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ささやく泉

 モンシロ町を出発したミミィとケンタは川の辺りの方を歩いています。小川の辺りには草が生い茂り水の囁きがチョロチョロと綺麗な音を立てているのです。

ミミィはケンタに話しかけます。


「ケンちゃん、ここら辺に存在するささやく泉って知っている?」

「それってヨウカン山の麓にあるっていう喋る泉の事かい?

ヨウカン山はアゲハシティに向かう為に登るのが凄く大変だよ。」


ケンタが聞いた話によるとヨウカン山には狼が出るのだとか。その時小川の中から何かが出て来ました。なんでしょうか?どうやらカエルのようです。青色のカエルは言いました。


「こんにちは、お兄さんとお姉さんは旅人さん?」

喋り方からしてカエルの子供のようです。男の子でしょうか?ミミィがカエルの男の子の質問に答えました。


「カエルさん、こんにちは、私達は旅をしているの。ねえ、ささやく泉ってあるけど何を囁けば良いの?」

「僕も知りたいな。」


ミミィとケンタがカエルの男の子に聞くとカエルが言います。


「泉に何かを言ってご覧、そうすれば泉が囁いてくれるよ」

その時カエルが川の水に向かってふーっと息を吹き掛けます。すると川の水面に鯉の形をしたボートが現れたのです。

色は白と赤が混ざったような色です。どうやらカエルの魔法によって出てきたのでしょうか?すると鯉のボートが喋り出しました。


「小川をこのボートで渡りましょう。小川の先にささやく泉が待っています。」


ミミィとケンタはびっくりしました。ケンタがボートに聴きます。


「まあまるで魔法みたいね。

「鯉のボート、本当に乗って良いの?」


するとボートは口を開けて喋るのでした。まるでレジャーランドにあるアトラクションのように。口から大きく息を吸うとそのまま水中に吐き出しました。


「さあ乗って下さい。行きますよ。」


するとボートは小川を一気に進んで行きます。周囲の景色があっという間に変化して行くと目の前に泉が見えて来たのです。綺麗に透き通った水がある泉には沢山の鯉が泳いでいました。ミミィはその鯉を見ると興奮してしまいます。やがて泉の中心部にやって来ました。鯉のボートが言います。


「到着しました。では何かを囁いて下さい。」


するとミミィが囁きます。


「泉さん、こんにちは、私は旅をしているのですが、どうすれば幸せになれますか?」


すると泉の水が噴水のように湧き上がり中の水が囁くのでした。


「今はある一緒にいる仲間を大事にして下さいね。その仲間との経験があなたの人生をきっと良い物にしてくれるでしょう。」


ケンタとミミィは泉の言ったその言葉にもの凄いありがたみを感じたのでした。


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