悲劇は再び
悲鳴が聞こえた時、探偵は助手がいないことに気が付く。
嫌な予感をかかえたまま地下を飛び出し悲鳴の主を探した。
出くわしたのは逃げ惑う女主人と、暴れ狂う黒い化け物。
かろうじて面影のある尻尾、耳。そして目をみて探偵は化け物が引きこもり青年の飼い猫だと知る。
二人で逃げながら、走り回るうちに探偵は気が付いた。
屋敷に他の誰の姿も見えない。
「どうしてあの猫があんな姿に?」「わかりません!」「他の皆はどこへ?」「知りません!」
全ては犯人が仕組んだことなのか?既に他の住民は襲われてしまったのか。
「いや、焦るな。冷静に分析するんだ。」
犯人の目的が地下にあった魔法陣に関係するのであれば・・・
彼らの魂はまだそこに?
答えを知るために再度地下へと二人で逃げ込んだ。
そこにいたのは助手一人。
「そんなに慌ててどうしたんですか?」
助手を見て探偵はため息を一つ。
「お前が犯人か。」
幽霊自身が清めの塩やお札を持てるはずがない。生者でなければ不可能だ。
ならば初めから答えは簡単だった。
だがしかし、そこに捕らわれてはいけない。
「やっと推理がまとまった。さぁ、答え合わせをしよう。」
魔法陣について詳しく知ることができた者。
魔法陣を発動させるための知能を持った者。
霊を襲う道具や方法について知っている者。
つまり。
「エクソシスト。それがお前の正体だ。」
助手の顔が怪しく笑った。




