第十九話:フェイト・ブレイク・オンライン――起動【十九】
ルミア。
背まで伸びた、ハーフアップの美しい茶髪。
身長は百六十センチ代前半。
年齢はおそらく十五歳前後だろう。
目鼻立ちは非常に整っており、ルビーのような真紅の瞳がとても綺麗だ。
今はキリッとした表情のため、ちょっときつい印象を受けるが……。力を抜いて笑えば、とても柔らかく可愛らしいだろう。
すらりと伸びた手足・行儀よく上を向いた大きな胸・ほどよいくびれのある腰つき、これ以上ないほど完璧なプロポーション。
機能性を重視した薄手の赤いノースリーブコート・手首から肘のラインを覆う白いラインの入った赤布の手甲・臙脂のアクセントが施されたミニスカート・ぴっちりとした黒のニーハイソックス。
赤・白・黒のはっきりとしたコントラストを持ちながら、適度にボディラインの浮き出たその衣装は、ルミアの美しさを際立たせていた。
まさに百人が百人とも振り返るような絶世の美少女。
そんな彼女に対する第一印象は――『マナー違反』だ。
(オンラインゲームでプレイヤー同士が出会ったなら、最初の挨拶は「こん^^」だと相場が決まっているだろうに……)
俺がそんな益体もないことを考えていると――ルミアは腰に差したレイピアを抜き放ち、その切っ先をこちらへ向けた。
「ラック、私の質問に答えてちょうだい。あなたは生前、フェイト・ブレイク・オンラインをプレイしていたの?」
俺の名前を知っているということは、彼女も<鑑定>を使用して、こちらのステータスを確認しようとしたのだろう。
そしてやはりこの世界における『プレイヤー』という単語は、夢の中のFBOをプレイした者を指すらしい。
「ルミアの言う通り、俺は確かにFBOをプレイしていたよ」
「やっぱりそうだったのね。それじゃ、あの空に――」
彼女がさらなる問いを口にしようとしたので、俺はすぐさま待ったを掛ける。
「待て待て、質問は一つずつだ。ルミアもプレイヤーなら、このゲームにおける『情報の重要性』は知っているだろう?」
「……えぇ、わかったわ」
彼女はコクリと頷き、途中まで口に出しかけた問いを呑み込んだ。
いきなり<火球>をぶっ放して来た割には、けっこう理性的なところがあるらしい。
※とても大事なおはなし
次回更新予定は9月28日(月)11:00!
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