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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
5章神樹の森フリーヘイム

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SS1-89、帝国の三勇者~カーニバル~

「なっ!私の魅了を解除した?」


【鑑定】を使って見ると、物の見事に魅了が解除されてる。それどころか、筋力強化や防御強化などのバフがオーク全員に掛かっている。


『ぶひひひひ、これが【魔王の咆哮】の効果ブヒ。あらゆるデバフを無力化とし、強化するブヒよ。これぞ、魔王種の力ブヒ』


 確かに、これは驚異だ。弱体化したと思ったら強くなって帰ってくるなんて絶望するしかない。

 しかも、もう魅了は効かないようだ。魅了耐性が強化と一緒に付与されている。


「やるわね」


 まるで三国志に出てくる有名な軍師みたいだ。最初は鈍足なハンマー使いと思いきや、配下をサポートし手足のように使っている。


『我が王のために』

『王様、万歳万歳』

『王に、この命を捧げます』

『我々の気持ちを弄んだ魔女を殺せぇ』


 魅了が解除されようとも掛かっていた時の記憶は無くならない。一時でも私の命令に従った事、プライドが許されないのだろう。


「良いわねぇ。なら、今は魔女らしく、貴方達を蹂躙しましょう」


 1人だけで、一国を殲滅出来る程の戦力を持たないと勇者とは名乗れない。だから、こんなところで手間取ってはいけない。

 あんな豚共を楽々に殺せなくては、これからもリンカの隣で笑っていられない。


『この魔女め』


 ほいっと避ける。


「あら、危ないわね【音武器サウンドウエポンカーニバル】でも、許してあげるわ。さぁ、みんなで踊りましょう」


 ギターを手元に召還し、慣れた手つきで演奏を始める。華麗なギター捌きで、ココアの身長程ある様々な音符が出現し、オークはそれを見ていると、この曲に吊られて踊り始めた。


『『『『『わっふぅぅぅぅぅ』』』』』

『おい、お前たちどうしたのだブヒ?』


 キュィィィン


「王様も一緒に踊りましょうよ」

『オデは……:…踊らん…………ブヒ』


 頭では否定しようにもココアが弾くギターのメロディを聞くと身体が自然と動き出し、配下のオークと共に踊り出す。

 リンカが弾くメロディに抵抗していた思考も段々と楽しくなり最早、この状況を止められる者は1人を除いて誰もいない。


「エビバディー」

『『『『『フォー』』』』』


 オーク共は、ココアの掛け声で両手を挙げ武器を上空へと投げ捨てた。


「みんなぁ、楽しんでるかぁぁぁぁ」

『『『『『いぇぇぇぇ』』』』』


 オーク共が叫んでる中、ココアは目の前から消えた。だが、オーク共はそれに気付かない。とうのココアは、いつの間にかオーク共から遠くに離れ、十二分に離れたのを確認しすると別の技術スキルを使用した。


「うふっ、ほんとおバカさんね。誰も気付かないなをて、これでも食らいなさい【共鳴爆破】」


 ギターで演奏してる間中、ずっと音符が出現続け、ここら辺一帯足を踏む場所を見つけるのが困難なほどに溜まった。

 その音符らが一斉に爆発した。ほぼゼロ距離にいるオーク共は無事では済まないだろう。


「これだけの爆発。少しは効いてくれれば良いのだけれど」


 モクモクと爆煙が昇り、煙が晴れると召喚された雑魚オーク共は焼け焦げ、臭い世界で良い焼けた匂いが食欲を唆る。


「見た目はアレですが、高級食材と言われるだけはあるようですね」


 同じ豚型であるボアという魔物モンスターよりもオークの方が油が乗っており高級なのだそうだ。

 それに人型で知能が発達してるせいで討伐のランクが、グーンと跳ね上がっているのも高級になる要因だ。


「ゴクン、【音切断サウンドカッター】」


 良い匂いで思わずノドを鳴らしてしまった。


 ………食べても大丈夫よね?


 丸焼けになったオークの太もも辺りを輪切りにし手にとる。黄金色に輝く脂が滴り、それが良い匂いを充満させ何の躊躇なく口の中に頬張った。


 モキュモキュ…………ゴクン


「何これ!うまっー!」


 濃厚な脂が口の中に拡がり、蕩けるようだ。まるで飲み物だ。いくらでも入る。でも、ご飯とビールが欲しくなってきた。


 もう1枚…………あーん、パクン


 モキュモキュ…………ゴクン


「何枚でも行けちゃうわ」


 でも、アイドルである私。こんなに食べても大丈夫なのかと内心で葛藤が起こる。だがしかし、アイドルである前に勇者。

 ココアが、ずっと思っていた事がある。それは勇者には、どれだけ食べても体型を維持出来る隠し技術スキルが存在してるのではという事。

 こちらの世界に来てたから体重が微動だにしてない気がするのだ。

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