【 第一章 】 EP 1 Light-Novel
【 EP 1 Light-Novel 】
【第一章】
「本が…スキなのか?」
「ぅん……」
「どれ位、読むんだ?」
「1日3冊くらい…」
「多いな?」
「そぅ?」
想えば、ソレが、オレとアイツとの「初めての会話」だった
サークルに入ってみたモノの活動らしい活動も無く、ただ、みんなで放課後集まっては、お菓子を食べながら「おしゃべり」に花を咲かせる…そんなコトの繰り返しだった中、コイツはいつも、おしゃべりより本に夢中で、コッチのハナシを聞いているのか居ないのか?そんな感じで、なんていうか……、何を考えているのか、全然ワカラナイやつだった…
「なんか「オモシロイ本」があったら教えてくれよ?」
「……」
「最近は色んな「ラノベ」が出ているだろ?本屋のそういうのが並んでいるコーナーに行ってはみるんだけどよ?正直、たくさんあり過ぎて…どれを読んだらイイのかって迷っちまうんダヨ」
「おススメが…知りたいの…?」
「ぅん、そう、オマエ、1日3冊読んでるんダロ?何て言うかこう、コレを読んでおけば間違いないみたいな最近の「流行り」を抑えていて実際に読んでも「オモシロイ」っていうヤツ」
「……」
「注文が多過ぎたか?」
「買って…読みたいの…?」
「いゃ、ぅ~~ん、そうだなァ~?出来れば、パッとさわりを知っておくだけみたいなのを数冊知りたいっていうのが「本音」だから、正直「欲しい」っていう感じでは無いかなァ…」
「そぅ…明日……」
「ん?」
「一応「おススメ」と想うのを何冊か持ってくる…」
「そ、そっか、ソレは助かる、正直、少ない「こづかい」から話題についていく為の「程度の興味」で本を買うっていうのは、ちょっと「勿体無いかな?」とか思っちまっていたトコだから貸してくれるっていうんなら、ありがたい」
「そぅ……」
そんな「やりとり」があり…次の日、リナはオレの為に3冊「おススメ」と、いう本を持って来てくれた
「多分、コレなら読みやすいと想うから…」
「おぉ、マジか?なんかワリィな?」
「ウチには「本」は確かにたくさんあるけど…読み終わったのは、そのまま本棚に入っているだけに成っている状態…、きっともっと誰かに「読んで貰えた方」が、本も役に立ってイイと想うから……」
正直、チョット驚いた、コイツが「一言以上の言葉」を喋ったのなんてコレがおそらく初めてのコトだったから…、なんていうか……本当に、本がスキなんだなァ…と、改めてそう想った
「じゃ、コレ借りていくわ、オマエみたいに1日で3冊全部読み終わるのは無理だからよ、チョット時間掛かっちまうかもしれないから、しばらく貸しててくれ」
「わかった…」
そんなワケで…オレはその日、家に帰ってから早速、リナが貸してくれた3冊の本を鞄から取り出した
え~~っと?
「KissMeOnceAgain / さきみちる」に
「オンボロぐるまの非日常的な出来事 / てつひで」に
「いつまでも、キミらしくあれ / 元尾 カナ」か…
3冊とも300ページくらいずつだな?どれも、そんなに漢字が多くないな……「読みやすい」のを選んでくれたっていうコトかな?コレをアイツは、1日で読んじゃうのか…スゴイな?ま、とりあえず…一番、読みやすそうなっていうか表紙が可愛かった「いつまでも、キミらしくあれ / 元尾カナ」から読んでいくコトにした……
まァ、ぶっちゃけというか、この本の「結末」から言うと…失恋のハナシって感じで、ずっと、恋焦がれていた相手に最後まで、その「恋」が実らずに終わってしまう…チョット切ない学園青春系ストーリーだった、でも…正直…感動して最後、泣いてしまった……
スゲェな?最近の「ラノベ」って…こんなに読みやすくて胸打つ「キャッチー」なのが出回っているのか…、そんな感じで、リナが貸してくれた本に引き込まれていったオレ…、結局、3冊とも読みやすくて普段本に慣れ親しんでいないオレでも3日で読み終えるコトが出来た
個人的に、一番気に入ったのは
「KissMeOnceAgain / さきみちる」だった
片想いの女の子の「恋物語」なんだが、ヒロインと「片想いの相手」とのスレ違いっぷりが見事な上に、紆余曲折が半端無く伏線の緻密さが巧みで最後にソレが、全て「見事に結実」するっていう読み終えた後の気持ちが最高にたまらない、まるで「映画」でも観ているようなステキな作品だった…
