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第二章 二つのメダル

 やっとのことで書き終わりました。

 というわけで第二章をどうぞ


 メダルを手に入れた二人

 このメダルには一体どんな効果が・・・



 偶然、酒場で出会った二人が初めてコンビを組み、手に入れたのは二つのメダルだった。

 

 そのメダルには、ドラゴンの絵が描かれている。

 

 そして、そのドラゴンは、対となるように違うほうを向いてイるのである。

 

 これは、いったい、どのような効果があるのか?

 どのような目的で作られたのか?

 

 まだ解らない・・・

 

 

 

 この二つのメダルにはまだ違いがある。

 

 ドラゴンが描かれているほうを表とすれば

 裏のほうには文字らしき記号と属性を表す模様が描かれている。

 

 

 そして、その模様も違うのだ。

 

 

 クロードも気がついてはいると思うが

 ただ違っているという認識だけだろ。

 

 だがロイは、この模様にこのメダルの効果が関係していると考えており調べていた。

 

 結局、詳しいことは解らなかったが価値があるものであることは確かだった。

 

 

 

 

 

 ちょうど日が昇り始めたころ

 

 

 宿の中のロイの部屋で不思議な現象が起きていた。

 

 メダルのドラゴンの目が光っているのだ。

 

 

 だが、ロイはまだ寝ており気付かないのであった。

 

 

 この現象は、ロイのメダルだけに起きているわけではなかった。

 

 

 対となるメダル、そう、クロードの部屋でも起きているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 その頃クロードは・・・

 

 

 懐に入れていたメダルが光っていたのに気付いたのは、夜も明けてすぐの早朝。

 

 いつもの鍛錬をしようと起きたときだった。

 

 

「なんだこりゃ?」

 

 

 手にとって見てみるがドラゴンの目が光っているだけで、ほかの変化はない。

 

 

 少し気になったが悪い気配はしないので、放置することにした。

 

 

 メダルが効果を発揮してきていることを知らずに。

 

 そして、また組むことになるとも知らずに・・・

 

 二人は一時的な平和を楽しんでいた。

 

 

 

 しばらくして光を失い、もとのメダルに戻る。

 

 

 ほとんどの人が起きて賑わい始めた。

 

 その声や音でロイは目覚める。

 

 

「・・・朝か」

 

 

 ロイは寝惚けたまましたくする。

 

 その頃クロードはちょうど出かけるところだった。

 

 二人は同じところに向かっているとは知らずに、まだ売らずに持っているメダルを持って出かけるのだった。

 

 メダルの持つ力を知らぬまま・・・

 

 

 

 

 今日の仕事は傭兵のようなもの。

 

 昨夜、酒場で募集の知らせがあり、参加することにした。

 

 その内容は

 ある村がモンスターに襲われ、モンスターの巣となった。

 そのモンスターたちを退治し村を取り戻すこと。

 給料はそれなりに貰え、金がなくなってきたロイにはうってつけの仕事だ。

 

 

 そして、ロイは時間ぎりぎりに着くのだった。

 

 

 

 

 さて、今日は珍しく人のためになるような仕事、つまりはモンスター退治の仕事を請け負った。

 

 いろいろと無茶な契約内容ではあったが、そのぶん給料は良く、日数もかからないというのが魅力で参加した。

 

 

「それにしても、参加人数が少ないな。何でだ?」

 

 少々不思議に思った。

 

 こうして集合場所で待つこと30分。

 

 あと少しで時間になるというのに、未だに数人しか来ていない。

 

 

 そのとき、何かいやな予感がした。

 虫が首筋を這うような、ぞわぞわとした寒気が体を襲う。

 

 

「あ、あ、あの馬鹿野郎が・・・」

 

 

 別に、いや絶対、もう会いたくなかったやつの姿を俺は発見してしまった。

 

 

「おい!そこの馬鹿!何でお前がここにいるんだ!!!」

 

