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管理者からの依頼




(出会い頭に何言ってるんだか・・・・)


【管理者】と名乗る人物と出会い、いきなり異世界に言ってほしいと頼まれた私は、未だに現状をよく理解できずにいた、てかしたくなかった。


「小説でもあるまいしなぁ・・・」


余りの急展開に思わず呟いてしまったが、意識はハッキリしている以上、夢や幻覚の類ではないのだろう。





【管理者】は特に何も言おうとしない、様子見で反応待ちだろうか?


少し時間がたち、取り敢えず現状下でいくつかの聞きたいことがあったので、取り敢えずは情報収集を優先することにした。


「取り敢えず聞きたいんですけど、私死んでます?」


「死んでないね、乗ってた飛行機が海の上でバードストライクを原因として最終的に爆散する悲惨な事故があったが、君は類い稀な幸運によって海洋上の小島の海岸に無傷で流れついて、それを見た私がチャンスと言わせんばかりに君をここに呼び出した、君が寝てから今に至るまでの経緯はこんなところかな(´・ω・`)」


「ああ成る程・・・スマホ含めた手荷物類が全部無くなってたのはその為か・・・って主犯あんたかよ」


「驚きかね?まぁ私の権限ならばこのぐらいは簡単だということだよ、後、私が介入しないと君の生還は半月後の予定だったからね、いきなりの無人島生活はキツかろうと言う側面もあった。」


やはりと言うかなんと言うか、私がここに来たのは目の前のコイツのせいらいしい。


それに関しては言いたいことは多数あったが、別の事に時間を掛けたい故に、権限とか介入云々だとかを聞くのは控え、ひたすらの情報収集に移行する。




「・・・・・・【転移先】の主要言語体系を教えてくれ」


「君達の世界で言う日本語と変わらん、がしかし呼称が【共用語】となっている、まぁ言語関連は気にしなくて構わんよ( ・ω・)」


「世界レベルの基本技術水準を私の生きてた世界における歴史の区分で教えてくれ、後、魔法やら超能力やらの存在の有無も確認したい。」


「技術水準は・・・・基本、俗的な中世と大して変わらん、が、超能力は無いとして魔法やら、君達の世界で言うファンタジーな生物やら何やらの影響で、一部技術が突出して発達しているな、君が驚くようなものもあると思うぞ?( ・ω・)」


(・・・完全に私が異世界に行くことを決断したのを見透かしているな)


私が聞いたのは現地の言語、及びその世界における技術水準である。


正直言えば異世界自体に興味がないと言えば嘘になる、アラスカでの研究は惜しいし、残してるものもあるわけなのだが、それとは別に異世界での研究ができるとなれば話は別だ。


そんなわけで前途の話に事は戻る、つまり私は暗に「その話に乗るから事前に知識くらい寄越せ」と聞いたわけだ、まぁ、管理者は特に反応することもなくあっさり返答されてしまったわけだが。


まぁこれならこちらが聞きたいことに関しては過不足なく聞けそうかなと思いつつ、私は話を続ける事にした。


「何を目的として私を異世界に送りたいんだ?」


「ぶっちゃければ、ヤバい「管理称号」持ちに対してのストッパーの役割だ、君もヤバーい人たち・・・その内の一人となっているよ(´・ω・`)。」


「管理称号?なんだそら?」


「取り敢えず資料が必要だろう、これを読んでみたまえ(´・ω・`)」


聞いたことのない何か重要そうな情報が飛んできたと思ったら、いきなりの管理者から1刷のノートを渡された、しかも。


「これジャ○ニ○じゃねえか・・・」


「都合上そんなにページいらないからねぇ、ほい、このページ( ・ω・)」


「・・・・・私のページか、」


○○ポ○カと表紙にかかれている小さなノートのページが開かれたと思うと、そのページには私のことだと間違いなく確信できる記述があったのだ。











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


個人名、天城(あまぎ) 蒼一(そういち)


AGE、21


職業、大学生(父、天城義成のいた所と同じ大学の4年)


家族構成、父(天城義成)、母(天城水藻) 双子の妹(天城碧海)、本人。


管理者指定警戒階級、理不尽級。


個人危険度、条件付き超絶変動型


ー個人概略ー


「管理者権限では閲覧できません」


ー管理者称号、甲種ー


「本人は閲覧出来ません」


ー管理者称号、乙種ー


探研者。(偽装名称使用、管理者には閲覧不可)

(管理者指定警戒階級、「凶級乙種」以降の存在の中で、変則的な探求心、研究心を持つ者に送られる凡管理者称号、参考危険度、低~中)


変則視座。(頻度、低)

(管理者指定警戒階級、「上級甲種」以降の存在の中で、たまに変な物の見方、喩え方をする者に送られる凡管理者称号、参考危険度、極低)


ー個人管理者称号ー


奇縁家。(理不尽)

