第百七十四話
(´・ω・`)そういえばもうすぐNGS大型アプデ来るんだっけ?
何カ月で寂れるかなぁ……
前回、つまり事件の起きた祭祀場ではなく、王城内にある議事堂に、あの日の議会に出席した人間が再び集結していた。
「皆、あのような事件があったにも関わらず、今日再び集まって貰えたこと、誠に感謝する」
「王! セシリア女史の処遇はどうなったのですか!」
「幽閉し、二度と力を行使出来ぬようにしている。……本日は貴殿達に見て貰いたい物があり、こうして集まって貰ったのだ」
不平不満、疑心と警戒。それらが高まりつつある中で、王は巨大なスクリーンに、リョウカが編集した『事件の一部始終を収めた映像』を放映しはじめた。
出席者が意識を奪われ、その中で次々に己の考え、暴挙、聖女への冒涜、地球を将来的に排除するという、己の考えを全て語るセシリアの姿が収められた映像が続く。
肝心な部分、つまり聖女のシステムの詳細は編集されていたが、それでも初代聖女の登場により、セシリアの罪は確定した物となり、同時に『ササハラユウキ』の行動が全て世界の為であり、同時に世界樹を最悪の犯罪に利用されるのを防いだという事実が参加者にも伝わった。
「以上が、あの日起きた事件の一部始終になる。無論、王家の秘伝に纏わる部分は秘匿しているが、皆はこの映像を見てどう思う」
国王は、出席者に意見を募る。
すると、真っ先に一人の男性が手を挙げた。
「この事実は早急に国民に知らせ、近隣諸国、さらには地球へ伝播するように働きかけるべきでしょう。彼は……ササハラ殿は文字通り『救国の英雄』です」
そう進言したのは、かつて地球への使節団として代表を務めていた、国の宰相を務める人物。
過去に一度、あの橋の爆破事件でユウキに命を救われているその人物は、多少の贔屓目があるとしても、すぐにユウキの汚名を雪ぐべきだと言う。
無論、出席者の中には映像の公開は時期尚早だと言う者もいた。
だがそれも『まずは親しい国の上層部に留め反応を見るべきだ』という、あくまで慎重になるべきだというだけの意見であり、映像の公開そのものをしぶる声は少なかった。
自国の恥部、一大スキャンダルにも関わらず何故隠匿ではなく公表をするべきと答えるのか。
それは単に『恩義には必ず報いるべし』『国が間違えたのなら国民に是非を問え』という二つの教えを守る為。
セリュミエルアーチが発足する前、前身であるエルフだけで構成されていた国では、政治の不透明さ、王家の暴走があったとされていた。
故に、セリュミエルアーチ発足に際し、初代の国王はエルフではなかったそうだ。
そしてその王はこの二つの教えを厳守するよう、次代の王に強く伝えたという。
故に、根付いているのだ。己が、自分達のような上に立つ者が愚を侵したのならば、必ずそれを認め、正すのだと。
「では、本日この会議の終了と共にこの都市から放送を開始する。その後、主要都市にも順次放送、シュヴァインリッターの力を借り他大陸へも順次放送を開始していく」
会議は難航するかと思われていたが、出席していたリョウカが拍子抜けする程に、映像はすんなりと受け入れられた。
それは、長く続いた国。長らくグランディアの魔導を引っ張り、先導してきた国の強さ。
責任を負い、そして在り方を示して来た意地でもあったのだ。
「……本当に良い国ですね」
「そう言って貰えて光栄だ、リョウカ殿。いや……シュヴァインリッター初代総帥殿」
「やはり知っていましたか」
「シュヴァインリッターと懇意にしているのは貴女だけではないのですよ。……今回の件、貴女方には大変な借りを作ってしまいましたな。ここから、我が国は全力でこの映像を広め、そして咎を背負い、彼の汚名を雪ぐことを誓いましょう」
