フィーネの体質
フィアードにつくと、フィーネは湖に、ジーク達三人はフィアードのギルドに行った。
サリアは、ギルドに入る前に、ジークにフィーネが湖に行った理由を説明した。
「ジーク、フィーネの事だけど、あの娘、魔法がかかっているわよ。」
「魔法?」
「私達みたいに魔法耐性があれば関係ないけど、魅了の魔法がかかっているというか、かけているというか、どうも生まれつき無意識に魅了の魔法が周りにかかるみたいよ。」
「どうして、そんな事に。」
ジーク達は驚いた。
「フィーネが言うには、フィーネの母が妊娠中に父を事故で亡くし、気の毒に思ったセレスティアが、母が周りから助けてもらえやすいように、弱い魅了魔法をかけたら、お腹のフィーネにまで影響があって、生まれつき、フィーネが無意識に魅了魔法を垂れ流している状況みたいよ。だけど、フィーネの意志で魔法をかけているわけではないから、止められないみたい。」
「それで、男が寄って来るのか?便利だな。俺が欲しいくらいだ。」
女好きのイグニスが言うと、サリアは笑顔で睨んだ。
「イグニス。」
「冗談だよ。サリア。俺にはサリアだけだ。」
「だが、それがなくても、フィーネは可愛いから、関係ないのでは?」
「いや、だからね、」
「まさか、俺の動悸も?」
「お前も俺達も耐性があるから効かんと、サリアが言っただろ。」
「とりあえず、話続けるわよ。」
サリアは、話を聞いているのかと思いながら続けた。
「フィーネが行った湖にセレスティアが魔法をかけて、呪いを落としたり、魔法を落としたりするようにしてるから、フィーネはよくそこで、魅了魔法を落としてたみたい。今日も、よくナンパされたから、落としに行ったのよ。」
サリアが話すと、ジークがガクンと地面に手をついた。
「なんて事だ。ただでさえフィーネは可愛いのに、このままだと俺のフィーネが他の男に蹂躙されてしまう!」
「いや、俺のって、まだ恋人じゃないだろ?」
「ジーク、そこまで思い詰めなくても。」
イグニスとサリアが突っ込むとジークは勢いよく立ち上がった。
「今すぐクエストに行くぞ!格好い所を見せて、フィーネを守る!」
ジークは勢いに任せてギルドのドアをバコンと開け、ドアは壊れるも、ジークは気にせず入った。
「いやー、面白いわ。」
イグニスとサリアはジークの様子を楽しんだ。