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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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178食目、銃と弓vs星その3

【龍化】したケンゴの右腕は、鎧みたいな鱗を纏い1.5倍程に膨れ上がっていた。

 動きは単調でシンプルだが、速度スピードが【龍化】する前より数段上昇しており、あれに殴られればタダでは済まないだろう。


「おりゃぁぁぁぁぁ」

「ムフフフフっ、痛いのは嫌ですねぇ。【反重力リフレクト】」


 ケンゴを跳ね返そうとするが龍人族ドラゴノイド身体能力ステータスを甘くみていた。


「うおぉぉぉぉぉぉ」

「なっ?!跳ね返らない?それだけ強いという事ですか!とんだ化け物ですねぇ」


 ゆっくりとだが、徐々にケンゴの拳が【反重力リフレクト】を押し返している。このままでは逆に《ザ・スター》が【反重力リフレクト】に叩きつけられてしまう。

 解除しようにもケンゴが近過ぎる。確実に回避するよりも先にケンゴの拳が当たる。

 他の技術スキルを使おうにも【反重力リフレクト】が邪魔で使えない。もう《ザ・スター》にとって八方塞がりだ。


「このバカ力め」

「薄気味悪い笑い方が失くなってるが、それが素か?」


 ビキビキとガラスにヒビが入るような音が鳴り響く。【反重力リフレクト】に目で見える程にヒビが広がっている。


「クソが!」

「吹き飛べ。潰れろ」


 とうとう【反重力リフレクト】が割れ瓦解した。もうケンゴの拳を回避出来る時間がない。

 《ザ・スター》の顔面に思いっきりケンゴの拳ストレートがめり込み、空中から叩き落とされた。


「ハァハァ、くっ、少し無理をしたか」


 人間で勇者であるカズトやその妹リンカ等なら勇者の能力だけを使いこなせれば良い。

 だけど、ケンゴのように勇者の他に龍人族ドラゴノイドの能力もある。

 どういう訳か、勇者の方が優先度が高いらしくケンゴのように種族固有の能力を使いこなせない者が大半となってしまう。


「今日は、もう使えないか」


 だから、ケンゴは他の龍人族ドラゴノイドと違い【龍化】や龍の力を使う事が体の負担となってしまう。


「ムフフフフ、痛いですねぇ。これだから脳筋は嫌いなのですよ」


 ケンゴに殴られた顔に回復技術ヒールスキルを掛け癒していた。回復は苦手だが、回復弾を作りだし自分へ撃った。


「ムフフフフ、仕返しと行きますかねぇ。狙いを定めて【超重力擊バベルグラビドン】」


 上空から見えない何かしらの力が勢い良くケンゴに襲い掛かる。

 まるで空中に浮かんでいるのに体重が十数倍になったと錯覚するかの如く、何かに押し潰される勢い良く地面に叩き浸けられる。その後も力は継続し続け起き上がれない。

 それどころか、益々力強く地面にめり込み腕や足の指一本も動かせない。


「ぐぉぉぉぉぉぉ」

「ムフフフフ、どうだい?地面に叩き落とされる気分は?」


 再度、【龍化】してココから脱出を試みようとするが龍人族ドラゴノイドの力をもっても多少上半身を起き上がせる程度だ。

 腕の力を弱めれば、再び地面に張り付けになる。骨がギシギシと悲鳴を上げてる。


「ぐそぉぉぉぉぉぉ」

「ムフフフフ、その状態で動こうとは。潰れろ潰れろ潰れろ潰れろ潰れろぉぉぉぉぉ」

「お前がな。土の聖銃ドラグーン奥義【龍星群ドラグーン】…………これが俺の最後の攻撃になるだろうな」


 微かに動く指先で、どうにか聖銃バジリスクを握り光の聖銃ドラグーンへ形態変化モードチェンジさせると、上空へ向けられるだけ向け引き金を引いた。

 無数の弾が銃口から飛び出し重力を無視するように上空へ飛び上がった。


「ムフフフフ、何処に向かって撃ってる?バカですか?」

「バカじゃないさ。ほら、もうすぐ聞こえて来るはずだ」


 力尽きそうな声でそう告げる。告げてから数秒後、上空からジェット機のエンジン音と思わせるような轟音が《ザ・スター》の耳にも聞こえてきた。


「ムフフフフ、何ですかあれは!」


 まるでドラゴンが炎を纏って落下して来るように隕石が落ちて来る。それも一個だけではない。無数に降り注いで来てる。

 あの重量と個数では《ザ・スター》の【反重力リフレクト】でも跳ね返せない。


「くっふふふふ、一緒に死のうじゃないか。ここに落ちるように設定してある」

「ムフフフフ、ふざけるな!死ね死ね死ね、お前だけ死ねよ」

「させない。【花傘】」


 その声は、【水星弾マーキュリー】で吹き飛んだはずのアシュリーであった。

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