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異世界神話奇譚 〜白虎の王様〜  作者: 下弦の月
波乱
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迷走

クリスマスも終わりましたね〜。


これから少しの間暗い話が続きます。


暗い闇の中を歩いている。

一筋の光もなく見渡す限り真っ暗な世界。

その中を彷徨い、自分のいる場所さえわからない。 どこへ向かっているのか、それすらもわからないまま歩いていく。 そして気づく。私は一体誰なのか。 それすらもわからないことに。





「なかなか目覚めぬな。」


一人の少女が眠るその側で、三人の男が少女を眺めている。


「忘れな花を使いましたので、多少は仕方ないでしょう。 それより、よいのですか? 稀人に魔術を使って。 」


主である人物の問いに答えるように向かいにいる黒いローブを羽織った男が答えた。


「危害を加えたわけではない。 かの国のようにはなるまい。」


「ですが、稀人の意に背くような真似をするとどのような事が起こるか・・。」


もう一人の男が未来に何が起こるかわからない恐怖に怯えたように主である人物を伺う。


「ふん! 目が覚めた時がこの世界での初めての時よ。 "意に背くような事"にはなるまいて。 もはや籠の鳥よ。」


主である人物は黒い笑みを浮かべ、怯えたような顔の側近へ話しかける。


そしてそれを肯定するように黒いローブの男が頷く。


「この魔術が破られることはありません。 これで稀人はこの地下を繁栄に導くことでしょう。」




「・・さて、少女が目覚めるにはまだ暫しの時がかかります。 私は又後ほど参ります。」


そう言うと黒いローブの男はその場から掻き消えた。



(あの者は信用出来ぬが、仕方あるまいな。)


(これで地下都市が繁栄するならば、多少の事は仕方がないのだろうか。)


それを見た主であるオルテンと、側近のソルダンは少女の寝ている部屋から出て行った。

それぞれの想いと共に。






✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎




「くそっ! 後手に回った!!」



メイランから彩奈がいなくなったと連絡が入り、急いで疑いのある地下都市の主従を探したが時すでに遅くヴィラハルドから消えていた。


門衛の話ではルドガーに出立の挨拶をしたいと許可を待っていたようだが、会議の為その連絡がルドガーの所まで来ず、大臣が許可をしていた。


「まさか、これからの事を話している時に大事な連絡が来ていたとはな。」


「こんな急に動くとは・・我も結界をはっていたゆえ気づかなかった。」


ジークヴァルトとコンラッドもまさかの事態に驚きを隠せない。


「すぐに戻ってくると思い、メイランは暫く待っていたそうです。 でもなかなか戻って来ず、探しに行くと彩奈様が持ってくると言っていたはしごと共にこれが落ちていたそうです。」


その言葉と共に見せられたのは、彩奈が好んで付けていた髪飾りであるリボンだった。


「すぐにこちらに知らせようとしたそうですが、重要会議に付き入室禁止の立て札と共に結界があったので、お知らせするのが遅くなったと。」


引き続きのマイクスの言葉にルドガー、ジークヴァルト、コンラッドの三人は肩を落とす。


地下都市バルサの動向を竜王であるコンラッドから聞いたルドガーは、隣国ジークヴァルトと共にこれからの事を話しあっていた。

最初、ルドガーが彩奈の元へ忠告するために部屋を出ようとしていたのだが、未だバルサが王宮におりしかも出立の挨拶もなかった為、少なくともバルサが動くのは明日以降と検討をつけた為だった。

動くのが明日以降なら対策も立てやすい。

しかもジークヴァルトとコンラッドがいるこの時に話し合いをするのが得策と考え、忠告は会議後と決めそのまま話し合いを続けていたのである。


結果、竜王コンラッドがバルサの状況を逐一観察し、もし動く事があれば魔法でジークヴァルトが何らかの対処をする。 そして、ルドガーは稀人を守るというふうに決めていたのだった。

魔法が使えるジークヴァルトは隣国の皇子なだけあり、魔力はかなり多い。

オルライドの国でも一級魔法以上を使えるのは数える限りしかいないのだが、そのうちの一人がジークヴァルトである。

もしバルサが内々に何か仕掛けてきたとしても、竜王であるコンラッドとジークヴァルトに任せておけば対処は簡単であった。

そして、その間に稀人を守る役目をルドガーがする。そう決め会議が終わった時に一報が入ってきたのだ。


会議中は誰であれ入室は出来ない。

前もってそう決めていた為、王宮中で稀人の彩奈を探していたにも関わらず執務室であるルドガーには報告が一番最後になっていた。


バルサの挨拶を聞いた大臣は、王であるルドガーに挨拶したいと聞き暫く待ってもらっていたのだが、一国の王を長く待たせる訳にも行かず、それから半刻程待ってから退去の挨拶をしたと話した。

不審な荷物は持っておらず、挨拶はオルテンだけだったが側近が挨拶に出てくる事は滅多に無く、そのまま転移で帰国していった。

だが、どうしたことかその後バルサへの転移が出来なくなったと報告が入り、神官と魔術師が原因を調べたが未だわかっていない。





稀人の捜索や、転移陣の事もありルドガーへの連絡はバルサが帰国してから二刻以上は経っていた。


お読みいただきありがとうございます。

年末年始は実家にいますが、携帯投稿なので、暇を見つけて投稿したいと思います。


年末年始の投稿は活動報告でお知らせいたします。

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