丸ちゃんのママだから
やっと丸ちゃんが、母乳以外のものを口にできる日がやって来ました。こっちも結構びっくりなのが、真四角家は、軽だけど新車を買いましたよ。わたしは、密かに、
「お金がない、お金がない」
言ってる割には、やるじゃんと思ってしまいました。
お金持ちのおじいちゃんは、新築祝いに五万も包みましたよ。
太っ腹ですね。
さて、その軽で二度目の照夫家訪問です。
ピンポーン、とチャイムを鳴らすと、出てきました、出てきました。照夫と米子ちゃんと、丸ちゃん。あれ?丸ちゃんが居ませんよ。
「丸ちゃんはどこ?」
と、聞くと、
「玄関で寝てますよ」
と、米子ちゃん。
え?玄関で?と、思ったら、何と丸ちゃん、玄関に置かれたベビーカーですやすや眠っています。
「起こさないでね」
照夫の言葉に、みんなそおっと部屋に入りました。
今日のお土産は、米子ちゃん希望のケーキです。
鬼姑が十個も持って来たんです。
ハイ、もちろん自分も食べたいからです。
やっぱり米子ちゃんが言いました。
「二人で十個も食べられないですから、どうぞみなさんお好きなケーキを食べてください」
「そう?ありがと」
鬼姑ったら、そう?ありがとじゃあありませんよね。
でも、ケーキはとても美味しかったです。
それから実はもうひとつ、お土産があったんです。
それはスイカ。
眠っていた丸ちゃんが、自分で起きてご機嫌です。
朝は、カボチャのすったのと、ニンジンのすったのを食べた丸ちゃんは、実はスイカが大好物。
照夫がジュース系にしたものを口に運ぶと、ぱくり。
おいしいらしくて、スプーンまで離しません。
みんな大喜びです。
ところで、家は防音になっているのですが、夜になると、電車の踏切のカンカンカンカンという音が、邪魔らしくて、またまた米子ちゃんの驚きの一言がこちら。
「電話して、あの音、小さくしてもらいました」
後で鬼姑と、舅がこそっと、言ってました。
「かなりしつこく言ったんだろうね。あの音、お年寄りとかには危ないから、必要だしね」
それからもう一つ。米子ちゃんの武勇伝。
「聞いてくださいよ!地デジテレビなのに、NHKと、教育テレビが映らないから、受信料払いませんでした!」
びっくり!母は強しって言うけど、米子ちゃん、どこまで強くなるの?
ウーン、丸ちゃんのママだからね。




