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僕らの冒険1  作者: じっつぁま
第三章 メインヒロイン
17/59

17話



始まりは、わりと寝心地のいいベッドの中


最近はリョウさんに稼いでもらっているので、僕も中ランクの宿に泊まらせてもらっている。中ランクからの宿ではうまい食事とお風呂がついている。なんと薬草風呂もあるので、HPMP回復し放題である。


洗面所に顔を洗いにゆき、武器を持って訓練所に向かう。

宿の裏庭にちょっとしたスペースがあり、静かにすれば訓練をすることができるのだ。いつも通り、両手に片手剣を持ち演武を行う。左手でかわし、右手で攻撃する。足技を加えて回り、今度は右手で受け、左手で攻撃する。時計回転、反時計回転、蹴りあげ、後ろ回し蹴り。やはり自己流であるが、最近は少し様になってきているようである。スケルトンを討伐した時のイメージで訓練を続行する。


演武の途中で投擲を行う。最近は百発百中で目標に当たるようになった。少しずつ自分が強くなった気がする。他の3人には多分負けるだろうが・・・


水魔法はレベル9になったが、相変わらず攻撃に使えるものではない。たっぷりの水が出るだけである。ウォーターカッターなんかはできないのであろうか?

夜の魔法練習のとき温度を下げるイメージや、また上げるイメージなんかもしているが、相変わらず常温の水しか出ない。MP消費量はすごく少なくなったのであるが。


立花にもらった”手袋”の効果もまだ不明である。いつか固有スキルが使えると信じている。一通りの訓練及び魔法の練習が終わった後、一番風呂に入らせてもらいMP回復を行う。今日は次の町に行く日だ。


若干朝が遅いリョウさんを起こしに行く。今は隣の部屋の住人である。


「こんこん、おはよー、朝だよー」


「・・・」


「こんこここん、おはよー、朝だよー、起きてー」


「うーん・・・」


「こんこここんこん・こんこん、おはよー、朝だy」


「うるさーい」


隣の部屋の人から苦情が出た。リョウさん起きてください、(´;ω;`)。


「かちゃっ、おはよー」


「(静かに)ぉはよぅ、ご飯食べに行こうかぁ」


「んー、分かった。支度してくる」


もう少し寝起きが良ければなぁ。旅の途中では、体を揺すれば起きてくれるのだが。やはり一緒にねたほうが、げふんげふん。いや、まだ早い。まだあせる段階ではない。


「じゃあ、先に下へ降りとくね」


お先に食堂へ向かう。2度寝するなよ。

食堂のテーブルに着き、2人分の朝ご飯を頼む。

注文が届いたとほぼ同時にリョウさんが下りてきた。


「おはよー、いただきまーす」


「いただきます」


若干まだ眠そうに、朝食のパンを齧るリョウさんであった。


「まずは買い出しに行って、それから出発だね」


「・・・うーん、昨日全部買い出しは済ませておいたよ」


「おぉ、いつの間に。買ったものはどこ?」


「取られそうにないものはもう馬車の中、ポーション類は部屋の中にあるよ」


「お主やるな」


「んん」


まだ寝起きなためか、冗談の反応が鈍い。まあ、町からすぐのところはあまりモンスターが出ないし、馬車の中で寝ててもらうか。

朝食を終え、リョウさんの朝風呂が終わってから、馬車に乗り込み出発した。


今回の旅は長いので、少々の野菜と、なんとちょっとしたお風呂セットを買ってある。もちろんリョウさん用だ。馬車の中で湯あみができる位の風呂桶をセットした。水魔法で満たし、入るときはリョウさんに沸かしてもらう。もちろん僕は見張りだ。決して覗きなんかはしない。けっっっして!


馬車は長閑な道のりを歩む。早い馬ではないが、暑さ寒さに強い。休憩も4時間ごとでよい。

4時間近くなって、木陰を見つければそこにつけ、馬に水をやる。

途中のモンスターはリョウさんが火魔法で、馬車の中から一撃に葬ってゆく。

なんということでしょう。順調な旅路である。


「御者代わろうか?」


「いえいえリョウ様、このジュンイチにお任せください。リョウ様は周囲のモンスター殲滅をお任せいたします」


「・・・もう2時間も何もやってこないから暇なの。少し変わってくれない?」


「いえいえリョウ様はゆっくりして下さい」


はっきり言って御者までしてもらうと、僕の矜持が・・・立場がないです。


「ちょっとだけ、ねっ?」


「しかたがないなぁ、ちょっとだけだよ。はい、ちょっとだけ」


「えー、もう少しさせてよー」


はたから見ていればリア充な会話をしつつ、馬車は進んで行くのであった・・・



夜間は2人ともよく眠れた。リョウの武器は流石と言わざるを得なかった。

地面に突き刺したレイピアから、巨大な炎竜がサークルを描くように出現し、僕らを守る。これに向かって来るモンスターは居ないだろうなと思われた。

馬が怯えるかと思ったが、こいつは心臓が強いのであろうか、出現しても気にせず眠りだした。炎竜が威圧を出していないのが原因だろうけど。


夜間はよく眠り、周囲のモンスターは火魔法で一撃で葬り、馬車はのんびり次の町に進んで行った。




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