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僕らの冒険1  作者: じっつぁま
第一章 始まりの森
3/59

3話



始まりは藁の中


疲れのためか、藁のベッドでも熟睡できたようだ。

カウンターを開き、HPがきちんと回復しているのを確認した。

朝ご飯も100ゼニーかかるのであれば、朝食抜きとなる。

井戸水で顔を洗い、宿屋へ向かう。


「おはようございます。朝食はいくらでしょうか」


「昨日のお金に含まれているから、朝食は出してあげるよ」


おばちゃっ、お姉さんは朝は機嫌がよさそうだった。


「すぐ作ってあげるよ」


昨日と同じ席に座り、待つ。

食事のコールがあり、取りに行く。朝の献立は、少し硬めのパンに、豆スープであった。豆は苦手なのだが、味付けがよく、すんなり食べられた。


「おいしかったです」


「しばらくこの村にいるのかい?今晩も泊まるんだったら、部屋の掃除をしておくよ」


「えぇ、お願いします。今日はもう少し稼いできますので、きちんと部屋に泊まるつもりです」


「連泊するなら、1日200ゼニーにするよ、食事込みで」


「どれ位いるかわかりませんが、10日位は居るつもりなので、ありがたいです」


割と気のいいお姉さんの様だ。

口約束だけで、連泊の旨を伝え、雑貨屋へ向かった。


この村には武器屋、防具屋はないようで、雑貨屋が兼ねているようだ。とはいっても初心者の村であるため、木刀や布の服などが並んでいた。雑貨は布切れが10ゼニーするらしい。しばらくは核は葉っぱにくるんで持ち運ぼう。ただ、袋は必要なので購入することとした。15ゼニーかかった。


財布用の小袋も購入し、体を拭くための布切れを1セット購入した。お昼御飯用の携帯食を購入し、これでお金は無くなった。頑張って稼がなくっちゃ。


村を出て、森に向かう。

レベルが上がったためか、多少体が軽く感じられる。道沿いに居たスライムは昨日狩ってしまったので、少し森の奥に入ることとなる。異世界の門から出た竹藪まで、行ってみることとした。水筒を再作成し、水を入れなければ。


竹藪に向かうまでに寄り道をしつつ、3匹のスライムを狩れた。見つけるまで時間がかかるが、慣れたためか狩る時間から核の処理まで、割と時間がかからなくなった。


「ふう。ちょっと休憩」


竹で水筒を作成し、竹槍が壊れてきたので、もう1本作成し、川で水を汲んで竹藪に戻る。ちょうど昼になった様なので、携帯食をとることとした。いわゆる乾パンである。味も素っ気もない硬い乾パンを少しずつかじり、水を飲む。


「食事なんかは、何とか改善したいな」


特に今まで好物などはなかったが、あまりまずいものも食べたことはなかった。

乾パンなどは、この世界に来るまで一度食べたことがある程度だ。食べれないことはないが、不満がたまりそうだ。


少しの休憩を挟み、スライム狩りを続けることとした。今日はレベル3からレベル4まで目指したい。今のところHPは減っていないが、疲労が増した場合、反撃を食らうことも考えられる。HPが半分以下になったら、村に帰ることとした。


今日は合計10匹のスライムを狩って、村に戻った。レベルは3になり、MPが1増えていた。ただ、魔法は使い方がわからなかった。500ゼニー稼いだので、冒険者登録をすることとした。


「冒険者になるのであれば、100ゼニーが必要だよ」


「割と安いんですね」


「小さい子には大金さ。無理をさせないために登録料を支払うシステムにしているんだ」


冒険者登録に年齢制限はないそうだ。ただ、孤児や戦闘力のないものを冒険者登録できなくするため、登録料を作ったようだ。それでも何とか工面し、冒険者となり、モンスター討伐に行き死んでしまうものもいるらしい。そこまではギルドは関知しないようだ。


クエストに関して聞いてみると、定番の薬草採取があるという。スライムの森奥に群生しているそうで、そこまで行けるのなら、おいしいお金稼ぎになりそうだ。


ギルドプレートをもらい、雑貨屋に行く。乾パンを数個と雨具を購入した。

まだこの世界に来て、雨が降ったことはないが、準備しておく必要がある。

服も購入したいが、残り200ゼニーとなったので、あきらめた。

もう少し稼がなければ。


宿に帰り、お姉さんにあいさつをする。


「ただいま帰りました。200ゼニーしかないですが、泊まってもいいですか」


「お帰り。まあいいよ。ちゃんと連泊してくれよ。ご飯にするかい?」


「お願いします」


食事をとり、井戸で体を拭き、初めての宿泊をする。シーズンオフなので、1人部屋に泊まれた。普段は学生ではなく、一般の冒険者が泊まるそうだ。割と狭いが、きちんとベッドがあり、綺麗なシーツが敷いてあった。


ベッドに横になり、カウンターを確認する。


------------------------------

ネーム  :サトウ ジュンイチ

レベル  :3

HP   :8/20

MP   :0/1


つよさ  :9

ちりょく :7

たいりょく:8

はやさ  :7


スキル  :なし

まほう  :なし


パーティー:なし

------------------------------


簡単な表示な為、あまり情報は多くない。ただ、体感を含め、少しずつ強くなっている気分になる。


「スキルが何も出来ていないな。魔法も使えるようになれば、表示されるのかな?竹槍だから槍のスキルができないのかな。でもスキルと表示されているということは、将来何らかのスキルができるはずだよな」


ぶつぶつ独り言をつぶやきながら、今後のことを考える。スライムを狩り、薬草を採取し、レベルとお金を増やす。装備がある程度整ったら、次の村に行く準備をしよう。


など考えているうちに、眠たくなってきた・・・




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