 

 

 ロイはクロードの声に気づかなかったのか、無視しているのか反応しない。

 

 

 いきなりの再会に思わず大きな声を出してしまったが、幸いにして気づかれなかったようだった。

 

 

「触らぬ神に祟り無しってか」

 

 

 とりあえず俺はロイの視界に入らない、間違っても入らない位置に音を立てずにすばやく移動した。

 

 

 ちょうどそのとき、集合時間になり、雇い主が説明を始めた。

 

 

 

 

 雇い主が前に立つ。

 

 

 今回、国から依頼があった。

 任された者はハンターを集め、モンスターを退治しにいくと決め、知らせを出した。

 という内容の話、そして、この後の事の説明。

 

 

 

 雇い主の話が終わり、国の部隊の隊長のような者が話し終わると、集団は動き出した。

 

 今回の目的地である村へ。

 

 

 

 一時間後

 

 

 

 仕事場となる村の前につく。

 ここまで歩いてきたので一時間もかかってしまった。

 

 

「では、始めてくれ」

 

 雇い主の合図で周りにいた兵士たちが動き出す。

 

 ほかのハンターたちも村へと駆け出す。

 

 最初は特に指示はない。

 

 それぞればらばらに村に入って行っている。

 まとまりのないまま始まった。

 

 

 

 

「なら、気楽に行きますか」

 

 ロイはそういって歩いていった。

 

 

 

 

 仕事をやるときは本気が俺のモットー。

 

 故に、ほかに雇われた連中には負けられない。

 

「さて、今日も張り切っていくか」

 

 クロードは村に着くと同時に駆け出した。

 モンスターがいるところへと誰よりも速く。

 

 

 

 村には下級モンスターがたくさんいたが、数分で終わった。

 

 だが、また何処かからモンスターはやってくるのだった。

 

 このままでは、倒しても意味がない。

 

 モンスターの巣を探すため、三つに分ける。

 

 

 

 ロイはそこでクロードに気づいた。

 なぜなら、同じ班になったからだ。

 

 

「やあ、クロード。君も来ていたんだね」

 

 

 クロードに話しかける。

 

 

 

 

 

「最悪の班になっちまった・・・」

 

 何の悪戯か、悪い冗談だ。

 

 この世には神も仏もいないと感じた今日この頃、俺の平凡は音を立てて崩れ去っていった。

 

 

 

 そうして、ふたりを含めたこの班はモンスターの巣を見つけに辺りを探索する。

 

 

 

 数分後

 

 

 モンスターたちが通ったと思われる形跡を見つけた。

 

 

 

「これをたどって行けば着くと思いますがどうしますか?」

 

 班で行動しているので、ロイは一応ほかのハンターたちにきく。

 

 

 

「いいんじゃないか、それで」

 

 

 クロードに続いてほかのハンターたちも同意しその形跡をたどって進んでいく。

 

 

 

 激しくいやな予感がしてきた。

 

 俺は背中に吊っている剣に危害が加わらないように細心の注意を払いながら進んだ。

 

 

 

 この班はいちおうまとまりがあるようだ。

 

 乱すものが居らずスムーズに進んでいく。

 

 

 

 数分後

 

 

 

 なんとも怪しい洞窟にたどり着いた。

 

 

 

「ここのようですね。それでは仕事を始めますか」

 

 

 そういってロイは入っていく。

 

 ほかのハンターたちも反対のものは居らず全員入っていく。

 

 

 通路を進んでいくと、大きな空間に出た。

 

 そこにはここにいるモンスターを集めたんじゃないかと思うほどの数がいた。

 

 

 

「さて、いっちょ殺るか」

 

 首と拳をゴキゴキ鳴らし、連中の真っ只中に滑り込む。

 

 一番前にいたリザードマン(二足歩行のトカゲ)の鼻に拳を叩き込む。

 

 赤い華が散った。

 

