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白か黒か白と黒か  作者: 丑十八 higure
一章 動き始めた歯車のネ
6/16

(六)森の花、日暮れの光。

 目の前に鎮座する男は笑っている。彼、創造神の笑顔以外の表情は、思い返せばあまり、いや一切覚えが無かったことに気づいたのは、考え始めてからそうせずだった。

「いらっしゃいませ、花林。最近の大花壇の様子はどうですか」

 その笑顔を見ると、この男が人智を超越した神であるという実感が湧いてくる。あまりに完璧としか言い表せない表情で、人間味は欠片も無い。そんな創造神の質問に、私はさらりと答えた。

「相変わらず、といったところかしら。特に問題は無いわ、安心してもらって大丈夫よ」

 私が答える前も、話す間も、答え終わったあとも、彼の表情は揺らぎを見せない。彼と話していると、本当に話を聞いているのか不安になることが多々ある。彼は昔から常にどこか違う場所を見て聴いているような、心ここに在らずな雰囲気を放ち続けていた。

「そうですか、なら良かったです。大花壇の管理、いつもありがとうございます。職員からの評判も変わらず良いですし、私も助かっています」

「そう? なら良かったわ。それに、いいのよ、私が好きでやっているのだから」

 彼の城であるここマールムの、本体の建造物とそれを守る高い塀の間には、花畑を思わせるほど大規模な大花壇がある。広い花壇では年中その季節にそぐう花々が絶えることなく咲き乱れ、マールム全体は常に甘い蜜の香りで満ち満ちているのだ。

 森の守り人である私は幼い頃から花が好きだった。なので、今となっては夢であった花屋を経営している。それほどまでに花という超多種類の生物に熱狂している私は、自分の持つ魔力を利用して大花壇を管理することを自分から申し出たのだ。あのときはまだ幼い子供だったのに、思い返せば物凄い決断力だったと我ながら感じる。きっと、あのときは相当に嬉しかったのだろう。今になっても楽しくやっているのだから、その気持ちは間違いではなかったようだ。

「それでですが、今日は何用ですか?」

 円滑に質問してくる彼に、私も同調して直ぐ呼応した。

「任務を受けに来たわ。他の似通った捜査任務も一緒にやれたらやるつもりだけれど、取り敢えず〔迷い猫くるみちゃんの捜査任務〕を受注したいの。大丈夫かしら?」

 彼の返答は分かり切っているが、あくまで形式的に質問のように尋ねた。恐らく、それが仕事というものなのだ。一見意味の無いように見える所作でも、それは若しものときに役立つものなのだと思う。

「ええ、分かりました。一応、任務の内容を読み上げますね」

 特に何も答えずに居たが、彼はそれを聞く準備が既に整っていることを表していると捉えたらしい。そして、その解釈は見事に正解だった。

「今回の任務は〔迷い猫くるみちゃんの捜査任務〕です。華街ガク区に御住いの三田陽子さんという女性が飼育していた愛猫のくるみちゃんが、二週間前、突如姿を消してしまったそうです。それから捜索を続けたものの、現在に至るまで保護されていません。くるみちゃんはかなり危険な状態であると言えます。かろうじて過去の捜索にてここから南西の方向の森林付近で見た、という証言は取れています。早めの発見を宜しく御願いします。また、その他の貴女が受注予定の捜査任務、迷い猫等の捜索任務も一緒に行うとのことですので、このあと詳細情報を記した紙を渡しましょう。それでは、森の守り人・森草木花林一名の〔迷い猫くるみちゃんの捜査任務〕の受注を承諾致します。それでは、いってらっしゃいませ」