コレ、スゲェなァ……?アッという間に読んじまったゾ……映画でも観ているような感じだったゼ……
そんな「感動と感激」をかみしめて次の日の放課後を迎える…
「スッゲェ、面白かったよ」
「読み終わったの…?」
「うん、3冊とも面白かったから何ていうか、アッという間に読んじまった」
「そぅ…」
「「KissMeOnceAgain」はスゴイな?あんまりにも面白くて、3時間位で一挙に読み終わっちまったよ」
「そぅ…ソレいま本当に人気がある、スゴク面白いからって……」
「ぅん、メッチャメチャ面白かった、何ていうか本を読んでいるっていうより映画でも観ているような感じで「爽快」だったよ」
「そぅ…」
「オマエに選んで貰って良かったよ、どれも読みやすかったし本当に面白かったし」
「良かった……一番イイって想うのを持って来たから……」
「アリガトな?正直「ラノベ」にマジでハマっちまいそうに成ったよ、家に何冊くらいあるんだ?1日3冊っていうコトは…本棚がもう満杯だろ?」
「大体は、図書館で借りて読んでいるから…自分で持っている本はソコまでは多くない…」
「そ、そうなのか…まァでもそうだよな?いつも読んでいるヤツを全部買っていたら、こづかいが幾らあっても足りないもんな?」
「気に入って「本当に欲しい」って思ったヤツだけ、後で買いに行くように…しているから…」
結構、シッカリしてんだな?なんとなくそう想った
「でも、本ってイイな?読んでいる間、別世界に居るような感じがして、なんていうか、ひととき「現実」から切り離されて「自由」に成れるような感じがしたよ」
「……」
「ハハハ、チョット、浸り過ぎ…た、かな?」
「……そんなコトない……アタシも…そんな「感覚」がスキで…本を手放せなくなっているから……」
本当に「本」が好きなんだな?コイツ…、改めて、そう想った
「今度、図書館か本買いに行くとき言ってくれよ、オマエに色々と教えて貰いたいからサ?」
「わかった…でも…図書館もイイけど……」
「ん?」
「もっと、イイ方法がある……」
「もっと…イイ方法……?なんだ?ソレ……?」
「口で説明するより実際、観て貰った方がイイかもしれない…」
「な、なんだ?なんか本を読む「特別な環境」とか、そんなのでもあるのか?」
「簡単に言えば…そんな感じかもしれない……」
そんな「やりとり」があり、結局、3日後に会う約束をして、オレはリナが「指定してきた場所」へと行った
「こんなトコで、なんか…あるのか?」
「手を…つないでいて……」
「ぇ?」
「手を…つないで……」
「ぇ?ぇぇっ?そ、ソレって…?」
「他意は無いから、気にしないで…ソコに行くのに「必要」なだけだから…」
「ソ…ソコに行くって、ど、何処に行くんだよ…?」
ギュっと、いきなりオレの手をつなぐリナ
正直、ドキドキする気持ちを隠せなかったオレが居る
「大丈夫…他意は…無いから気にしないで…アナタには…観て貰いたいって想っていたから……」
「そ、そっか……」
なんだか、良くワカラナイがコレから、どっかに連れて行ってくれる為にとりあえず、手を…と、いうコトらしい……、でも、正直…さっきから心拍数が上がり捲くっているオレが居るのは…紛れようも無い事実だ……
「このまま…眼を閉じて…少し、待って……」
「眼、眼を閉じればイイのか……?」
「そぅ……」
そうして、言われるがままに眼を閉じたオレ……そして……
「じゃ、行くから……」
「お、ぉぅ……」
シュイィイーーーーィィィン!
その瞬間、何かに包まれるような不思議な風が吹いて、宙に浮くような感覚で長いトンネルを抜けて行くようなそんな感じがしていた
「な…っ、なんだっ!?一体、どう成ってんだ?まだ、眼は開けちゃイケないのか……?」
「もう少し…待って……」
「わ…ワカッタ……」
そう言いながらも、コレまで全く味わったコトが無いような感覚が続いていて、どうにも落ち着かないオレが居た、でも不思議と…「イヤな感じ」ではなかった…と、いうよりはむしろ…大空を羽ばたいているようなすがすがしい空気を肌に、感じていた……
シュイィイーーーーィィィン!