 

 

 クロードはそのままの勢いに乗り、次々と薙ぎ倒していく。

 

 

 

「すごいやる気だな」

 

 

 ロイはモンスターを倒しているクロードやほかのハンターを見て言う。

 

 

 

「たまには積極的に戦うか」

 

 そういってパチンと指を鳴らす。

 

 

 すると、クロードの周りを囲むように火柱が立つ。

 

 詠唱を省略したタイプの魔法だ。

 どうやらロイは指を鳴らすことで魔法の発動をコントロールしているようだ。

 

 

 ロイの作った火柱に当たったモンスターは燃え、近くのものは火の粉を食らっている。

 

 

 

 

 ・・・

 

 やりやがった。

 

 いやな予感が当たった。

 

 とりあえず、あの馬鹿野郎を殺そうか。

 

 俺はとても素敵な笑みを浮かべ、本気で拳を地面に撃ち当てる。

 

 そこから衝撃波が辺りを走り、さっきの火柱で熱くなった岩が辺りに飛び散る。

 

 その岩がモンスターたちに降り注がれ、かなりのダメージを与えていたが、俺は気づかない。

 

 今目に映るのはあの馬鹿野郎だけ。

 

 拳をかまえ、やつに向かって突進する。

 

 

 

 

 向かってくるクロードに気づかず目の前に炎の玉を無数放つ。

 

 炎の玉はそれぞれ違ったタイミングで爆発する。

 

 その一部がクロードの前で爆発する。

 

 

 

 無言で爆炎を突っ切り、焦げながらもロイの前に出て必殺技を繰り出す。

 

魔迅拳まじんけん!」

 

 先ほどの衝撃波が円で、これは線。

 

 故に破壊力は数倍にまではね上がる。

 

 ロイに真っ直ぐ向かっていく衝撃波と俺の怒り。

 

 

 

 

「ん!?」

 

 クロードの攻撃に気づき横に避ける。

 

「何しているんだ!敵はあっちだ!」

 

 そういってパチンと指を鳴らす。

 

 さっきと同じ仕草だが、今度はクロードに向かって風が集まり、クロードを吹き飛ばす。

 

 クロードはモンスターの中まで飛ばされた。

 

 

 

 

 

 突然の突風に吹き飛ばされ、今俺はモンスターの群れの真っ只中。

 

「火の次はモンスターかよ・・・ははは、あっははははははははは」

 

 怒りのあまりに我を忘れる。

 

 周りのモンスターを殴り殺しまくる。

 

 もちろん、ロイに向かっていくのに邪魔なやつだけを徹底的に潰す。

 

「どぅりゃあ!」

 

 数体のトカゲ野郎を引っつかみ、馬鹿野郎に向かって投げる。

 

 

 

 

 飛んできたモンスターを風の壁で弾き飛ばす。

 

「お前・・・本気か?」

 

 クロードのさっきに気づき防御を固める。

 

 

 

 

 やっとこちらを向いて反応したロイを見て、不適に微笑む。

 

「安心しろ、痛いのは一瞬だから。あと、あの時の問いに答えてやるよ」

 

 そういって俺は魔力を練る。

 

 右拳に集まり、爆発するイメージを強く持つ。

 

「俺は魔法がほとんど使えねえ。でもな、魔力を使うことは出来んだよ!」

 

 拳を前に突き出すと同時に、凝縮したエネルギーを解き放つ。

 

 その威力は地面をえぐり、クレーターを作るほど。

 

 

 

 

 クロードの攻撃が目の前までくる。

 

 防御魔法をしていたのである程度は防いだ。

 

 だが、防ぎきれなかった勢いで飛ばされる。

 

 壁にぶつかりそうになったが風をクッション代わりにし、衝撃を間逃れる。

 

「・・・てめぇ」

 

 パチンと指を鳴らす。

 

 さっきより規模が大きいのか発動が遅い。

 

 クロードを中心にして気温が上がっていく。

 

 

 

 

 

 外気温が急激に上がった。

 

 どうやら仕留め損ねたようだった。

 

「ちっ、地球を綺麗にし損ねた」

 

 すばやくその場から離れるも、熱さはまとわり着いてくる。

 

 不味い!

