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試煉の時

お持たせ致しました! 最強の女騎士 vs 至高の悪魔 !!


こちら、会員no.4649が現地から生中継でお送り致します。電波は届いているかい?


読み応えはあると思うぞ! ゆっくりしていってや! ではでは。

「先ずは、決闘を受けてくれてありがとう。礼を言わせてくれ。」

「別に。いいわよ。所で、私とあなたが対等に戦えるのじゃないと、フェアとは言えない。」


「なるほど、確かにネフェル殿の言う通りだな。」

「話が分かる方でちょっと安心した。」


2人して、一緒に考えてみるのだった。



******

*一方、審査員の騎士団団長ファンクラブの皆様方視点・・・。


「おおい、お前、押すな押すな!」

「くそう、あれが団長の恋敵か!かわいいじゃねえか!」


「なんてこった!なんてかわいさだ!」

「本当にな!」


だが、これは一瞬の盛り上がりであるのはみんな分かっていた。


「だが、団長の可愛さはひと味違うんだぜ。」


その通りだとばかりに、おれを含めアホ共の眼光がキラリと光る。


おや? そろそろ決闘内容が決まったみたいだぞ!?



*****



「よし、それでは決まりだな! この決闘で我が友人、ラムザをかけてもらおう!」

「では、2人とも、この魔球に手を掲げるのだ!さすれば、結果はおのずと導かれるであろう!」


ためらいも無く、私たちは手を掲げた。


「それでは、始まりました、魔球のマー君です!それでは、審査に入りたいと思います、用意はいいか2人とも?」


2人が、つばを飲み込み、緊張感が走った時、突如虚空から光のロープが紡ぎ出され、外界と隔離するように、2人の周りをテント状に覆っていく。


「先んじたのは、ジャンヌだ~!おおっとこれは何だ? 宙にジャンヌの部屋の映像がホログラムのように映し出されてきたぞ~!?」



*****

*ジャンヌ視点(以下J)


秋の夕空に、とんぼが上空を舞う。


なかなか打ち明けられない、この想い。私は今日も一日足踏みをしている。

直視できるほど弱まった夕日に、両手を合わせ下から見上げる。


「こうすれば、オレンジのハートに見える。ラムザの事好きだ。もうちょっと話していたかったな。」


一人寂しく自傷気味にほほ笑えんだのだった。


*****


「なんと、これは恥ずかしい! 独り言を知らせてしまった~!」


「何なんだ!? これは? 今すぐやめろ! さもないと・・・。(真っ赤)」


詰め寄るジャンヌ。慌てて言い訳を始める、魔球のマー君!


「ちょっと待った! その手を降ろすのだ!どんな形であれ、これは対決だ! 審査員に手を挙げたものは、失格とみなす!」


「何だか凄く嫌な予感がするのだが・・・。」顔をしかめるネフェル・・・。



*****

*ネフェル視点(以下N)



「ラムザさん、今日は送ってくれてありがとう! ここまででいい。」

「どうした? いつもみたいにラムザ兄ちゃん呼びでいいんだぞ?」


「これからはラムザさん。分かった?」

「はいはい。分かりましたっと。」


心なしか頬を赤らめ早足で歩き出す。その顔をズームアップされ、私は思わず目を塞ぎしゃがみ込んだ。

まさかこんな羞恥プレイの展開になるとは・・・。


*****

*テイク2.J視点


ふわふわのお布団を抱き寄せ、惰眠をむさぼる私。


「むにゃむにゃ。ラムザ好き~。大好き~。グウ。」

よだれを垂らしながら、あられのない姿。はっきり言おう。これだけは出すのをやめて欲しかった・・・。


*****

*テイク2.N視点


虚空を駆け抜ける、私とラムザ。


風を切り駆け抜けるのその背中に、少しため息をつく。


いつまでも、お兄ちゃんではいてくれないのだろう。いつかは誰かのものになって、きっと私の事はもう構ってくれないに違いない。


そんな時が永遠に来ぬように願う私が、今一番嫌いだ・・・。



*****

*テイク3.J視点


ある仕事の帰り道、横道をラムザと見知らぬ女性が歩いているのを見かける。


「お客様、ご注文はいかがいたしましょうか。」

「あ、えっとそのう・・・。」

「はい?」

「そんな事はない。いや、落ち着け私は大丈夫。動揺などは・・・。(尻すぼみ)」


「お決まりでしたら、また声をかけてくださいませ。ではごゆっくり。」

「あ、あのう。ここにあるメニュー全部ください。」


「そのう、お客様お一人でしたら、流石に食べきれないかもしれませんが・・・。」

「大丈夫、です。食べきれます! 私は大丈夫。私は大丈夫。大丈夫なんだから。(小声)」


何故、ラムザは他の人にも優しいのだ。そう思うと涙が溢れてしまう。


*****

*テイク3.N視点


珍しく、ラムザさんがお見合いパーティーに行くというではないか。


何故かむしゃくしゃしたので、興味もなかったが、私も参加することにした。


このまま、誰かのものになるくらいならば、私が欲しい。


そう思うと不思議と心のもやもやは晴れ、浮き足だった私の口元は思わず緩むのだった。


*****


怒涛のホログラムの演出が終わり、私たちは打ちひしがられていた。


地面に寝ころび、何故か2人とも腹を抱えて笑いだした。それはもう軽やかな笑い声で。


どこの世界にも、似た者同士はいるのだろう。それが愉快で、ある意味信頼の印でもあったのだ。


「私は身を引くよ。ありがとう。ジャンヌ。君になら任せそうだ。」

「そんな。でもありがとう。もう迷わない。」


固く結びあった拳が全てを語っていた。



*****

*一方幕裏


「おめでとうございます。隊長!(まだこれからである)」

「やっと自分の気持ちに正直になられて・・・。」


「おれら、ずっと応援してましたよ。」


*一方辺境の守備隊


「やっとですね! 世話になったこと、俺らは忘れていないですよ!」

「おめでとうっす!」


*各地のファン


「おめでとう!」

「後は、プロポーズだけだね!」

「決めったれ~!」


「お姉ちゃん頑張れ~!」と弟くん。


世界中のファンから応援され、祝福を祈られる女騎士は(彼女は何も知らない)、一大イベントを一つこなし、その足で告白に行こうと意気込み足は勇みだっている。


「ラムザ、話があっ。」


勢い良くドアは開かれ、中に入った途端に足がつってしまい、地面に転んだのだった。






















ざんねえさんエピソードお楽しみ頂けたでしょうか。こんな女騎士の物語もいいなあと思い、できたのが今作です。


如何にも主人公キャラ出しといて、放置プレイからの独走系主人公物語に仕上がっていたらいいなあ♪


読んでくれてありがとう♪ またの機会をお待ちしております!


作者の他作品検索は、こちらから♪ 「jfjf」キーボードで、右左みぎひだりです。不定期ですが、他作品も更新しております。お暇な時にでもぜひ。結構色の変わった作品が多いようですよ♪


皆さんの感性にフィットした作品を一つでもお届けできたらなあと思っています。


ではでは。


新作情報♪ 噂の最高神、死亡フラグが立ちまくっているようですよ!? 今メインの作品です!  

      コメディなので、お暇な時にでも読むと楽しめると思います!



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