(普通では考えられないようなレベルの奇縁に恵まれている人物を指す。

奇縁のレベルとしては事情を知らなければ本人すら困惑必至の領域であり、知らないうちに縁が構築されていたりするレベル、気づかないうちに大変なことになってたりするので注意。

分類上、単純に希少性が非常に高いため個人管理者称号に分類されるが、状況次第では管理者称号、乙種に区分変更される可能性あり。)


ぶっちゃけ屋。

(本人の言動に関する称号、特定の条件を満たす環境にいると、漏れなく本心駄々漏れになったり、錯乱すると言動が変になったりする、人格参考用。)



【??????????】

ーこの項目は本人には確認出来ませんー

【??????る???】

ーこの項目は本人には確認出来ませんー




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「中々に酷くね?、この資料」


私に関するデータを閲覧して思うことは多数あったが、困惑せざるを得ない内容でしかなかった。


「事実だから仕方なかろう?(´・ω・`)、あつ、一応、どうして内容すらまともに聞かず依頼引き受けてくれるのか理由を聞いておきたいのだけれど・・・」


「御大層な依頼内容だからねぇ、話聞く限り事前の準備する位はできそうだから異世界とか興味深いし、引き受けるかーとおもってね、それと断ってもあんま意味無い気もするし、異世界転移とか小説染みた話をリアル体験とかそれはそれで興味深いしね、」


「まぁ元に戻っても無人島生活だからねぇ、んじゃまぁ依頼内容の話と、事前準備の話に移ろう。」


管理者はそう言うと、右手の指をぱちん!と鳴らす、すると目の前に木で出来た椅子がもう一つと2Lサイズペットボトルのお茶、紙コップが二つと幾ばくかの菓子、それとパソコンが一台、目の前に現れる。


「立ち話もアレだからね( ・ω・)ティータイムとでも洒落混もうじゃないか?」


「お言葉に甘えて、と言ったところか。」


ひとまず椅子に座ってコップに茶を注いで菓子を頬張る、うまい。








「・・・さて、話に移ろう、君に頼みたいのは主に二つ、まず一つにこちらはサブの依頼なんだが・・・私の視点ですらチートだと言えるヤバい奴らと会って、そいつらが何かやらかしかけたらそれをなるべく止めてほしい。( ・ω・)」


「何故に?あんたが管理者とか言うのが本当なら、別段そっちでも止められるんじゃないのか?」


「その辺も含めてちとながいけど解説しよう( ・ω・)」


「まず、管理者は私だけでなく、同じ【上司】の下で動いているので他に6名いる、全員個別名称を持ってるわけではないが、君と接触するようなことがあればテキトーに名乗ってくれるだろう( ・ω・)、あ、序でに私は同じ上司を持つ管理者の中では突出して早い最先任だよ、おかげさんで纏め役やらされてるけど。」


「んで、その管理者がそれぞれ別の世界をいくつも同時に平行して管理してるわけだが・・・その世界の管理方法には主に3種類のスタイルがあってね(´・ω・`)」


「一つが完全放置型、ぶっちゃけ管理してないスタイル、基本、管理者っつっても管理するか否かは当人に任せてるから、管理を任された世界をポテチ片手に眺めてたりするだけのスタイルだね( ・ω・)」


「二つ目は逆にガチガチの管理型、ディストピアほどじゃないけど何かしらの基準に沿って世界を直接管理してるスタイル( ・ω・)」


「三つ目が私のような、ヤバい事になったら動くタイプだね、人間基準で言えば最終戦争とかは本気で回避するために動くけど、紛争、戦争の類いには基本不介入のスタイル( ・ω・)、ここが管理スタイルの中では圧倒的に最多の派閥かな?前述の二つはかなりの少数派になる」


「んで、基本的にはこれらのスタイルの相違は世界に我々管理者が介入する最に使う力・・・俗に言う抑止力の使い方に現れるのだが・・・私がさっき言ったそいつらは抑止力では止められんのだよ(^o^;)」


「止められない!?管理者とか言う大層な立場なのにか!?」


「正確には我々が直接赴けばなんとかなるんだけど、それは避けなければならないからね、管理者が世界に直接介入とかろくでもないことにしかならんし(´・ω・`)」


「まぁ何が言いたいのかと言うと、ビックリNINGENの相手よろ!、と言うことだ( ・ω・)」


「ビックリ人間て・・・・いま何か言い方変わってたよね!?」


依頼内容を正式に言われた時点で嫌な予感しかしない物である、私に管理者でさえ御せない存在をある程度とは言え御してくれと言われたのだ、中々に無茶ぶりしてくる。


「ってかなんで私にそれができると思い至ったんだ?」


「君もまたそんな連中の一人だからだ( ・ω・)」


「私が?親父とかじゃなくて?」


「そう、君だ、君両親も中々にアレだけど、君も君で相当にヤバい(´・ω・`)」


「理由は?、私は自分自身をそんな危険人物だと思われる要素はないと思ってるのだが。」


「殆ど情報がない(´・ω・`)」


「は?」


管理者から「自分自身についての情報がない」と言われて困惑せざるを得なかったが、一つ思い出してなるほどと納得する。


「あ、私の概略にあった管理者ですら見れない項目、のせいか」


「そう、その通りだよ(´・ω・`)!、各々の危険度は基本的に管理者達の合議で決める管理者指定警戒階級で解るんだが、君の危険度は私の上司が決めてそのまんま変えることすらできないんだよ!?」


