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店を早々に締めて4人で馬車で向う

御者席に部下のディルダ人と後方にカヴァルが馬で

追いかけてる

メアリとヒューゴは馬車の中で隣席していた


ヒューゴという男は

その間、屋敷に鼠や虫がいるのではないかとか

清潔な寝具ではないとアレルギーが起こるとか

ブツブツ言っていた

面倒くさい貴族のお坊っちゃま育ちの典型的タイプだ

そして田舎をすぐ馬鹿にする


メアリもたまの休みに

都に何度か行ったことがある

確かに物は豊富でなんでもあり

道は石畳に整備され、夜は下水道から噴出される

有機ガスを利用してガス灯が

昼間のように明るく照らす

貴族の屋敷はどれも豪奢で内装も美しかったが

貧困の差も激しく田舎の方がよほど住みやすいと思ったのだ


「あそこがウィンズロー男爵家のお屋敷です

男爵は今は社交シーズンでは無いのですが

ご夫妻は他に所有のカントリーハウスに御滞在してます

お屋敷は広いので旅行者にお屋敷の一部提供してるんですよ

この村には宿屋もないし、なんでも人が入らないと

屋敷も痛むそうで

あっ住み込みの管理人夫妻がいるで食事も大丈夫ですよ」

パスト夫人の料理は美味しいんで、保証します」

「これは立派なお屋敷ですね」と

カヴァルとディルタには褒めて貰えたが

ヒューゴは微妙な顔をしている

門からアプローチまで秋桜が咲き乱れてる

村では一番のお屋敷だ、主の不在でも

美しく手入れされてる


玄関でパスト夫妻に事情を話し彼らをお願いする

メアリは帰ろうとするとヒューゴが呼び止めた

「レディが一人で帰るのは危ないと馬で送る」

大人の足でも15分も歩けば店に戻れるから断ったが

案外律儀なのか引くに引かないからお願いした


「一人で店を切り盛りしてて大変ではないのか?

その、一人暮らしで寂しいだろう」

唐突に話しかけてきた驚いた

初対面では泣き落としが効かなかったので

冷酷な冷たい人間かと思っていた

「4年前に両親が事故で他界して最初は

お店の経営は大変でしたが

だいぶ馴れてきたし村の人たちがとても良くしてくれます

寂しい事はありません」

「仕事をしてる立場としてこんな事言うのはなんだが

今回の処置に地方の医療機関には影響は大きいと思うよ

特に君のところみたいな小さな薬局ではな」

「お心使いに感謝してます、お仕事は大丈夫なのですか?」

「早く仕事を片付けても

グリベック令嬢の婚礼準備を手伝わされるだけだ

それより君の店の方が大事だろう

明日の散策が楽しみだ

何時に何処で待ってればいい?」

「えっ!あっあの一緒に行く気ですか?」

「もちろんそうだけど」

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