 彼の言葉を最後まで聞き届けると私は差し出された紙束を受け取り、いざ任務へ向かおうと踵を返すと、背後から何やら小さな言葉が聞こえた。

「まさか一日の中で殆ど同じ内容を二人が受注するなんて……珍しいですね」

「え」

 私が振り返ると、それを予想していなかったのか、創造神は驚きを滲ませていた。彼の笑顔以外の表情が物珍しく、何だかこちらまで驚いてしまいそうだった。

「それ、どういうこと?」

「ああ……丁度先程、貴女が来る少し前ですね。輝も任務を受注しにやってきたのですが、貴女とほぼ同じ内容で任務を受注しまして。凄い偶然だな、とふと思ったものですから。若しかしたら任務中に出会すかもしれませんね。勿論、協力して任務に臨んでもらっても構いませんよ」

 確かに凄い偶然だ。私達自身、示し合わせたということは本当に一切無い。それでいて同じ内容というのは、確かに神であろうとも驚くべきことだ。

「へえ……凄いわね。連絡してみるわ。それじゃあ、また来るから」

 そう残して、私は到頭重い大扉を押し開けた。


 今日は中々に陽が強い日だ。時折、勇敢な雲が太陽の姿をすっぽり隠すと、地上は唐突な暗転に驚いた。雲は或る程度あるので快晴には一歩届かないが、それほどまでに今日の陽差しは強かった。

 手で屋根を作って携帯の画面を確認しつつ街を往く花林は、今日日の明るさがより増幅されて感じた。何故かというと、彼女の隣では光をそのまま形にしたような無邪気の権化が自慢の底抜けに明るい笑いを放っていたからである。

「ホント、凄い偶然だよね! これって運命ってやつなのかなぁ!?」

「ふふ、そうなのかもしれないわね」

 流石は()の守り人・日暮()、といったところだが、今日の明るさは一入(ひとしお)のように感じる。彼女は私のことでこんなにも嬉々としてくれているのだ、と花林は自身が密かに喜ぶのを感じた。同時に、彼女は凄い、と感心する。あまり感情に起伏の無い(あっても外に溢れない)花林を自然と笑わせてしまうのは、紛うこと無き彼女の才能の一つだ。

「でもさ、ちょっと思ったんだけど」

 彼女の雰囲気が一味変わったのを肌で感じた。花林もそれに合わせるように、紙束として纏められた行方不明のペット達をさらさら確認し始める。強い陽に照らされる今日の彼女等の腕には、ギラギラと銀に光る凶器は見られなかった。今回の任務に、そういったものは不要だからである。

「幾らここの人口が多いからって、迷い猫・犬が多過ぎない? 先月まで、こんなに多いことは無かったよね」

 そのとおりだった。輝の言うとおり、先月までは或る程度こういう類の任務はあったが、今回ほど多いのは言ってしまえば異常だ。花林もそれは疑問視していたことだった。

「そうね。若しかしたら、何か要因があるのかもしれないわ。そういえば輝ちゃん、そちらの任務に目撃情報等々はあるかしら」

 流れるように話題は任務の話に切り替わる。彼女等は無比の友だ。時に笑い合い、時にお茶をする仲。だが、それ以前に先ず仕事仲間である。言うなれば同僚だ。そういったことは、仕事を終えてからでないと許されない。

「うん、一応ね。創造神から聞かされたのは、マールムから見て南西方向に位置する或る公園で目撃したという証言があったってことかな。その近く、森があるじゃん? そこに向かっているようだった、とか」

 訪れた無音に輝は直ぐに反応して隣を見やった。そこに花林の姿は無い。進む足を止めて、少しばかり焦りながら後ろを振り向くと、珍しく目と口が半端に開いている崩れた表情の花林が立ち尽くしていた。

