ジークはテーブルを壊しました
朝ご飯には、パンにスクランブルエッグとサラダとコーヒーが出てきた。
「ジーク、飛竜のご飯はいいの?」
「飛竜は勝手に餌を取って食べてるだろう。今日の飯も上手いな。」
「ありがとう。」
フィーネは、嬉しそうにした。
「フィーネ、その、昨日の事なんだか、」
「あの、昨日は、そのビックリして、」
「フィーネ!」
ジークは、いきなりテーブルをドンと叩いた。
「な、何?」
「その、俺、…ジャンがまた来たら嫌か?」
「うん、ちょっとしつこくて、困ってたからから、昨日はジークがいてくれて良かったよ。」
「そうか!なら、その、ジャンが諦めるまで俺がフィーネを守ろう!」
(違う!付き合ってくれと言いたいんだ!)
「ジーク強そうだし、ジャンはすぐに逃げそうだね。」
「ああ!任せろ!」
ジークは、嬉しそうにテーブルに手をつき、立ち上がると、テーブルがバコンと真っ二つに割れた。
先程、ジークがテーブルをドンと叩いた時の衝撃で割れたのであろう。
ジークとフィーネは朝食の後、村にテーブルを買いに向かっていた。
「すまん、フィーネ。」
「まあ、古かったから、」
(俺を責めないのか。どうやったら、付き合えるんだ。)
ジークはフィーネの事で頭が一杯だった。
「ジーク、仕事は?」
「俺は、冒険者だ。今は依頼を受けてないから。仲間も、今は、王都にいるし、」
ジークは、ハッとした。
(そうだ!イグニスに聞けば、女の口説き方がわかる!)
「フィーネ!今から王都に行かないか?飛竜ならすぐにつく!」
「飛竜に乗れるの?」
フィーネは嬉しそうに返事した。
「すぐに行こう!」
二人は、村に行くのをやめ、飛竜が休んでいる、湖へ向かった。