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第一話 最弱の能力者

この世界には能力者、いわゆる異能を持った人間たちが存在していた。その力は神がくれた力だと言うやつもいれば、科学的に原因を突き止めようとするやつもいた。だが、その能力のある世界に慣れてしまった俺たち人間は、いつの間にかそれが普通となり、気にせず日常を送るようになった。


□□□


「はぁ〜、ひまだね〜……」


俺の名前は黒宮京太くろみやきょうた。ごく普通の能力者学生だ。


??「なにを暇そうにしてるんですか京太さん?やることなら学校の依頼案内板を見れば見つかるでしょ」


と嘆息しながら俺の名を勝手に呼ぶこの女の名前は時川橙子ときかわとうこ。よく俺になにかと突っかかってくるめんどくさいクソ真面目女だ。


橙子「ただでさえアンタは能力値が低いんだから、もうちょっと鍛える努力をしたらどうなの?……そんなのんびりしてないでさ」


京太「うっせぇな…。どう動こうが俺の勝ってだろ時川」


橙子「さんくらいつけなさいよ普通…」


と何故か片方の眉を傾けながらイラついた様子を見せる橙子。そんな橙子に、俺は煽るようにこう答える。


京太「悪いな、これが俺の普通なもんでね」


橙子「……ふんっ!さっさと死ねこの礼儀知らず!」


とそう罵倒を吐き捨てながら、彼女はその場を去っていった。少しだけ、俺が通っている学校の説明をしよう。

この学校は寮制の能力者育成に特化した特別な学校だ。能力が発現するようになってからというもの、それを乱用する能力者が増えてきたがために、政府が早急に作り出した強制教育施設だ。この学校にいる者達の多くは、戦闘用の能力を持った者や、戦いながらでも補助に回れそうな能力を持った者など様々な能力者を、本人の有無関係なく行かせるとんでもない仕組みの学校だ。勿論それだけではない。この学校には階級というものがあり、能力自体の力の高さによって、階級が割り当てられる。因みに俺の階級は落ちこぼれと言われるFクラスだ。能力値はたったの22で最低の結果を叩き出している。というのが、この学校の主な仕組みと歴史だ。


とは言っても、この生活に文句を言う人はそう多くはない。なんせ寮制なので、住む所はしっかりと確保されているわけだし、衣食住もしっかりと備わっている快適かつ充実した学校だ。それに満足する人が殆どなわけだからこそ、文句を言う人が少ないのだ。

だけど、あまりにも平和ボケし過ぎていて、俺には退屈なだけだった。俺はいつも刺激を求めている。けれど、学校に居ても外に出歩いても、なんら面白いことはなかった。だから俺は待っているのだ。この平和ボケをぶち壊してくれる、大きな事件を……。


□□□


次の日の朝食の時間、朝から学校はあるアナウンスで生徒達がなにやらざわついていた。さっき起きたばっかりの俺には、いったい何が起こっているのかわからなかったので、試しに同じ落ちこぼれの生徒に話を聞いてみることにした。


京太「なあ?なにソワソワとしてんだお前ら?なんかあったのか?」


男「黒宮君、あのアナウンス聞いてなかったのか??」


京太「ん?あー…聞こえなかったが?」


男「そ、そうなのか。……実はな、三日前に忽然と消えたAクラスの女が、死体となって発見されたんだってよ」


とその男は小声で、少し怯えたような顔でそう説明した。それからさらに話の続きを彼から聞いてみると、あともう十人くらいのAクラスの生徒が行方不明になっているということも聞かされた。


京太「へ〜……。そんなことが起きてるだなんて、初めて聞いたぜ」


男「そりゃそうだろうな。俺もさっきあのアナウンスで初めて聞かされたことだからな」


なるほど、つまり行方不明なだけだから今まで先生の人たちは生徒にそれを言わなかったというわけか……。まあ、もし言えば外出しようとする人がいなくなるからだろうな。逆にそれを捕まえようと奮闘するバカもまた現れるだろうが……。


男「とにかく、先生達はこれを機に学校の警備を厳重にするってさ!ことが収まるまで、プロの能力者達がなんとかするってさ!」


京太「ふ〜〜ん……。教えてくれてどうもよ、そんじゃあな」


男「おっおう…」


全ての全容をある程度知った俺は、ひとまずその男に礼を言って、食堂の方へと足を進めたのだった。


□□□


それから俺は、夜になるのを待った。何故かは無論、面白い事件を引き起こしてくれたソイツに、感謝の言葉を述べてやろうと思ったからであった。勿論それだけでここに来たわけではないのだがな…。

そうして俺は、誰もいない夜道をひたすら歩き続けながら、なにか起こるのを待った。やはり、殺人が起きたということもあってか、近辺には誰の気配もしなかった。

しばらく歩き続けていると、いきなり周りの景色が真っ黒に染め上がった空間に移動した。いや、させられたと言う方が正しいだろう。俺は表情を何一つとして変えず、その空間を見渡した。すると……。


??「………」


俺の周りにはいつの間にか、人間ではない大きな個体がわんさかと俺を取り囲んでいた。


京太「なんだお前ら?ついでにこの空間はなんだ?」


??「………」


俺がそう質問を投げかけてみるも、その人外達は口がないのか、もしくは喋れないのか何も発さなかった。


京太「喋れないのか…、てことはこれはただの雑魚ってわけか……」


この人外達を見ながら、俺はそう納得した。すると突然、その人外たちは一斉に俺に向かって襲いかかって来た。俺は軽くウォーミングアップをするつもりで、口角を少し上げながらこう言うのだった。


京太「殺るってんなら……、手加減無しだぜ!!」


……と。


□□□


気づけば、周りの景色が元に戻っていた。

沢山の住宅に、星と月が輝く夜空、そして何気ない風の音。


京太「……拍子抜けだな。ガッカリだぜ……」


俺は露骨に残念がる。だがすぐに表情を変えて、切り替えた。


京太「まあいっか、まだまだいるだろうしな」


そう結論づけた俺は、すぐさま学校に戻ろうと来た道を振り返ったその瞬間だった。


??「待って!」


と急にそんな静止をかける女の声が聞こえて来た。流石に俺のことではないだろうと思った俺は、気にせず進もうとしてみると。


??「ちょっと無視しないでよこの銀髪ロン毛!」


どうやら俺の事を言っているようだ。めんどくさい奴に絡まれたなと思いながら、その声のした方向に視線を向ける。

俺に声を掛けてきた奴は、紫の短髪に見るからに怪しそうな青いジャケットを纏った女性だった。俺はその女を睨みつけながら、第一声にこう言った。


京太「俺はロン毛じゃない、銀髪ロングだ」


とそんなしょうもない事を言った。


??「そんなツッコミは別にどうでもいいんだよ!!話を逸らそうとするんじゃない!」


京太「う〜〜〜ん……。でも、さっきまで髪について話してたじゃん?別に話の路線は変わってないぞ?」


??「いや、たしかにそうかもしれないけど。実際問題、まだ本題すら話してないわけだし……」


京太「……でっ?俺になんの用なんですか?なんか最近ここら辺で生徒の行方不明事件が起きてるから、早く帰りたいんだけど?」


??「惚けるんじゃない銀髪!私は知っているぞ、お前があそこから出てきたところをな!」


どうやら見られていたようだ。まあ、見られてなければ、普通見ず知らずの人に話しかけたりはしないからな。


京太「で……?直々に俺を殺しにでも来たか?この行方不明事件の一部の仕組みを知っちまった俺を……?」


俺がそう煽るように言ってみると……。

目の前の紫の女は、予期せぬ事を言ってきたのだった。

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