「……有り難うございます。どうやら、次は私が頑張らなくてはならないようですね」
「そのようですな。……映像は最短で明後日には地球に届けられるでしょう。ファストリア政府が協力的であれば、の話ですが」
「そちらは問題ありません。あちらの学院長が協力してくれますから」
「グウェンダルが……随分と彼に気に入られたのですかな。彼は我が国にいた頃から、気難しい事で有名であったというのに」
「ふふ、幸いにも人の縁に恵まれていまして」
そうして、この映像はその日の正午には、首都ブライトネスアーチにて放送されたのであった。
世界に、急流の如き勢いで情報が駆け巡る。古い情報を、偽の真実を、ユウキの汚名を、すべて押し流していくかのような勢いで――
リョウカは、すぐに国を発つと国王に伝え、見送りも護衛もなく、人知れず王都の外へ一人、密かに抜け出していた。
魔車も車も何もない状態で。
「さて……メールはするまでもないでしょうか」
リョウカは、虚空に手を翳す。
すると、唐突に彼女の足元が光りだし、次の瞬間には忽然と姿を消していた。
まるで、瞬間移動でもするかのように、完全にサーディス大陸から消失していたのだった。
「お待たせしました。予想よりも早く会議が終わり――」
次の瞬間、リョウカはどこかの屋敷の中に立っていた。
一風変わった内装。家具が乱雑に置かれた、普通の部屋の概念の通じない混沌とした様相。
そんな部屋の中に、今まさに全ての服を脱ぎ、生まれたままの姿になっていた一人の男性がいた。
「……メールをしろと言ったはずだが」
「……脱衣所を使うと言う発想がないのですか」
その男性とは、ヨシキその人。すっぽんぽんを見られたというのに、動じることなくトランクスを穿き、衣服を身に着けていく。
一方のリョウカは、冷静に返しながらも、しっかりと後ろを向いていた。
「誰も来る事はないと思っていたんだよ。しかし本当早かったな。飛行機はチセが整備中だが、今すぐ向かうか?」
「いえ、二、三日様子を見ます。先程、件の映像がセリュミエルアーチで公開されました。明日以降、セカンダリア、ファストリアへと放送されるでしょう。同時に、セミフィナル大陸とエンドレシア、ノースレシアへも」
「そうか。思っていたよりもすんなりいったな。……ササハラユウキは、きっとこの先世界で一番有名な人間へと成長するだろう。俺が裏だとしたら、アイツは表だ。光の当たる部分を受け持つのがアイツだ。だが――どこまでいっても異物なんだ。どういう意味か分かるな?」
「……私は、生徒を守りますよ。たとえ世界が、世界の意思を守る貴方が敵に回ったとしても」
二人は、静かにそう意味深な事を語る。
「なるようにしかならんけどな。俺は対処療法専門だ、予防は他の人間に任せるさ。で、地球での立ち回りはどうするつもりだ?」
「そうですね、ちょっと強引な手でも問題が出ないような土台が出来てしまったので、どうしてくれようか迷ってるんですよね」
次の瞬間には、どこか緊張した空気が消え去り、二人はなんでもない風な調子で話し合う。
まさしく気心知れた者同士であるかのように。
「ブゥチューブは秋宮が管理していますからね、あちらに映像を流しても拡散は遅いでしょう。ここは外部サイトの有名人たちに動画を拡散してもらいますよ。その後、直接各国の上層部にもデータを送信。今回、私の排除に乗り出していた国々は大慌てで会議をする羽目になるでしょうね」
「……護衛は? 今回はさすがに一人だろ」
「生徒は現在海洋を移動中。秋宮に私が動かせる人間はいません。さて、どうしましょうか」
困っている風な調子で語るも、その表情は楽し気で、どこか試すようにリョウカはヨシキに笑顔を向ける。
「……今回の事件で俺達は動き過ぎた。マザーもR博士も俺も、さすがにこれ以上露出するわけにはいかない」