「花林ちゃん……? どうかしたの?」

 不安そうに尋ねてみても、直ぐに返答は返ってこなかった。

「全く同じ」

「えっ?」

 待ち侘びた筈の返答に、思わず拍子抜けした声が漏れ出た。花林は既にいつもの冷静沈着で何を考えているのかよく分からない無表情に戻っていた。

「私の受けた任務に付いてきた目撃情報と、輝ちゃんが今言った情報が、全く同じなのよ。これも運命、かしら?」

 驚きを隠せない様子の輝に、花林はそう言って微笑みかけた。上品な唇は確かに弧状、だが目尻に皺は無い。そんな花林特有の微笑だ。

「森に向かおう、花林ちゃん! きっと何かあるんだよっ!」

 花林は未だに微笑んで、ゆらりと頷いた。待ち切れずに輝が走り出すと、既に遠くに小さい彼女の背を驚きと焦りの中で目で追った。

「ちょ、ちょっと待って、輝ちゃんっ!」

 ワンテンポ遅れて、花林は彼女が走り去った方向を目指して駆け出した。


 前方から植物のニオイ、生命の息吹を感じる。太い幹の間を擦り抜けて、音を携えて通る一陣の微風が心地良かった。

「はぁ……はぁ……か、輝ちゃん、急に走り出さないで頂戴……」

「あっ、花林ちゃん! ごめんごめん、つい〜」

 ドタドタと倒れ込むように膝に手を突いて前屈む花林。息は絶え絶えで、心臓の音は鼓膜を確かに揺らしている。彼女は他の守り人と比べて、体力の面では最も劣っている。

「ここだよ、例の森。花林ちゃんも合ってる?」

 森の方を見やってから、再度花林を確認すると、そのときにはもう既に、いつもの調子の花林が戻ってきていた。多少息は切れていて、顔は上気しているが。

「ええ、そうね。どうやら、本当に同じ場所で違う迷いペットが目撃されたみたい」

 生唾を呑み込む音は風の音より小さい筈だが、何故かそれがはっきり、どんな音よりも聞こえた気がしてならなかった。今の二人には、目の前の森、普段なら意識さえしないであろうただの森が、途轍も無く悍ましい魔女の森に見えていた。

「……行こうか」

「ええ、行きましょう」

 魔女の森に一歩だけ足を踏み入れる。風の音が更に強くなった気がした。

 森の中はまるで別世界だった。例外無く地を貫く鋭い太陽光は何重にも重なる自然の天井に遮られて、木洩れ陽となって点々と梯子を掛けている。体感温度は明らかに低く、何故か常に風が吹いていて、とても心地良かった。

 木と木の間を周囲を見回しながら歩いていく二人は、まるで精霊のような姿だった。系統は異なるが、両者とも整った顔をしている。表情については真逆で、基本無表情の花林に、ころころと表情が変わっていく輝。背も、花林が女性にしてはかなり高いのに比べ輝がかなり低いので、その差が顕著に表れていた。

「ねえ、花林ちゃん。この森って、確かかなり広かったよね?」

「ええ、そうね。通過するのに最低でも十五分は掛かると思うわ」

「だよねぇ……。本当に見つかるかな、絶対この森に居ると思うんだけど。早く見つけて、飼い主さんのところに帰してあげないとね!」

 一瞬、不安が口から出たものの、それは直ぐに持ち前のポジティブシンキングで塗り替えられた。

「何だかここ、ずっと風が吹いているから、探すのに歩き回るのも或る程度は楽だろうしね! きっと、きっと見つかるよね」

「いえ、絶対に見つけるのよ。確実にこの付近には居るのだから。これだけ涼しくて快適なら、水分不足や体温もそこまで心配要らないでしょう」

 輝は歩きながら首を縦に数回振った。

 依然、耳には「ひゅー、ひゅー」という風の音が止まない。そこで、唐突に花林の足が止まった。足音でそれを察知し、輝も足を止めて後ろを振り返る。目の前の花林は眉を顰めて軽く俯き、深く思考に入り浸っているようだった。

