私視点の始まり
学校がガタガタしててなかなか更新が…
書きます続けますごめんなさい
前回までのあらすじ。
異世界に来た俺はドラゴンに出くわし美人に色々押し付けられた。
女視点。
「ん・・・?」
私は肌寒さに少し身を震わせながら、少しずつ意識を覚醒させた。少し記憶が曖昧で、なぜ全裸の上にローブをかけて寝ていたのか分からない。
「気がついたか?」
「っ・・・!」
普通にびっくりした私は目をこする暇もなく声の方に視線を向けた。見覚えのある男が一人、肩を震わせながら体育座りでそこにいた。
「っおいおい! 何もしてないから! 見てないから!」
思い出した。
この男、私の水浴びを覗いていた奴だ。
そしてその後・・・
「竜はどうした?」
男のよく分からない言葉を無視し、私は一番重要な事を聞きただす。私の裸よりも重要な。
「さっきの奴なら、だいぶ前にどっかに行ったよ、どこに行ったかなんてのは俺も知らない」
「そうか・・・」
良かった、と素直には言いたくないが、今はいい。
私一人ではまだあの大きさの竜は手に余る、何より…
「この男が一緒でまともに動ける訳がないか…ん?」
私はおもむろに自分が纏っていたローブが、男が身につけていた物である事に気づいた。
というか、男も少し寒そうだ。
「お前、なぜ私にこれを?」
未だに全裸だから渡せないが、ローブの端っこをつまんで男に向けた。
「なぜって・・・そのままじゃ流石に風邪引くだろ」
「いや、私を放ってどこかへ行く事も出来ただろう」
「女の子一人素っ裸で、こんな所において行けるわけないだろ」
少し聞き入ってしまった。
覗きとは言え、喉元に刃を突き立てられた相手に言える言葉とは思えない。
「お前は、甘いな」
「悪かったな・・・」
「いや、感謝はしている。 このローブはもちろん返すが、先に着替えたい、ついてきてくれ」
私はこの時少しだけ口元が緩んでいた。
嬉しい訳でも面白い訳でもなかったが、なぜか。
短くてごめんなさい