転生モノ漫画といえば?
『スピリットサークル 魂環』
作:水上悟志
画が、こどもっぽすぎて、思わず手に取るのを躊躇する作品。帯のコピーの文言も作品の性質を歪めている(編集者の仕業か)。
しかしながら、この作品は傑作だ。
6巻で完結しているが、これは打ち切りではなく、予め決められた完璧な形での終わり。
ある日、中2の主人公の学校にイケメン紳士な「オバケ」付きの美少女が転校してくるところから、本作は始まる。そして、主人公は夢を見る。この肉体の記憶にはない、懐かしい夢を。
美少女に「スピリットサークル」をぶつけられ、主人公が知る、美少女やオバケ、友人たちとの長い縁の物語とは?
一見、バラバラにも思える「過去の物語」のすべてが繋がり、行きつく先とは?
コマ割りの多い作品で、正直、全6巻の満足度くらいの話ではない。バラエティに富んだ前世の記憶をつなぎ合わせ、最後に主人公が選ぶ結末とは!
こんな作品、この作者にしか書けないし、この作者でも、この作品を超えるものはもう無理じゃね?というくらい、設定大勝利の素晴らしい作品。ただ、最終話の見開き込みの4ページのひとたちは、キャラの造形それでいいの?とはなった。
5段階評価でいえば、6~7くらいは付けてもいい作品。