「もぅ…イイよ……眼を…開けて…」
「ほ、本当か…?」
「ぅん……」
そうして、恐る恐る眼を開いたオレ……その眼の前には……正直、信じられないような世界が広がっていた……
「なっ!なんだっ、コレっ!?」
「ブラストリカル・レコレディ・アルト…」
「ブッ、ブラストッ、なんだってっ!?」
「宇宙の始まりから今までの全てを「記録」している空間…」
「は、ハァ……?なっ、なんだってぇ?」
「……」
驚くオレを観て少し顔をほころばせて居るように見えたリナの表情
わ、笑った…のか…?コイツが「笑うトコロ」を初めて観たような気がする…っ、なんていうのは、置いといて
「なっっ!なんだってぇっ!?」
「の…「地球に関する部門」の空間」
「は……?」
「……」
「なっ、何が何だか…っ!ココは何処なんだよっ!?」
「だから…、レコレディ・アルトの「地球部門」の空間……」
「いゃ、そ、ソレがなんだ、っとか何とかって言うより…っ」
「なに……?」
「ココはなっ!なんなんだよっ!?」
「驚くのも…無理ない…」
「驚きを通り越して気を失いそうだよ…」
「大丈夫…「アブナイ場所」ではないから…でも…アタシから余り離れないで…」
「わ、ワカッタ…と、とにかく…どっ、どうすればイイんだ?ソレにこの「膨大な本の数」は一体なんなんだっ!?」
「地球上でコレまでに創られた…「文字を記したモノ」の全てが収められている空間……」
「なっ、なんだっってぇ?!??」
「コレでもほんの「一部」だけど…」
「な、何て言ったらイイか……」
オレは今、自分が何処に居て何を「目の当たり」にしているのかを、その頭の中で全く理解出来ずに、ただひたすら「混乱」していた……
「大丈夫…さっきも言ったけど「危険な場所」では無いから…」
「きっ「危険な場所」じゃないからっつって、コッ、コレ本当どういうコトだよ……?」
「アナタには、まだ「話していないコト」がたくさんあるの……」
「た、たくさんある…?オレに「話すコト」って…い、一体なんだよ!?どういうコトだよっ!?」
「とりあえず、一旦落ち着いて…」
「わ、ワカッタ……」
って、コレが落ち着いていられるかよ…、なんかよくワカラナイ空間な上に…「地球で出来た全ての文字記録」がある場所…?ダメだっ!?ワカラン!オレの頭のCPUでは確実に処理しきれないっ!
「ずっと…アナタに「話す機会」を待っていたの……」
「話す機会…?なっ、何をダヨ」
「とりあえず、落ち着いて…」
「わ、ワカッタ……ふぅ……一体、何がなにやら……」
そのあと、リナはまだ少々混乱気味のオレに色々な「説明」をしてくれた…
簡単に言うと…ココに来られるのは限られた「人間」のみであり、リナはこの空間に「出入りを出来る許可」を得た「別次元から来た存在」だ、と、いうコトだった…
「オ…オレが、何で……そ、そんな「限られた人間」に選ばれているんダヨ……?」
「「文字の記録」を保つ為には、ある種の「エネルギー」を持った人が必要だから……」
「「ある種のエネルギー」?なっ、なんダヨ、ソレ……」
「「感受性を持った人」で無いと、ココの空間に連れて来ても、ソレがあるって気づけないの…」
「オレにはその「気づく感覚」があるっていうのかよ……」
「現に今、色々と「観えて」いるでしょ?」
「あ、アァ…膨大な量の……本やら何やらが……」
「だから、アナタを連れて来たの…」
「オ、オレは一体ココで何をしたらイイって言うんだよ……」
「ソレは…今すぐには難しいかもしれないから、おいおい…慣れて行ってもらうしか……」
「ふぅ…わ、ワカッタ……、とにかく……ココがそのブラストなんとかって「空間」ってのはイイとしてだ……」
「ぅん……」
「オマエ…オマエは一体……ナニモノなんダヨ……」
「ソレを聞いたら、もっと驚いてしまいそうだから…今日はとりあえず、ココまで……」
「…もっと驚く……?オマエ本当一体「ナニモノ」なんだ…」
「……」
「ただの「高校生」っていうワケじゃ無いっていうコトだけは…確かなようだな……」
「ぅん…アナタ達とは……」
「オレ達……?」
「そう…少し違った「存在」であるコトには間違いないと想う…」
そう言って、少し笑っているようにも見えるリナ…
コイツ本当一体「ナニモノ」なんだ……
「今日は…、今回は…コレ位で…」
「こっ、今回はって、ま、またオレはココに来るコトに成るのか…っ!?」
「ぅん…あと、何度かっていうより…、とにかく、アナタは「役目」を持って生まれて来た…、ソレだけは「自覚」しておいて」
「「役目」……?なっ、なんダヨ、ソレ……っ?」
「いっぺんに「理解」をするのはムリだから…、少しずつだけど…まずは今日ココへ来たのを「切っ掛け」くらいに思っていて…」
「なっ、何の「切っ掛け」に成るっていうんダヨ…、もう…何がなにやらサッパリだぞ……」
「じゃ、戻りましょう…」
ふぅ…「役目」とか「限られた人間」とか……、ダメだ……サッパリ理解出来ん……
「コレから少し忙しく成るから、ソレだけは…「覚悟」しておいて…」
そう言って、再び手をつなぎ…「現実世界」に引き戻されたオレ……、次に眼を開けたとき…リナが指定してきた「約束の場所」に戻っていた…
い、今のは一体、本当に……なんだったんだ……
「アナタは「役目」を持って生まれて来た…、ソレだけは…忘れないで……」
そう言い残して、リナは帰って行った……
ダメだ…っ!どう理解しようとしても今のが何だったのか「理解」出来んっ!?
オレが「役目」を持って生まれて来た……?一体…どんな「役目」だって言うんだ……、そんな「混乱」に構うコトなく、オレはこのあと、リナに何度か例の「レコレディ・アルト」に連れて行かれるコトがあり…、段々と…その「重要さ」を理解し始め…その「重い責任」に戸惑いを感じながらも…、その「役目」の忙しさに追われる日々を送っていくコトに成っていくのだった…




