならないのか)と思いつつ、くじの結果を見ると一班に割り当てられたようだ。
初戦の相手は二班。
班長は誰かと探すと、相手も珠威のことを探していたようで目が合う。
金髪を腰のあたりまで長く伸ばした彼女は確か射撃の精密度が高かった記憶があった。
珠威たちの初戦の相手はなかなか手強そうである。
珠威は仲間の待つ方へ戻り、
「じゃあ試合直前ミーティングをしようか。」
と声を掛ける。
試合は決闘場の中にある、広大なフィールドで行われる。
砂漠、森、都市、草原の四種類があり、どのフィールドになるかはランダムだ。
スタート地点も、転送装置によって行われるのでランダム。
だから今できることはあまりなく、事前に打ち合わせできるのは作戦の確認ぐらいだ。
とはいえ、これをおろそかにしてはいけない。
珠威たちは開始直前までしっかりミーティングをしてから転送装置に乗り込んだ。
そして転送装置が動き出し、止まり、扉が開いて戦いは始まった。
*
フィールドは森。
珠威と零が決闘をした場所でもある。
互いに相手がどの方向にいるかは分からないが、マップがあるため大体の予測はできる。
相手に対して先手を打つため、珠威たちは二手に分かれて走り、挟撃をしようとしていた。
「こちら珠威。今のところ敵の気配なし。」
『こちら零。こっちも敵はいなさそうだ。予定通りのポイントへ向かう。』
無線でやり取りをしながら移動する。
接近戦が得意な珠威は、オールラウンダーの花梨と。
同じく接近戦が得意な歌葉が、中距離から遠距離の射撃が得意な零と組むことでバランスよく二手に分かれていた。
開始からかれこれ約十分。
鬱蒼とした森では気配を感じ取るのが難しいので移動速度を落とし、気配察知の方に脳を切り替える。
風を感じ、木々が揺れる音とともに何かが聞こえないかを探す。
そして。
「上だ!」
珠威の視界には木の上から飛び降りながら切りかかってくる二人の影が映った。
ちなみにクラスは優秀度によって割り振られてます。