 

 何かが発動すると俺の第六巻が激しく反応した。

 

「避けきれるか!?」

 

 

 

 

 かなり熱くなる。

 

 そして、熱が中心に向かって集まる。

 

 その中心(クロードのいた場所)に巨大な火柱が立つ。

 

 この火柱がある場所は高温で岩まで溶かしてしまう。

 

 クロードにはぎりぎりあたらなかったが、無数に飛んでくる火の粉、いや、火の玉といっていいほどのものがクロードやモンスターたちに迫る。

 

 

 

 今のところ巨大な溶岩は避けているが、細かく数の多いのはかわしきれず、数箇所に打撲と軽い火傷を負ってしまった。

 

 火柱の発生場所から大分離れた場所まで逃げ、一息つく。

 

 さすがにロイと本気でぶつかり合うと厳しい。

 

「何やってんだか俺」

 

 どでかい一撃を食らったことで逆に冷静になれた。

 

 周りを見渡すと、モンスターは一体もいなく、全員倒れていた。

 

「終わったのか?」

 

 

 

 

 

 

「ああ、終わりだな・・・」

 

 クロードを追い詰めて指を鳴らそうとする。

 

 

 

 

「おい、ちょっと待て、話せば解る」

 

 じりじりと後退するも、この距離ではあの馬鹿野郎のほうが確実に速いだろう。

 

 頭に来たからといって短絡的な行動をとったことをいまさらながらに後悔する。

 

 

 

 

 

「話せば解るだって?」

 

 パチンと指を鳴らす。

 

 クロードの足元が軽く爆発した。

 

「どんな話をする気なんだ?」

 

 またパチンと指を鳴らす。

 

 今度はクロードの右側が軽く爆発した。

 

「突進するだけのお前に話し合いが出来るとは思わないがな」

 

 またパチンと指を鳴らす。

 

 今度はクロードの左側が軽く爆発した。

 

「で、どんな話をする気なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 完全にキレやがった。

 

 よく考えてみると、元々悪いのはこの馬鹿野郎じゃねえか?

 

「とりあえずお前も落ち着け、仕事は終わった。それで水に流そうや」

 

 一応建前上の台詞を言う。

 

 それでもロイが攻撃してくるようなら遠慮なく反撃するつもりだ。

 

 

 

 

「いや、まだ奥がある。仕事は終わってない」

 

 さっきまでとは違った口調で言う。

 

「よし、行くぞ!・・・ん?」

 

 ロイは周りを見る。

 

 モンスターたちの死骸に混ざって同じ班のやつらも倒れていることに気づく。

 

「あいつらはどうして倒れているんだ?」

 

 近くにいたクロードに尋ねる。

 

 

 

 

 

「さあな、モンスターにでもやられ・・・、なんかこっちのこと睨んでるぞ」

 

 ふらふらと立ち上がってこちらに向かってくるその様子は、ゾンビのようで怖かった。

 

 

 

 

「なんかやったのか?お前」

 

 クロードのほうを向く。

 

「お前に恨みがあんだな。謝っておきな」

 

 

 

 

 しぶしぶながらも話を聞くと、どうやら俺らの戦闘に巻き込まれたらしい。

 

「どうするよ、お前ら二人で奥のモンスターも討伐しろってことだが」

 

 彼らは相当怒っているらしく、もし断れば何をされるかわかったものではなかった。

 

 

 

 

「そうだな。二人のほうが楽だな。動けないやつは邪魔だし」

 

 お前のせいだろ、という目で睨む連中を無視して歩き出す。

 

「こっちだ。行くぞ!クロード」

 