「あら、残念です。ではそうですね……ではヨシキさんではなくジョーカーに〆て貰いましょうか」
そう言い切ったリョウカの表情から、笑顔が消える。
「正しい戦争の起きる瀬戸際で、それを未然に防ぎ、正しい戦争がこの先も起こる事なく未来へと進んでいく。その礎を今回、私は偶然にも築くことが出来ました。なら、最後に教訓として、貴方の存在を今一度世界に覚えさせる。これにて、今回の事件は終了です。さすがに断らせはしませんよ」
「……そうか、もう戦争が置きようがない状況に持っていく算段も出来たのか。そうだな、地球もグランディアの恐さを思い知った、グランディアも地球の危うさを思い知った。互いに慎重に手を取り合う必要があると理解した、か」
「ええ。地球には表の抑止力たるササハラユウキがいる。ササハラユウキはグランディアに大きな貸しを作った人間でもある。この事実は、それだけで戦争を抑止しますから」
「凄いな、俺より凄い。本当に『抑止力』として成長したじゃないか、彼は」
「ええ。これで貴方の負担もぐっと減ります。だから……だから、お願いを聞いてください」
ヨシキは、小さく笑いながら屋敷の台所へと向かう。
「分かった。今回だけだぞ、お前の護衛を引き受けるのは」
セリュミエルアーチから動画が広がり始めて五日。
狙い通り、映像は地球へも流出し、その映像が真実か否か、全世界が議論を巻き起こす。
当然地球との行き来を禁止していたグランディア側は、既に渡航の自由を宣言している。無論、そこには情報の行き来も含まれている。
そうなって来ると、地球側が一方的に封鎖、渡航を禁止する事が出来なくなる。
映像の裏も取られる。情報が真実かどうかの裏も取られる。
それは、もはや地球側が情報を封殺する事が出来ない状況だった。
そうなってしまうとどうなるか。
国の上層部だけではないのだ。このツケを払わされる事になるのは。
『犯罪者』として扱った全世界のメディア。専門家や編集者、評論家にインフルエンサー。
ユウキの実家に悪戯を企てた者や、過去の同級生に執拗なインタビューをした人間、ある事ない事吹聴した人間、それら全てが、誰一人の例外なく、完全に――破滅した。
全ての信用を失い、全ての人脈を失い、大きすぎるツケを払わされる。
無論、最も大きなツケが回って来るのは『国』であるのだが。
『これからどうすれば良いか……国会が開かれてもこの件についての質問で占められているのが現状だ。世論ももはや誘導しようがない場所まで来ている』
「……私はもう、貴方方に口出しが出来る立場ではなくなっているはずですが。しかし、どこかに責任の所在を置かない事には世界が立ち行かない。八方ふさがり……ですか」
『……まさか君までもが利用されていたとはね。恐らく今私が抱いている感情は、他の国のトップも抱いているのと同じ物だろうね』
「私が悪い、と? ええ、きっとそうなのでしょう。ですが、きっと彼女は……姉は私達を許さない。申し訳ありませんが今ここで私と総理が知恵を出し合っても埒があかないかと。どこかで……対策を練るサミットを開く必要があるでしょう」
『そうだな。私は中国と北米に働きかけてみよう。この状況、今はどの国も手をこまねいているはずだ。一先ず皆の知恵を集結させる必要があるだろう』
アキミヤリョウカを名乗る『リョウコ』は、日本の総理との電話会談に応じていた。
突然降ってわいた、全ての前提条件を覆すあまりにも大きな真実の露出。
そのツケを払っていたのはなにも国だけではない。地球における首謀者とも呼べるリョウコもまた、その大きすぎる代償を支払おうとしていた。
「……私は、所詮偽物に劣るホンモノでしたか。リョウカは私なのに。私こそが秋宮リョウカだというのに。あのエルフにただ踊らされていただけだと……言うのですか」
