―れん―
前話までのあらすじ。
おれはダチ(男)のれんがホステスをやっているのを知ってしまった。そして家に泊まってみせによってかないといわれ……
「ついたよ」
団地じゃないけど家がつらなってる所に曽根崎の家があった。けっこう普通の
家。赤い屋根で庭付きの、
どっちかっていうと女が喜びそうな感じ。
玄関には葉の表面にワックスをかけたような観葉植物。
「ここ曲がったらリビングだから」
家の中はけっこうこぎれいに整理されていた。整理、だれがすんのかな。
リビングにはいると、中学1,2年ぐらいの少年がいた。
「兄貴、おかえりー」
「今日、練習は?]
「あるよ。7時から」
牛乳パックでそのまま飲んでいた。手には黒色のリストバンド。
髪はある程度みじかくカットされており、スポーツマンタイプ。
日焼けは、あんまりしていないけどしている。『いってきます』といって出て行った。
曽根崎 葵中1らしい
「似てないよな、おまえら……」
「そうかな。むかしはよく似ていたんだけど。顔ってかわるものだね」
そのあと、夜7時半ぐらいまではCD聴いたりまんが読んだりしゃべったりして
だらだら過ごしていた。
れんは時計をみて、イヤホンを素早くはずした。
「青汰。ぼく、そろそろ店にいくね。」
「あれってウソじゃないよな。」
「本当だけど、おどろかすのにぴったりのネタだよね。」
微笑みと一緒におくりだされる言葉。
信じられねえ……やっぱ。ていうかプライドは?!
「ぼくは着替えてくるけど、青汰はこのまま家にいる?」
優柔不断ではないはずなのに答えられない。
あいつは別の部屋に移動した。
10分後
「おまたせ。」
「…………」
目玉はあいつをずっと凝視している。
声がでないくらいの衝撃がはしった。
「い、いつもこんな感じなのか?」
「大概はね。服とか髪とかは店でセットするよ。」
くちびるには赤色のリップクリーム。つめは透明な白色で
銀色の花がネイルアートであらわされている。
ロングヘアーの赤茶色のかつらに軽いパーマをかけられている。
でている雰囲気はまさに、女の中の女。
手は以外に男っぽいというだけで済まされるだろう。
なんか、さすがの俺も好奇心がわいてきた。
「ついてくる?」
「まあ、おまえが良いんなら行く」
「一応歩くから、これかぶってね」
手渡されたのはサングラスに茶髪の馬の尻尾ヘアー(名前を忘れた)のかつ
ら。
行くか、夜のまちへ
このあとのトラブルをおれはまだ知らない。




