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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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SS12-8、盾の勇者=教祖〜銃が盾に怯える〜

「これで邪魔が入らなくなりました」

「くっ…………」


 一応この技術スキルにも弱点はある。今の自分よりも強くなれば良い。言葉にするだけなら簡単。だけど、実行するのは難しい。

 それにタケちゃんは、ここにいる勇者の中でも類をみない強さを誇る。だから、サクラを加えた勇者二人でも十二分に対応出来るはずだ。


「これで勝ったと思うなよ。俺だって強くなったんだ」

「確かにケンちゃんは強くなったと思うわよ?私だってね」


 だけど、と少し間を開けた。


「だけど…………そんなにビビっては勝てる戦いも勝てないわよ?でも、そんなケンちゃんも好きよ。ねぇ私達の仲間にならないかしら?」

「なにっ?!な、なる訳ないだろ!」


 ケンゴの心が一瞬揺らいだ。ここで教祖カノンら魔神教会の仲間になったなら、どれだけ楽なんだろう?

 だが、目の前にいるのは害悪しかない化け物そのものだ。それに着いて行っても一時凌ぎだけで俺の未来は真っ暗だ。


「動揺してるわよ?まだ私のシリーズ系タロットカードには、まだ枠が空いてるのよ」

「それが、そのカードというのか?」

「適応するかは、その人次第だけどね」


 ヒラヒラとカードを見せるが、ケンゴ側からでは何のカードかは判別出来ない。


「断る」

「いきなり撃って悪い子ね。そんなに私が怖いのかしら?そんなにビビって撃っても当たるものも当たらないわ」

「怖くねぇ。俺はビビってねぇ」


 心臓の音が、さっきから五月蝿い。五月蝿くて、さっきから狙いが定まらない。

 俺は強くなったんだ。昔の俺じゃない。じゃぁ、何故目の前の敵を倒せないんだ!まだ弱いままなのか?いや、強くなったんだ。俺は強くなったんだぁぁぁぁぁ!


「うふふふっ、分かるわ。分かるわよ。弱いままだと辛いものね」

「あっ………あっ…………く、来るな来るなぁぁぁぁぁ」


 バンバン


「そんなに怖がらなくても良いのよ」 

「うわぁぁぁぁぁぁ」


 銃弾の雨の中を微風のように歩を進んで来る。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。


「光の聖銃カミノテ奥義【神の手】発動」

「これは!いけない!全方位展開【七輪に咲く花盾(アイリス)】」


 遥か天空から魔法大国マーリンに向かって目映い光線が放たれた。これをいち早く察知して、魔法大国マーリンを包み込むように7枚の層からなる盾というよりは障壁の規模となっている。


「耐えられるかしら?今使える私の最強防御技術なのですけど、五分五分ですわね」

「一体何をした!」

「あら?私に話し掛けてる場合がありますの?まだ倒してないじゃない?それにやったのは私じゃないわよ。そっちのおバカさんなのよ」

「ぐすっ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


 ケンゴが幼児退行してる様を見たタケヒコは察した。あの天空から落ちてくる何かはケンゴがやってしまった事だと。


「あれを止められないのか?」

「防ぐために私が今使える最強の防御を展開したところです。まぁ五分五分のところですけど。私の部下もいるのと私自身で世界をめちゃくちゃにしたいから守るまで。ほら、もう1人の自分が来ましたわよ」

「く、狂ってる」


 タケちゃんは向こうに行ったし、この事態を引き起こしたケンちゃんにはお仕置きが必要ね。


「ごめんなさいごめんなさい。痛い事しないで」


 小さく縮こまりガクガクブルブルとケンゴが震えてる。小学生までなら可愛いが、大人で男がやってたら引くレベルである。


「でも、話が通用しないままでお仕置きしても詰まらないわね。そうだ!お持ち帰りにしましょうか。【鏡世界ミラーワールド】」


 私も世界持ちの1人。名前の通り鏡の世界だ。捕獲に便利だし破壊されなければ、私の許可無くては出入りは不可能。ただし、精神力をかなり使うので多様は出来ない。


「この中で大人しくしておいてね」

「ごめんなさいごめんな――――――」


 鏡の中にケンゴが吸い込まれ、その場からいなくなった。いやぁー、今から楽しみでならない。ケンちゃんをお仕置きという名の調教をする事が。


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