秋宮の権力は地に落ちた。だが、公開された映像にははっきりと『秋宮リョウカ』の雄姿が修められている。
黒幕と戦い、正義を成すリョウカとその従者、そして一人別離の道を、裏切り者と呼ばれながらも進んで行ったササハラユウキの姿が。
既に、秋宮の評価は持ち直している。だがそれは自分の力でも、自分の事でもない事を思い知った彼女は、ただ悲観し、絶望し、己の無力さを噛みしめながら、一人本社ビルの自室で首を垂れていた。
「……残念ながらそういう事になりますね。責任の一端は私にもありますけれどね」
その時、室内にもう一人の声が響く。
それはまったく同じ声。誰よりも自分が聞きなれている声。
自分と全く同じ声。そこで、リョウコは全てを理解する。
『ああ……自分はここで終わるのだ』と――
「……早いですね、お姉さま。私に引導を渡しに来たんですか」
「……いいえ。少なくとも私にその意思はありません。ただ……責任を取る為に、私に協力してもらおうと思いまして」
いつの間にか現れた『リョウカ』は、悲観していたリョウコに優しい言葉をかける。
それは甘い蜜のような、さもすれば身体に害が出るのではないか、そう思える程とびきり甘い言葉。
「後は私に任せなさい。全て、上手くやります。これが、私が貴女に直接お願いする最初で最後。私に協力しなさい、リョウコ」
「……もう、私ではどうしようも出来ません。ええ、そうですね。私は……『負けた』のですね」
「……良い子ですね。では……今から私が言う通りに事を運んでください。まずは――」
「なぁユウキ、イクシアさん本当に大丈夫なのか……?」
「ああ、問題ないって。船旅の時はいつもこうなんだよ」
「けどもう三日だぞ、今日中にセカンダリア大陸に到着するってのに……」
「ん-、ギリギリまで寝かせておくよ」
サーディス大陸を出発して三日目。俺達が乗った軍用船は、想像以上に速く隣の大陸まで運んでくれた。
で、案の定イクシアさんは自己封印をして、海の上をやり過ごしている訳だ。
「じゃあ、大陸についたら手筈通りに頼むな。動画はたぶんもう世界に発信されてるだろうけど、どう転がるか分からないんだし、こんな海上じゃ情報も入ってこない」
「地球だったらな……グランディアってまだ遠距離の通信って出来ないのか?」
「いや、出来る。でも海の上は波の影響で不安定なんだよ」
「なるほどな。人工衛星とかこの世界で打ち上げる事も出来ないからしょうがないか」
というか飛行機ですらヨシキさんの所持している物しか飛べないらしいし。
あの魔神龍って一体どういう存在なのだろうか。
「む、こんなところにいたのか。船長がもう三〇分程で大陸が見えてくると言っていたぞ、そろそろ下船の準備をしてくれ」
「お、了解。じゃあミコト、向こうでの先導は頼んだからな」
「任せろ。一応私も半分はこの大陸出身のような物だからな」
そう、俺達はブライトネスアーチを出発してから、陸路で港に移動、そのまま理事長の手配した軍用船でセカンダリア大陸を目指していた。
目的は、コウネさんに会いに行く事。俺の無事を知らせる為だ。
今回は引率の大人はイクシアさんだけだが、この大陸はミコトさんが学生時代に過ごした場所でもあるので、先導は彼女任せ、という訳だ。
下船の準備を済ませ、イクシアさんをいつもの呪文で目覚めさせたところで、丁度港に到着する船。
俺達が降りた後は、船だけで大陸を回り込むように移動し、ファストリア大陸に向かう方面の港町に向かい待機しておいてくれるそうだ。
以前、コウネさんと訪れたキャスティアという港町だったかな。
「おはようございます、イクシアさん」
「おはようございますユウキ。毎度のことながら、面目ありません。道中、何かトラブルはありませんでしたか?」
