イタリア漫画といえば?
『チェーザレ 破壊の創造者』
作:惣領冬実
破壊の創造者=チェーザレ・ボルジアが、イタリア征服に乗り出す前日譚。のちの法王アレクサンデル6世が枢機卿、チェーザレがパンプローナ司教位を持つあたりからの開幕。
主人公で、狂言回し的な役回りとなる少年アンジェロが、ロレンツォ・デ・メディチの援助を受け、大学に入り、そこでチェーザレと出会うことにより、物語は転がり始める。全13巻。
漫画で見るルネサンス後期のイタリアの姿。ダ・ヴィンチが出て来たり、マキャヴェリが出て来たり。特にマキャヴェリの『君主論』は、権謀術数に長けたチェーザレを理想の君主として、書かれたものでもある。
―― 「イタリア漫画」といえば、他にもオノ・ナツメや、ヤマザキマリの名前が思い浮かぶ。オノはイタリアに留学の経験があり、ヤマザキはイタリア人との間に子供もおり、イタリア在住も長い。
オノ・ナツメがイタリアを舞台にしたものといえば、『リストランテ・パラディーゾ』『Danza』『GENTE〜リストランテの人々〜』などが思い浮かび、ヤマザキは、もちろん『テルマエ・ロマエ』や『オリンピア・キュクロス』が想起される(とり・みきとの合作『プリニウス』はページが進まない漫画)。
今回、これを書くのにあたり、調べてみたら、いつの間にか、チェーザレの続編が「番外編」扱いでスタートしていた。『カンツォニエーレ チェーザレ番外編』として。成長して、どんどんロドリーゴに似てきたチェーザレの顔だが、実際のチェーザレって、イケメンが売りだったよね?これでいいのか?




