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第二章:第七話
「じゃあ、帰ろっか、私たちの家に」
「?」
その言葉の意味が分からずぽかんとしてしまう。
「私、零君と一緒に住めると思って楽しみにしてたのにそう伝えられる機会がなかったし...
そのために入試も頑張って学科トップを取ったんだよ。」
「ごめんごめん。」
細められた莉桜の濃紺の目を見つめながら軽く謝る。
「もう。」
すねた口調をしながら俺の手を優しく握る莉桜。
今まで見せなかった行動に驚くも、本当はこんな風に過ごしたいとずっと思っていたんだろうなと思うと、申し訳なさと同時に嬉しいという感情が湧いてきた。
これからは莉桜を甘えさせてあげられるような人間になろうと決心するのであった。
*
後日。
あの日を境に本当に零君は変わりました。
決闘翌日に藤川君に土下座をして
『立派になるためのお手本にさせてください!』
と、弟子入り。
もともとかっこよかった零君の振る舞いはより洗練されて、私の心臓は毎日のように大きな音で鳴っています。
いつの間にか、私と零君は藤川君たちと仲良くなっていてお昼を一緒に食べたり、遊びに出かけたりするようになるけど、それはまた別のお話。




