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無始無終
地獄の72柱の悪魔たちは巨大な水晶玉を見つめていた。
スミレの草原に建つ神社、そこに映る “赤い砂塵”のメンバー
“出口が塞がれた”
“他のクラージーとは違う。こやつらは加護を受けておる”
水晶玉に映される赤い砂塵メンバーの前に白い狐が浮かび、悪魔たちに視線を向けてきた。
悪魔たちは動揺したが、白狐は彼らに微笑んだ。
次の瞬間、水晶玉が破裂した。
“見ての通りだ。このクラージーはここに手が届く潜在力がある”
“こ奴らだけではない。悪意の具現化とその浄化のバランスは崩れた。地上に干渉する時期が来た”
“ゆけ”
ユラユラと揺れながら72柱は一柱ずつ消えていった。
”イブキ外伝”に続く




