サンドウィッチ
2人はしばらく歩いていると、目の前に公園が見えてきました。遊具やベンチなどが置かれています。ケンタは遊具の方に走っていきました。
「おーい、ミミィ、こっちで遊ぼうよ。雲梯があるよ。そして、ぶらんこや滑り台もあるよ。」
「うわぁ、いいね。遊ぼう!ねえ、見て、すごく高い滑り台があるよ。あそこに登ろう。」
ミミィが指を指す方を見ると、高さ30メートルくらいある滑り台が見えます。ケンタとミミィは2人で滑り台の上に登りました。階段を登ると、滑り台の鉄壁にたどり着きました。その時、ケンタはミミィを後ろから押しました。
「きゃぁぁぁ!」
ミミィは叫び声を上げながら、一気に下まで滑り落ちていきます。涼しい風を浴びながら下の景色を見つめます。周囲では他の動物たちがボールを使って遊んでいるのが見えます。地面に辿り着くと、ミミィはケンタの方を見て叫びました。
「ちょっとケンタ、怖いよ!びっくりした。でも、楽しいね。ケンタもおいでよ!」
ミミィがそう言うと、ケンタは元気に走りながら滑り台に仰向けになり、滑り始めました。すごいスピードが出ます。その速さに合わせて、風が顔に吹き荒れてきます。ケンタが周りを見渡すと、他の動物の子どもたちがサッカーをして遊んでいます。ケンタはパンダの男の子に声をかけました。
「ねえ、ねえ、サッカーしようよ。ミミィも一緒に。」
「いいよ。一緒にやろうぜ!」
「私もやりたいな、ボールを蹴るの久しぶり。」
パンダ、コアラ、ネコなど10匹の動物たちと一緒にサッカーを始めました。サッカーで汗をかいて遊んだ後、ケンタは今度はアスレチックがある場所に向かいました。ミミィはケンタの方を見て、ニコリと笑いながら言いました。
「ケンタ、いや、ケンちゃんって呼んでいい?」
「ミミィ、いいよ。」
「ケンちゃん、アスレチックに行きたいなー。」
2人はアスレチックの方に向かいました。公園の中には真上に見栄えの良い丘があり、ミミィがその丘の上を指さしました。
「ケンタ、あそこの丘の上で食べ物を食べましょう。実はね、お母さんと一緒にサンドウィッチを作ったの。一緒に食べよう。」
「へえ、いいなぁ。実は僕もお母さんと一緒に作ったんだ。じゃん、おにぎりと、あとお弁当も持ってきたよ。」
「私、レジャーシート持ってきたの。」
ミミィがバッグの中からレジャーシートを広げました。子供用の様々な動物が印刷されています。そして、お弁当を出します。弁当箱に入ったお弁当とサンドウィッチを前にすると、2人は手を合わせて言いました。
「いただきます!」
ケンタはミミィの持ってきたサンドウィッチを食べます。様々な具が入ったサンドウィッチの味は絶品でした。