「花林ちゃん……? また、どうかしたの?」

 一応尋ねるが、即座の返答は端から期待していない。彼女の耳にこの声が届いているのかどうかすら怪しいところだ。

「……この音、本当に風の音なのかしら」

「えっ、どういうこと?」

 花林は腕を組んで片手を口に当てながら話している。視線は逡巡しているように右へ左へ駆け巡っていた。

「輝ちゃん、一旦耳を塞いでみてくれないかしら。そして、よく肌に感覚を研ぎ澄ませるの」

 それに従って、輝は自分の手で両耳を塞いだ。温かい感覚、血潮の流れる海のような音以外の情報は耳から遮断された。瞳も閉じて、自然と肌に意識が向く。

「……あれっ、風が吹いてない?」

 外気に直接触れる肌が感じる刺激は一つ足りとも無い。つまり、風に撫でられる感覚を一切感じていないということだ。あるのはただ涼しさのみ。あまりにもこの森が外界から隔絶されて飛び抜けて冷涼だったので、さも風が吹いているような錯覚に囚われてしまったのだった。そこで、一つ疑問が生じる。

「ええ、そのとおり。風なんて微塵も吹いていないのよ。でも、私も輝ちゃんも『風が吹いている』と誤認した。確かにここは涼しいけど、それだけじゃあ私も輝ちゃんもここまで深く勘違いしないと思うの。なら、ここまで酷く誤解していたのは何故?」

「……この音! 風が吹いてるみたいな……ううん、違うかも。この音は──」

 何とか脳の片端に引っ掛かった記憶を引き摺りだそうと想起に努める輝に、花林は確実に正解を導き出した。

「まるで笛の音色ね」

「花林ちゃん、この音はあっちからしてるみたいだよ! いってみよう? 何か、嫌な予感がするの」

「奇遇ね、私もだわ。さあ、早く向かいましょう。手遅れになる前に」

 二人は同時に駆け出す。不気味な笛の音色を思わせる不快なひゅるひゅるという音が、やけに鼓膜に纏わり付いて離れようとしなかった。それどころか、彼女等がそれを頼りに森を奥へと突き進んでいくに連れて、確実に増大してきていた。ここまで来れば嫌でも分かる。これは風の音なんかじゃなく、花林の言うとおり何らかの笛の音に酷似した他の何かだと断言できた。

「かなり近いよ!」

 はっきりと音が確認できると、輝は歩みを更に速めた。飛び出した力強い大枝とこれからその色を深くする青葉が彼女の小柄な背を直ぐに隠してしまったので、花林も彼女を追うように駆け出した。開けた場所に出ると、今まですっかり忘れていた今日日の強い陽射しが襲い掛かった。その所為で足が止まる。鼓膜を揺さぶる笛の音はやけに大きく不愉快だ。少し慣れて開いた瞳は、目と鼻の先に立ち尽くす輝の背中を映した。

「輝ちゃん……?」

「あれ、見て」

 意識的に下の方を向いていた花林は、普段と雰囲気の違う輝の言葉に前方を見た。かしましい音の中、花林が息を吞む音がはっきりと鳴り渡った。

 ふと開けた場所に到着した彼女等の眼前には、他の木々とは比べ物にならないほど太い幹と巨大な全長を持つ木が、空を遮って屋根を織り成していた。そして何より、その木の周囲には、夥しい数の猫や犬が集まっていた。犬は皆揃ってこちらを睨み、猫は桁外れに太い枝の上から鋭い眼光で見下ろしている。彼等の地の底を舐るほど低い唸り声は、確実に木の幹の中から発せられている笛のような高い音と交じり合って、こちらを威嚇していた。

「これは……フエブナ? ええ、フエブナだわッ」

「花林ちゃん、これを知ってるの?」

「ええ、これはフエブナよ。呼吸によって取り込んだ空気を利用し体内にある空洞で音を反響させ出したこの笛のような音で、無差別に動物を呼び寄せ、触手を使って捕食する()()。ブナ、といっても植物じゃなくて、列記とした無脊椎動物の一種なのよ。この生物の凶悪性は動物を捕食することだけじゃなくて──」

