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まるろくっ! ウサギにリベンジ

ステータス修正しました。

はなから表記ミスやってしまうた……

ハルとヨウは『小麦色の草原』に来ていた。

目的は単純、ハルの顔面にタックルを食らわせ、数の暴力で追い掛け回したカラーラビットへのリベンジ(復讐)である。


「カラーラビットの攻撃方法はタックルだけらしいから、それさえ何とかすればいいらしいわ」


「ハル、そんな情報一体何処から仕入れてきたの?」


「買ってきた本からよ。あのガイドブック意外といろいろなことが書いてあったわ」


ほんとにそれ旅行本? とヨウはハルへと疑惑の目を向ける。


「まあなんでもいいや……さっそく来たみたいだよ」


「一羽だけ……ってことは集団で追い掛け回されることは無さそうね」


ヨウの指差す先には一羽のカラーラビット。色はオレンジである。

カラーラビットは興奮したように体をバンバン叩きつけ、タックルのモーションに入る。


「来るよっ!」


ヨウの掛け声と共にハルが横によけると、つい一瞬前までハルのいたところをカラーラビットが通り抜け、地面に着地するところだった。


体勢を立て直して二人が振り返ると、またカラーラビットは腰をバンバンやって攻撃の構えを取っている。


ハルは両手でサバイバルナイフを握り締めて、カラーラビットの正面に向き合った。

しかし今度はヨウを狙ったようで、ヨウに向かってカラーラビットのウサギにしては大きいからだが飛んでいく。


ヨウはそれを難なくかわしながら、器用なことに手甲を装備した腕ですれ違いざまにカラーラビットを殴りつけていた。


「きゅうっ!」


小さな悲鳴がカラーラビットからあがる。

今度は視線をヨウからハルの方へと向けてきた。


来る。

 

まっすぐにタックルをしてくると分かっていれば、ハルでもなんとかよけることは出来る。ヨウの様にすれ違いざまに攻撃を入れたりすることは出来ないが、着地した瞬間を狙いハルはサバイバルナイフをカラーラビットに振り下ろした。


「きゃう!」


そこにヨウが追撃とばかりに拳を振るう。

それが決め手となったのか、カラーラビットは力尽き、光の粒子となって消えていった。


「や、やったぁ!」


思わずハルは叫んでしまう。ゲームでの初の討伐である。


ハルの耳にログが流れる。


ウサギ肉×1を手に入れた。

ウサギ革×1を手に入れた。


アイテムボックスを確認すると、両方ともちゃんと入っていた。


・ウサギ肉:レア度 ☆

      カラーラビットの肉。少し臭みはあるがおいしいらしい。


・ウサギ革:レア度 ☆

      カラーラビットの皮。強度にはかけるが、凡庸性が高い。


ヨウもまったく同じドロップだったらしい。

これらのドロップアイテムはたぶん素材に分類されるのだろうが、何に使えるのだろうかとハルは思案する。

初期装備として買った革の胸当てと手触りが近いため、いくつか集めれば作れそうだ。


「あ、ハル! あそこにピンクのカラーラビットがいる!」


ヨウが示すのは少し先に開けたところだ。そこには憎きピンク色のカラーラビット。


「ヨウ、手を貸してくれるかしら?」


「もちろん!」


幸いにカラーラビットにはまだ気付かれていないようだ。二人はこっそりと背後に忍び寄る。

ハルがサバイバルナイフで一撃を入れる。


「きゅ!?」


何にも気付いていないカラーラビットに、きれいに一撃が入る。間髪を入れずにヨウがカラーラビットを拳で連打すると、カラーラビットは光の粒子となって消え去った。


ドロップはハルがウサギ革×2、ヨウがウサギ肉×1とウサギ革×1であった。


実にあっけなく終わってしまったことにハルはなんだか寂しさを感じる。

この分だとトラウマの克服は近そうだ。


息をつく暇もなく二人の前にカラーラビットがまた一羽と現れる。

今度は正面からだったため不意打ちが出来なかったが、単調な攻撃だったため一撃も当てることが出来ずにカラーラビットは光の粒子へと還っていった。


ドロップは二人ともウサギ肉×2である。


「あ、スキルだ」


三羽目のカラーラビットを倒すと同時に、ヨウに『手技』のスキルが生まれる。ハルよりもスキルが生まれるのが早かったのは、攻撃回数の差だろうか。


「私はまだね。サバイバルナイフだからいけないのかしら?」


「そんなことないと思うけどな。きっとあたしのほうがハルより攻撃してるからじゃないかな」


「なんにしろ、試してみるより他にないわね」


二人はその日順調にカラーラビットを狩り、日も暮れる頃にはハルも『刃物の心得』スキルが生えてきていた。

順調すぎてハルは少し不安を感じたが、初めて『小麦色の草原』に出たときのような大量のカラーラビットに追いかけられるのは稀なのかもしれない。


もうしばらくすると一日の連続ログイン時間の上限である8時間が経過する。明日の午前10時からまたログインすることを決め、二人は一度街に戻りログアウトをした。






ハル

職業:

HP:140(+40)

MP:100

Str:25(+5)

Vit:30(+10)

Int:20

Age:20

Dext:35(+20)

Luck:10

スキル・刃物の心得:スキルレベル1 刃物の使用時Dextに+5の補正



ヨウ

職業:

HP:140(+40)

MP:100

Str:40(+20)

Vit:40(+20)

Int:20

Age:20

Dext:20

Luck:10

スキル・手技:スキルレベル1 アーツ:『正拳突き』





アーツの熟練度はβ版では表示されていましたが正規版では非表示です。

五感のゲームなので、体で感じろという運営からの挑戦状。

この仕様だとカンストするまで育てれば関係ないように感じるのは私だけでしょうか……?

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