「上司?」


「創造者だね(´・ω・`)、まぁ、君たちの世界のキリスト、イスラム教に出てくるような絶対的な神様だと思えばいいよ、序でに我々管理人は上司に直接生み出されて世界管理を任されている。」


「話を戻せば、さらに厄介なことに君に関連することはここに連れてくることと、今の君を観察することぐらいで君を観察可能になったのはつい3カ月前からと言うところなのだよ・・・(^o^;)だから君の過去やらなんやらを我々管理者は殆ど知らない、なんで君の警戒階級がヤバい連中と同等なのか解らないほどだ。」


見た感じと口調はともかく、実のところ管理者があまり焦ってる様子はないが、それでも私自身思うように私がヤバい奴らと同列扱いの理由がわからないようだった。序でに管理者の上に絶対神的なのがいることを知った。


「・・・話を戻そう( ・ω・)、本題なんだが、君には君自身の【謎】を解いてもらいたい」


「・・・【奇縁】か?」


「そうだ、君の奇縁、どうも異世界にまで延びているらしくてな、原因はわからんが、君の奇縁をたどっていけば自然と君の正体にたどり着くものと思ってる( ・ω・)」


「いかんせん、何故に君が最上級クラスの危険人物扱いされてるのか管理者の誰にもわかってないからね、取り敢えずサブ目標の関係上、真っ先に引き合わせる必要のある二人組の所に君を送る手はずになっている( ・ω・)」


「その二人がいるのこそ話にあった異世界と、」


「そう言うわけだ、それと、取り敢えずの危険がなくなったら仕事終了となっている( ・ω・)、報酬は前払いが一つ、後払いが二つだ、前払いは【抑止力を用いて航空機事故を無かったことにする】こと、君が乗っていた飛行機は無事に着陸する事となる。」


「後払いの一つ目がもとの世界に帰ることだ( ・ω・)、帰還時の肉体的、精神的状況については払うときに君に指定してもらう」


「飛行機が無事となると・・・つまり、私のこれからの旅は現実世界においてはほんの数時間の間の事だと?」


「うんみゃ、別の飛行機に乗ってアラスカにたどり着いたことにする。時間の流れを制御して2ヶ月前後で済ませるように調節するよ、まぁ学業に関してはあまり問題はないと思っておいてくれ」


「いや、滞在予定3ヶ月の半分以上半分以上消えるとそれはそれで・・・・」


「君の論文用なら一ヶ月で十分と見た、あともう一つは、君の希望でこちらが可能とする範疇の便宜を図ることとしよう(´・ω・`)。」


「・・・なるほどなぁまぁあーだこーた考えるのもあれだし其でいいか、あ、ちょっと紙とシャーペンある?」


「ん( ・ω・)?なんのためにかね?」


「いや、俺に関する情報として、覚えてる限りの話をね・・・・」


まぁ自分の人生を軽く振り返る程度だ、特にたいした内容があるわけでもないが管理者が判断基準にするだろうしさらりと書き上げてしまおう。


私はそんなことを思いながら、管理者に見つめられつつ、自分の人生を振り返り【記録】する・・・















「・・・これは中々に、だね(´・ω・`)」


「まぁ思い出せる限りを取り敢えずね」


「いや、これだけくれればかなり判断しやすくなるだろう、」


書き出しておおよそ30分、書きあがった紙を管理者に手渡しした後、私は茶を飲みながら相手の出方を伺っていた。


「貴重な情報を有り難う、さて、そろそろ現地へ赴いて欲しいのだけれども他にやっておきたいことはあるかい(´・ω・`)?」


「んじゃま妹に置き手紙をば」


「妹さんにね、んじゃま紙を追加で(´・ω・`)」


私はそれからおよそ1分、さらりと書き終え管理者に渡し・・・・・そして私の目前に赤、青、緑とそれぞれの色をした扉が出現する。


「さて、ここに三つの――――」


「折角だから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」


「ちょっおまっ話を――――――――――」


こういうときはピンと来たものを選ぶ、下手に色々考えると決断出来無くなるもんだ。


私は赤色の扉を開き、その光の先へと歩みだし・・・・それから暫くの間、私はその光の中を歩き続けるのであった・・・。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――



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