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第二章:第四話

 ...待て。俺は何のために珠威より優れていることを証明するんだ?

 女子からもてたいから?たくさん声を掛けられたいから?

 考えれば考えるほどよくわからなくなってきた。

 とりあえず終わらせてから考えよう。

 今は戦いに集中だ。

 銃口を今一度、珠威に向ける。

 弾を切るという神業(かみわざ)をそんな何度もできるはずがない。

 狙いを定めて引き金を引く。

 引いた瞬間

 あいつの姿は俺の視界から消え、耳元で


『それじゃあ、答え合わせと行こうか。』


 という声がした気がした。

 頭に強い衝撃を受けて俺は意識を手放した。





 気が付くと、白い天井の部屋に俺はいた。

 窓からは橙の光が差し込んでおり、夕暮れであることが分かる。

 決闘をしたときはまだ日が高かったのでかなりの時間、俺は意識を失っていたことになる。

 体を起こそうとすると、掛布団の上に何かがのっている。

 何かと思い、首だけを起こして確認すると ―心臓が止まるかと思った― 俺の胸の上ですやすや眠る水色の髪の少女がいた。他でもない俺の婚約者、莉桜である。

 どうしてここにいるのかとか色々頭の中で疑問が飛び交う。

 そうやって動けずじっとしていたら莉桜が目覚めたようだ。

「ん...あれ?...私...いつの間に...」

 そして俺と目が合う。

 莉桜は顔を真っ赤にしながら俺に声を掛けた。

「れ、零君。大丈夫?」

「ああ。」

「良かった...」

 そこから俺も莉桜も話し出せず、沈黙が場を支配する。

 五分か十分かはたまた一分か、しばらくの時間が過ぎ去り莉桜が立ち上がる。

「それじゃあ、零君も無事だったし私、帰るね。」

「あっ。」

 俺に背中を向け、歩き去ろうとする莉桜に言うべき言葉を探す。

 このまま別れていいのか、それとも、何か話をするべきなんじゃないのだろうか、迷う。

 慌てて絞り出た言葉は、

「もう少しだけここにいてくれないか。」

 というものだった。

 断られることを覚悟して頼んだのだが、意外なことに彼女は少し驚いた様子を見せ、その青い目を伏せて、そして笑顔で

「いいよ。」

 と言った。

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