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異世界神話奇譚 〜白虎の王様〜  作者: 下弦の月
バルサ編
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地上の騒乱

「ルドガー様!! 西のリンデル地区で疫病の広がりあり、とリンデルの領主から報告があがっております! 至急治癒術師の派遣を願います!!」


「何!? リンデルでも疫病が!?」


「はい! それもどうやら東地区のドゥナガ地区とは違う疫病のようです。」


彩奈がいなくなったヴィラハルド国では次々に出る疫病被害の報告に追われていた。彩奈がいなくなった経緯について調査では、地下都市バルサが怪しいとの見解が出たがバルサの主は指定の手続きを経て帰国しているし、帰国の際にも大きな手荷物の一つも持たずヴィラハルドを出ている。 その中で唯一怪しいとされたバルサの側近についてはバルサの主より先に帰国の途についたが、滞在の為の荷の中にも怪しい物は無かったとされている。

それ以外で考えられるものは魔術行使による連れ去りだが、地下都市バルサには魔術師はおらずそれに協力する者もいないはず、と思われていたのでその案は最初のうちに除外されていた。


彩奈捜索が難航する中、齎されたのが各国からの疫病の報告だった。 その為彩奈捜索に協力していた魔法国オルライドのジークや竜国アルカーレンの王コンラッドも疫病対策の為帰国していた。 しかもそれぞれの国で疫病の種類が違うと言う大変な事態におちいっていた。


時をおかずしてここヴィラハルドでも各地域から疫病の報告が上がってきていた。 ヴィラハルドの東の街ドゥナガでは発疹の後高熱が出るというもので、その高熱が続き死者まで少なからず出ていた。

先ほど報告のあった西にあたるリンデルではドゥナガとは全く違う疫病の報告があがってきていた。

リンデルの疫病の症状は普通の風邪に似ているが風邪とは違い、いきなり高熱が出て続くというものだった。 これは今まで一度もこの世界には無かったインフルエンザの発症である。 そして、リンデルでも幼い子供や年老いた者に死者が出ていた。 ただしどちらも、もし治癒術師がいれば治る病気である。 その為東と西の両方から治癒術師派遣の要請が出ていた。


「ルドガー様、ドゥナガとリンデルの死者が増えております。 さらに疫病被害はその周辺にまで拡大しております。 このままではいずれ中央にも何らかの影響が出るものと!」


上がってくる東と西の治癒術師の派遣要請に、国務院の大臣が青い顔でルドガーへと報告する。



「オルライドへは要請を出している。・・だが、あちらも予測不能の事態がおき治癒術師の派遣が難しい状況だ。」


ルドガーがオルライドへと再三治癒術師の派遣を要請していたのだが、あちらも今は魔導師がかかる魔法熱に治癒術師が治療にあたっていた。 だが、本来は治癒術師にはかかる事のない魔法熱に何故か数人の治癒術師がかかっており、オルライドもヴィラハルドへ治癒術師を派遣したくても出来ない状態であった。


「くそっ! 彩奈の捜索をしたいがこれでは・・・今のままでは身動きもとれん‼︎」


恐らくこの疫病被害は彩奈がこの国からいなくなった為起こったと神官からの報告があがっていた。 彩奈が無事に戻れば事態は収束すると神官長からも伝言がきていた。 だが、東のドゥナガだけではなく西のリンデルでも疫病被害が広まり、彩奈の捜索に出していた人手を疫病被害対策の方へと廻さなくてはならなくなっていた。


地上の国のあちらこちらで起こる疫病被害に(稀人がいるはずなのに?)と首を傾げていた人々が何らかの理由で稀人がいなくなっており、その為疫病が広がっているのでは?と噂が流れていた。

そして、ヴィラハルドの関係者が漏らした一言により、それは真実として各地域へと広まっていた。


関係者の一言とは・・・・


【稀人の姿が見えない! いなくなっている】


であった。


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