 

 

 

 

「はいはい、今行きますよ」

 

 頭をぼりぼりとかきながら仕方なく、ほんと――――――――に仕方なく着いていった。

 

 今度はどんなドタバタ劇が繰り広げられるか心配な今日この頃。

 

 

 

 

 

 ロイは立ち止まりこっちに来るクロードのほうに向く。

 

 そして・・・

 

「はやくしろ!」

 

 といってまた歩き出す。

 

 少し機嫌が悪く、いつもより態度が悪くなっている。

 

 そして、いつの間にか遺跡の入り口らしき所に着いた。

 

「こんなとこに遺跡とは・・・」

 

 遺跡の入り口に何か文字が書いてある。

 

 

 ”ここを通りたければ証を見せよ さすれば道は開かれん”

 

 

 誰かがかっこつけて書いたのか少し変な文になっている。

 

「証って何だ?」

 

 ふと、横を見てみると窪みがあった。

 

 それはまるく、中にはドラゴンの形の窪みがあり、ちょうどその目の部分に穴が開いている。

 

 その形を見て前に手に入れたメダルを思い出す。

 

「クロード・・・もしかしてこれが証じゃないか?」

 

 そういってメダルを出す。

 

 

 

 

 

「あん?それってあん時のメダルか。それなら持っているぞ、ほら」

 

 懐からメダルを取り出すと、一瞬目が光ったように見えた。

 

 

 

 

 

「そう、それだ!俺はこっちにはめるから、お前はそっちだ!」

 

 そういってドラゴンのほうを奥にし、ロイは左、クロードは右のくぼみにはめ込む。

 

 するとガチャと音が鳴り扉が開く。

 

「やっぱりこれが証なんだな」

 

 そういって中に入る。

 

 そこは小さな部屋だった。

 

 その小部屋の壁には絵と文字が書いてある。

 

 左右の壁にはドラゴン、正面の壁には・・・

 

 ”二十年近く待った。

 だが二人は来なかった。

 私にはもう時間がない。

 なので、私はここにメダルの効果や使い方を記すことにした。

 メダルを持って来るもののために・・・

 

 私の作り上げたメダルは属性で言うと水と火の二種類だ。

 水の属性は癒しの効果を持つ。

 局部にかざし魔力をこめよ。

 火の属性は力の効果を持つ。

 力を欲するとき魔力をこめよ。

 メダルは光りこたえるだろう。

 

 私は二人の求める効果に、もう一つ効果を付け足した。

 いつまでも良きパートナーであるように離れてしまわぬように引き合う効果である。

 

 そして最後に作り上げたものを置いておく。

 これはメダルの効果を強めてくれる。

 

 いつまでも良き二人組みであることを願う。”

 

 

 

 

 どうやらある二人組みのために作られたものらしい。

 

 でも、彼らは現れなかったのだろう。

 

 そう考えていると下に何かあるのに気づいた。

 

「これが最後の作品か」

 

 それは紐に円状のものが着いているだけのものだった。

 

 その円状のものはちょうどメダルがはまる大きさであった。

 

「そういうことか・・・ほら、クロードの分だ」

 

 そういって二つあったうちの一つを投げて渡す。

 

「ここにメダルをはめるんだ」

 

 解らないといった顔をしているクロードに見せながら言う。

 

 それはメダルをはめるとペンダントのようなものになった。

 

「これはたぶん持ちやすくしたんだろう」

 

 そういって首にかける。

 

 

 

 

「なるほどね、こうやって」

 

 クロードも同じように首から下げる。

 

 装飾品としてはまあまあな部類だろう。

 

「そういえば、さっき壁に書いてあった、癒しとか力って何なんだ・・・」

 

 そこでハッと気づく俺。

 

 このメダルを持つもの同士は引き寄せあう・・・・・・・・・なんじゃそりゃ!!!

 

 不味いこれは呪いのアイテムだ!

