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3食目、プロローグその3

 ━━━━グフィーラ王国・王都にある王城━━━━


「ご報告致します。閣下、只今ご連絡がございました。勇者ご一行が魔王の討伐に成功なされました」


「おぉ、そうかそうか。それで儂の娘も無事じゃろうな」


 世間では召喚の儀式とされてるが、実は禁呪【異世界転生魔法】で勇者が召喚された日、神の御告げの声によって勇者パーティーに加わる者の名前が告げられた。

 勇者を除いて計四人、その中にグフィーラ王の娘:レイラ・グフィーラがいる。

 王の立場上、実の娘でも神の御告げに告げられたからには勇者と共に魔王討伐の旅に出さなければならない。

 だが、父親の立場では娘には行って欲しくない。死ぬ可能性が高い所にわざわざ行かせたい親がどこにいるだろうか。しかし、王であるため止める事が出来なかった事を今の今まで悔いていた。

 それが今、終わったと心の中で安堵のため息を洩らすグフィーラ王は娘を今かと今かと待っていた。


「閣下、只今勇者ご一行様がお戻られになられました」


「直ぐここに通せ」


「はっ!直ちに」


 兵士がグフィーラ王の命令で勇者達を呼びに行かれ数分後、バンっと豪華絢爛な扉を開かれ一速く入って来た者がいた。


「お父様、只今戻りました」


「おぉレイラお帰り。久しぶりに近くでお顔を見せておくれ」


「ちょっ!お父様、みんなが見てます」


 五年ぶりに再開する我が娘に周りを気にせず熱い抱擁をするグフィーラ王、レイラはというとカズト達に視線を送り『助けてちょうだい』とメッセージを送ったが……………


「「「「どうぞどうぞ、待ってますので好きなだけ」」」」


「ちょっとぉ助けなさいよ」


 バチコォン


「痛っ!お前何をする」


「何をするじゃありません。レイラに勇者様達が困ってるでしょ」


 グフィーラ王を殴って怒ってるこのお方はグフィーラ王の奥様、ライラ王妃その人である。


「お母様、お久し振りです」


「えぇ、レイラ良くご無事で戻って来ましたね。それに……………勇者様、レイラの事守って頂きありがとうございます」


 深々と頭を下げる王妃様、王様とは大違いだ。


「王妃様、お顔をお上げて下さい。私が危険な時にはレイラが守って頂き、今の私がここにいるのはレイラのお陰であるのですから」


「そう申されますと、私達共々嬉しくお思います。それで魔王の討伐は……………」


「はい、無事に成された事をご報告申し上げます。これが証拠の品になります」


 カズトがアイテムボックスから魔王の角を取り出した。相変わらずの大きさで勇者カズトかゴンではないと一人で持てないだろう。この大きさと魔王の部位だからだろうか、圧倒的威圧感を放っており勇者一行以外この場にいる者全員が茫然自失になっている。


「王様、王妃様、気をしっかり持って下さい」


「「はっ!」」


 カズトの渇に我を取り戻したが魔王の角を目の前があるからか、まだつらそうだ。カズトは一旦、魔王の角をアイテムボックスに仕舞った。


「ハァハァ、流石は魔王ですわね」


「あぁ、これ程とは……………改めて、勇者カズト殿それに勇者一行よ。良くぞ、魔王を討伐してくれた事に感謝する。後に褒美を与えようぞ。」


「はっ!有り難き幸せ」


 カズトと後の三人は膝を尽き頭を垂れた。どれ程の褒美を貰えるかは分からないが当分は遊んで暮らせる程は貰えるだろう。

 魔王の角については後々、封印の間という所で厳重に保管するという事になった。後の研究で悪用すれば第二の魔王が出現の危険性があると解る事になる。


「この後、凱旋パレードが控えておる。準備をせよ」


 王様の号令で壁際に控えていた執事やメイドがカズト達に近寄り、一緒に玉座の間を後にした。

 カズト達はメイドに体の隅々まで綺麗にされ高級そうなドレスとスーツを着ると忙しなくパレード用の馬車に乗りパレードへと出発した。

 三時間後、愛想を振り撒き手を振って城へと戻ってきたカズト達は一人を除きヘトヘトだった。


「なぁ、何でレイラは疲れてないんだ?」


「それは〝慣れ〟ですわよ」


 そうか、慣れか。勇者稼業よりも疲れたかもしれん。まだ、モンスターを倒していた方が気が楽だ。


「ご苦労であった。そして、これが褒美である」


 執事が四角いお盆を持って来る。その上に麻で編んだ巾着袋が置いてある。それにお金が入ってるんだろう。どれくらい入ってるか楽しみだ。


 因みにアグド全体の貨幣をカズトのいた世界:地球(日本)の貨幣で換算すると次の通りである。


 王金貨:一千万円


 白金貨:百万円


 大金貨:十万円


 金貨:一万円


 銀貨:千円


 銅貨:百円


 鉄貨:十円


 と、まぁこんな感じだ。だが、勇者をやっていても金貨より上は見た事ない。一般的に白金貨と王金貨は商人か王族位しか使わないそうだ。


「こちらが魔王討伐の報酬になります」


 ジャリン

 と、手渡されるが思ったよりも重く音が金貨のと違うような気がする。恐る恐る中身を見てみると…………金貨よりも一回り厚く片面に王様のような似顔絵が書いてある。それが最低でも百枚はくだらないだろう。カズトはアイテムボックスに仕舞った。


「見たのは初めてであったか。それが王金貨じゃ」


 ま、マジか!ということは………………一億じゃないか。いきなり金持ちになってしまったぜ。ヒャッホイ♪

 と、思ってると━━━━


「魔王討伐した者には、報酬の他に願いを一つ叶えてあげるのが仕来たりになっておる。各々言ってみるのが良い」


 願いか俺の願いは、もう決まっていた。


「私の願いは可能であれば旧都に空き家があれば欲しいのです」


「ほう、空き家か。それくらいなら構わないが……………本当に良いのか?」


「はい、構いません」


 こうして、勇者カズトは空き家を手に入れ自分の店(飲食店)を開く第一歩を踏み出したのである。




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