 花林が一旦息継ぎをしたその一瞬で、大きな波が前方から押し寄せてきた。話すことに意識を向けていた花林と聞くことに意識を向けていた輝だったが、身の危険には鋭敏に反応して後ろへ跳んだ。それは正に無意識だった。押し寄せた脅威の正体は、先程まで木の下でこちらに唸っていた犬達だった。

「こうやって、捕獲した動物を根のような触手で操ることなのッ」

「へぇ……じゃあさ、こうすれば良いかなッ」

 花林の隣から即座に消えた金の輝きが、彼等の背後に一筋の閃光となって再臨した。犬達の表情がみるみる和らぎ、次には電源が抜かれたように倒れ果てた。腹部の動きから見てどうやら眠っているようだ。

「か、輝ちゃんっ、一体何をしたの?」

「操られてるんだったら、その原因を断ち切っちゃえば良いんだよ」

 ウィンクをして明るく微笑んだ彼女は小さくキラリと銀色に照る刃物(ナイフ)を揺らしていた。

「それ、どこから……」

「一応、使うことがあるかもって思って。取り敢えず、あのフエブナ? 無力化させれば良いんだよね」

 花林が頷くと、彼女は笑った。その笑顔は他人を笑顔にする輝いたものではなく、どこか不気味で腐ったような壊れたような笑顔だった。

「私もサポートするわ」

 それぞれが依然余裕そうに口笛を吹くその木に向かって自然と構えた。花林は些か足を開き両手を地に付ける。少し湿った若草がこそばゆい。輝は体を横に向け折り曲げた左脚を腰の高さまで持ち上げた。

「喰らい付け、破壊捕草(ハエトリグサ)

 花林がそう叫んだ途端、本当の風が一陣森を吹き荒んだ。同時に鳴り響く轟音。突如、巨大なハエトリグサが幾つか飛び出してきたのだ。即座虚空に喰らい付くそれ等。その先に居た何匹もの動物がその場に寝込むと、間髪入れずに樹上の猫達が鋭い爪を存分に出して跳び掛かってきた。

 また走る閃光。猫は地に着地すると、そのまま倒れた。再臨した輝は先程と一切変わらずまま木を睨んでいた。

粉兀砕神(ふんこつさいしん)ッ!」

 刹那、ほんの一瞬だけできた隙に、その閃光は一段と速く空を裂いて空を貫いた。一瞬の内に鳴り渡った森を揺さぶるほどの轟音。再臨した輝はその木の幹へ右膝を激しく打ち付けていた。時が止まった後、悲鳴にも似た激しい高音がそれから発せられると、途端に森は静かになった。

 一本の大きな木の周囲に猫や犬等の動物が倒れこんでいる光景は、中々にホラーテイストだった。

「……で、どうしようかしら。この大量の犬猫と、そこにダウンしている木に似た生物」

 手を払って立ち上がる花林。先程花林が創り出した巨大なハエトリグサはもう辺りにはどこにも居ない。閃光が走り、隣には輝がやってくる。こちらも両手と加えて右膝も丁寧に払っていた。

「そうだねぇ……。本来の私達の任務対象は確実に居るんだろうけど、運ぶのにかなりの人出が要りそうだね。それに、フエブナをどうするか……。取り敢えず、マールムに報告しようか。それで、誰かしら人員が来る間に、傷付いちゃったワンちゃん猫ちゃんを治療しよう。花林ちゃんも手伝ってくれる?」

「ええ、是非。じゃあ、私が電話するから、先にやり始めておいて頂戴」

「分かった! きっと褒められるぞぉ!」

 森には彼女達の声が響いている。

 一度に大量の任務を達成した輝と花林の二人。世界で最も魔力の高い人間、守り人の中の女性二名は、それぞれが異なる強さを持っている。なら、彼女等の表の顔は?


 次回「校則①『廊下を光速で走ってはいけない』」

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