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勇者様の理想の彼女  作者: 屋月 トム伽
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ギルドのクエスト


ギルドに入ると、すぐに、ジークは怒られた。

「あんた、ドア壊しちゃ困るよ!」

「そんな事はどうでもいい!周辺のクエストを頼む!」

ジークの迫力に負けそうだが、ギルド受付は負けじと、ジークに説教していた。

イグニスはギルドにいた女達に手を振り愛想を振り撒いていると、サリアに引っ張られて、ジークの所に連れられて行った。


「まったく、あんたらの報酬から、弁償してもらうからな。ほら、クエストはこれだよ。」

受付はクエストの紙を並べた。

「何だこれは?Dランクのクエストしかないじゃないか?」

「こんな田舎ならこんなもんでしょ。」

ジークとサリアに受付は、何なんだとあきれた。

「あんたら、ランクはいくつなんだ?」

「俺達はSランクだ。」

ジークの言葉に、何でSランクがこんな所に、とギルド内がざわついた。

「まあ、良いところ見せるだけだから、雑魚で充分だろ。」

イグニスは適当に取り、クエストを受けた。


三人が壊れたドアから出ていくと、残ったギルド内は、何しに来たんだ。と呆れていた。


湖に行くとフィーネは水浴びを済ませ、髪が濡れたまま待っていた。


フィーネの姿を見るとジークは、真剣な顔になり、イグニスとサリアに言った。

「イグニス、サリア、フィーネを見ると動悸がまたしてきた。」

「お前、その内倒れるんじゃないか?」

イグニスは笑いながらいい、更にサリアは大笑いしていた。


「今から、クエスト?」

「そうだ。俺と一緒に来てくれるか?」

「俺達とな。」

イグニスが突っ込むもジークは無視だった。

「いいけど、私回復魔法位しか使えないよ?」

「俺を見てるだけでいいんだ!」

「は、はい。」

ジークに圧倒され、フィーネは返事をした。

「じゃあ、早速行きましょ!」

サリアはフィーネの横に来ると、ジークにフィーネの体質の話をしたことを伝えた。

「ジーク、態度が変わらないから、よく分からないけど引いてないのかな?」

フィーネは不安に思っていた。

「大丈夫よ。ジークのフィーネに対する気持ちは変わらないわよ。」

「良かった。」

フィーネはなぜだかホッとした。


読んでいただきありがとうございます。

アルファポリス様でも公開中です。

どうぞよろしくお願い致します。m(_ _"m)

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