 

 急いではずそうとするも・・・

 

「外れねーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

「まあ、簡単に言うとマジックアイテムだな。片方がパワーアップ、もう片方が回復ってとこだ」

 

 メダルを手に取り実際に使って見せる。

 

 魔力をこめるとメダルが光りだし、メダルから出るやわらかい光が傷を包み治す。

 

「こんな感じだ。こっちは癒しのほうだな。なら、そっちは力だ。わかったか?」

 

 

 

 

 

「う、う、解ったよ。後で試してみる・・・」

 

 泣きそうだ。

 

 本気で泣きそうだ。

 

 つーか泣いた。

 

 何でこんなやつと、引き寄せあう関係になぞならなきゃならんのだ!

 

 この世界はとても理不尽だと学びました。

 

「で、このあとどうするよ、戻るか?」

 

 

 

 

 

 何故クロードが泣いているのか解らないという顔をする。

 

「ああ、そうだな。もうおくに続く道はないからな。戻るぞ!」

 

 そういってほかの者たちがいる空間に向かった。

 

 

 

 

 

 俺の人生でもここまで気分がどん底に言ったことはない。

 

 断言するがない!

 

 でも、仕方ないのでロイについていき、待っていた連中のところに着いた。

 

 この時間中に少しは回復したらしく、フラフラ立っているものはいなかった。

 

 

 

 

 

「よーし、仕事は終わった。金もらいに行くぞ」

 

 報告しに雇い主のところに戻り、報告し終える。

 

「いやぁ、楽だったな」

 

 今回のようにモンスターを倒すだけでいいなら、ハンターであるなら楽な仕事である。

 

「まあ、クロードに任せておけば勝手にやってくれるし今後も安心だな」

 

 メダルの効果によってクロードと仕事が一緒になることがわかり、今後の仕事はクロードに任せて楽しようと思っている。

 

 

 

 

「モンスター倒すのなんざ楽だっつーの、お前の御守りのほうが何十倍も大変だぜ」

 

 ぶつぶつと小言を言う俺は、はたから見れば相当危ない人だろう。

 

 右手にある報酬の金の重みが唯一の救いだった。

 

 しかし、しょうがないものはしょうがない。

 

 成せば成る、ということで気を持ち直す。

 

「仕方ないな、今後ともよろしく頼むよ・・・」

 

(本当は嫌だけどな)

 

 

 

 

 

「ああ、よろしく頼むよ。護衛としてな」

 

 パチンと指を鳴らす。

 

 風が集まりロイを包む。

 

「じゃあ、先に戻らせてもらうよ」

 

 そういうとロイは風とともに消えた。

 

 クロードを残して・・・

 

 

 

 

 

 

「この馬鹿野郎!やっぱてめーいつか殺してやるからなー!!!」

 

 遠ざかるロイに向かって吠える。

 

 血でこの剣を汚してしまうのは、特にあの馬鹿野郎の血で汚してしまうのは嫌だったが、剣を使うのもやぶさかではない。

 

 そして、メダルが無駄に光ってきやがった。

 

 速くロイのところに行けとのことらしい。

 

「コンチキショーーーーー!」

 

 空に向かって力いっぱい吠えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 こうして、メダルの力によってクロードとロイはコンビを組むことになった。

 

 このあと、クロードは一人で歩いて街まで戻った。

 

 二人はそれぞれの宿に戻り休息をとる。

 

 ロイは明日の宝探しに向けて・・・

 

 クロードは明日のために・・・

 

 そして、メダルの効果を知り、そのメダルを活用する方法を考え明日を迎えるのだった。

 



 辛い

 書くのが辛い


 長い

 書く文が長い


 こんなに時間がかかってしまうとは・・・


 これからの更新がどうなるか心配だ。

 それでも頑張るので続きを期待していてください。



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破棄所HP
http://hakidokoro.iinaa.net/

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