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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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184食目、《戦車》vs剣その2

「「「「これならどうだ?」」」」

「カズトがいっぱいいる?!」


【鬼出雷動】使用中に発動出来る技術スキルの一つ。【雷分身】だ。名前の通り雷で出来た分身を生み出す技術スキル

 先程の速度スピードだけの残像とは大違い。実態がちゃんとあり触れる。ただし、雷属性なため触れば相手は感電する。


「これが本物」


 ビリリリリリ

 無用心にいきなり【雷分身】のカズトを切り付けた。その結果、《戦車チャリオット》は感電した。

 普通ならこれで当分の間、動けなくなるはずだ。だが、平気そうで《戦車チャリオット》はこちらを向いた。


「これなぁに?」

「雷が効いてないのか?!」

「ビリビリで気持ち良い」


 《戦車チャリオット》の体が光ってる。感電してるのは確かのようだ。


「も、もしかして、雷が鳴った時に車の中は安全みたいに《戦車チャリオット》には雷が効かない?」

「良く分からないけど、そうみたい?」


 《戦車チャリオット》自身も理解していない体質を証明してしまったみたいだ。

 だけど、感電しないだけで傷を付けられないと決まった訳ではない。

 カズトが生み出した雷の分身は実態がある。とどのつまり、そのまま切り付ければ良い。

 速度スピードは攻撃力。《戦車チャリオット》にも追い付けられない程の速度スピードで切り付けられれば、いくら頑丈でもタダでは済まないだろう。


「ならば、これを受け切れるかな?【烈風雷鳴斬】」


 タダ単に【雷分身】のカズト達で烈風の如くの勢いで相手を切り付けるだけだ。


「今、このの名前を決めた。黒刀・影花」


 ビィィィィン

 《戦車チャリオット》が名前を付けた瞬間、名前に反応するように震えた。

 まるで意思があるかのようだ。あの黒い剣から何か嫌な予感がする。だが、もう遅い。カズトの分身が切り付ける寸前だ。


「追えないなら防げば良い。【黒刺障壁ハリネズミ】」


 黒刀・影花を自分の影に突き刺すと、影がドーム状に包み込み、カウンター気味に鋭利な刺が無数に生えた。

 見事にカズトの分身は、影の刺に刺さり霧散した。全ての分身が殺られた。


「やるでないか」

「うんっ、クルミ強い」


 技術スキル無しにすると身体能力では、ハッキリ言ってあちらの方が上だ。

 おそらく先程の障壁による刺は、あの黒い剣の技術スキルだと思われるが、それを特訓もせずにいきなり使いこなすとはカズトでも中々出来る事ではない。


「これで姉さんに近付ける」

「君の姉さんも相当強いよな」

「うんっ、姉さんは強くて素敵。だから、そこを退いたら殺さない」

「それは出来ない相談だ。君━━━いや、クルミこそ引いてくれないかな?」

「それは姉さんに怒られるからヤダ」


 雰囲気が何処か妹に似てるから戦い難い。戦闘スタイルは全く違うが、何処か似てる。


「全く嫌な方を引き受けちゃったよ。はぁ~、【飛雷閃ひらいせん】」


 雷属性の飛ぶ斬撃。それも連発で発動が早い。少しのモーションで出せるのが魅力だ。ただし、威力はそこまで高くない。


「こう?【飛影閃ひえいせん】」


 なんと?!《戦車チャリオット》が、カズトを真似して実際に成功させてしまった。

 これは最早天性の成せる業とか精神的に純粋な分、一度見た技術スキルを覚えてしまうみたいな感じだろう。

 まぁ所謂、天才って奴だ。


「くっ?!【飛雷閃】」

「簡単【飛影閃】」


 お互いに打ち合ってる。雷と影の斬撃の威力は引き分け。速度は、属性の相性により雷の方が上だが、それを計算して放ってるのか?雷に合わせて影が当てて来てる風に見える。


「もしかして遊んでるのか?!」

「うんっ、久し振りに楽しい。寝てるヒマがない」


 普通なら屈辱的な気持ちになるだろうが、カズトは幾分安堵していた。

 《戦車チャリオット》の隙を見て【鑑定】を行ったのである。

 そしたら、とんでもない技術スキルを保有していた。夢遊病にじゅうじんかく、一見眠ってる最中に歩き回るだけの病気か呪いの一種かと思われるだろうが、全然違う。

 寝る事が発動条件トリガーとなり、眠るともう一つの人格が現れる。

 その人格は大抵、本人よりも数倍強いとされている。だから、いつも深い睡眠は取れず普段から眠たそうにしてる者が多い。


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