「大丈夫でしたよ。さ、一緒に行きましょう」
彼女と共に上陸すると、そこは港町らしい港町というか、俺達以外にも客船が多く停泊しており、活気にあふれている様子だった。
海鳥の鳴き声に人々の喧騒。重機の音に威勢のいい呼び声。
なんだか一気に異国情緒を味あわせてくれる。
「ここは『港町レヴォルト』だ。ここから三方向に路線が伸びていて、私達は主都ガルデウス行きの列車に乗る。駅の場所は把握しているから、今から向かうぞ」
「うわー……ここ来るの久しぶりだよ私も。ミコトちゃんもコウネちゃんも同じ学校に通っていたんだよねー本当に……」
「魔術科と剣術科は校舎が離れていたからな。セリアと顔を会わす機会なんて恐らく建国祭や学園祭の時だけだっただろう」
「確かにねー」
セリアさんもミコトさんもこの大陸は久しぶりという話だが、しっかり地理は把握しているようで、俺達は問題なく列車に乗り込む事が出来た。
この世界の列車の性能は身に染みて知っているのですよ。いやぁ速いのなんのって。
「ユウキ君ってこの大陸初めてじゃないんだってね?」
「うん、ちょっと前にね。ミスティックアーツの登録に関係してさ」
「あの技『タイラントブレス』だっけ。身をもって経験したけど、とんでもない技だったね」
「その節は大変申し訳ない事を……」
「いえいえこちらこそ」
なんて言い合いながら笑い合う。こんな時が来るなんて、あの戦いの時は考えられなかったな。
駅で列車に乗り込み、後は二時間ほど待つだけ。
やはりこの世界の列車は速い。地球の新幹線もありえない速さになっていたが、魔法の本場であるグランディアはそれをさらに超えてくる。
たぶん、元いた世界のリニアの倍近く出ているんじゃないか……?
「ガルデウスはかなりの広さを持つ都市だ。だから、必ずまとまって行動するように。先導は私がするから離れずについてきてくれよ」
「そういえばミコトちゃんって貴族街から学園に通っていたんだよね、コウネと。案内はお願いするね」
「任せてくれ。通常、貴族街に立ち入るにはしっかりと身分証と共に通行申請書を出して精査され、その後に通行許可証が発行される事になっている。今回は私が通行許可証を持っているから、それでコウネの家に取り次いでもらい客人として我々を招いて貰う、という方法で入るつもりだ」
「なんだか面倒だなー」
「そういうものだ、貴族街というものは。日本で言うところの高級マンションのような物だと考えると良い」
確かにそうかもしれない。コンシェルジュ付きの高級マンションとか、普通は宅配便すら受付で止められるって話だし。
「なるほど、ではお任せします。そういえば話は変わりますけれど、セリュミエルが発信した動画がどうなったのか知るためにも、一度この大陸の新聞や雑誌などを購入しようと思うのですが、車内販売はあるのでしょうか」
「確かあるはずだ。車内販売があるはずだからこのまま待つと良い」
そう言って、俺達が貸し切りにした談話室タイプの客車で時間を潰していると、ノックの音と共に車内販売がやってきた。
大きなカートに沢山の商品が積み込まれたそれは、地球と同じか、もっと大きく見える。
「皆さん、ついでに昼食を買ってはいかがでしょう。そろそろお昼ですよ」
「あ、そうですねイクシアさん。じゃあ俺は……」
「すみません、このサンドイッチと飲み物下さい」
カナメが我先にサンドイッチを購入、俺達もそれに倣いそれぞれ昼食を購入した。
俺はあれ、なんかホットドックみたいなパンです。
「むぐ……キョウコさん、新聞買えた?」
「ええ、今一覧を……」
そう訊ねた時だった。新聞を見ていたキョウコさんの表情が、ある一点を見て驚愕の表情へと変わり、目を剥いていた。
一体何が書いてあったというのだろうか……?