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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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167食目、魔法大国マーリンに侵入

やっとスマホを機種変しまして、更新再開出来るようになりました。

お待たせしまして申し訳ありません

 魔法大国マーリンの闘技場にて料理大会が開催されてる頃、国境付近の森の中で動く者達がいる。


「住民に成り済ました斥候の話によると、今現在闘技場で料理大会が開催されてるようなのだ」


 与えられたアルカナらしく、ここは《教皇ハイエロファント》が仕切り、今の現状を説明していく。


「料理大会?」

「何だそりゃぁ?」

「じゅる、料理」


 《戦車チャリオット》以外のここにいる魔神教会幹部メンバーは、《教皇ハイエロファント》の説明に首を傾げる。


「名前の通りだ。各々で料理を作り審査員が審査する。その審査員は、あの剣の勇者だ。しかも参加選手は、全員が各国の王族令嬢なのだよ。これを聞いた時は、俺も驚いたね」


 《戦車チャリオット》以外は、口をアングリと開け呆然と《教皇ハイエロファント》を見詰めてると思いきや固まってる。


「はっ、それはつまり闘技場に王族が集まってる訳だな」


 いち早く《死神グリム・リッパー》が意識を取り戻し、みんなの代弁をするみたく《教皇ハイエロファント》に聞いてみた。


「あぁ、そうだ。それに加え、各国の勇者も一ヶ所に集まっている。これ以上、襲撃するタイミングはないと思うが如何だろうかな?」

「ムフフフフ、良いじゃないですか」

「オイちゃんもそれで良いよ」

「オレも構わねぇぜ」

「ワタシも良いわよ。行くなら早くしてよね」

「お姉ちゃん、もう行くの?」


 今まで眠っていた《戦車チャリオット》が片目を開き、実姉である《隠者ハーミット》に聞く。


「えぇ、だからワタシの影に入ってなさい」

「分かった」


 《隠者ハーミット》の影に《戦車チャリオット》の足が触れと、まるで底無し沼や光が届かない程に深い穴に落ちるような感覚で吸い込まれた。

 《隠者ハーミット》の技術スキルは、【影操作】で影を操作して異空間を作ってる訳だ。

 そこに妹である《戦車チャリオット》が入った訳であるが、《隠者ハーミット》の影の異空間は、入った事のある者の感想では暗くはなく昼間のように明るく温かいなのだそうだ。


「それで直ぐに行くの?」

「あぁ今しかない。《隠者ハーミット》は、俺らを何処かの路地裏まで運び、そこから例の物を探せ」

「了解よ。さぁ【影の隠れ家(シャドウプール)】に入ってちょうだい」

「お前ら入れ。入ったら行くぞ」


 ここにいる全員が《隠者ハーミット》の【影の隠れ家(シャドウプール)】に足を踏み入れた。


「ワタシも行こうかしら。【シャドウ転移ダイブ】」


 自分の影へ潜り込み《隠者ハーミット》も森から姿が消えた。

 そして数秒後、《隠者ハーミット》は魔法大国マーリン内にある何処かの路地裏にいた。自分の影から路地裏の建物の影へ移動した。

 誰もいない事を確認しつつ影から完璧に出ると、他の者にも出るように促す。


「ここが魔法大国マーリンか」

「さっさと殺っちまおうぜ」

「もう1度言おう。作戦は頭に叩き混んでおるか?」

「ムフフフフ、例のアレを《隠者ハーミット》と《戦車チャリオット》が盗み出すまで、我々は適当に暴れて場を混乱させる事だよねぇ」

「オイちゃんも分かってるよ。ただ相棒が暴走しないか心配で」

「オレも分かってるつぅの。ぶっ殺すぞ、《死神グリム・リッパー》」


 自身の体から様々な武器を取り出し、《死神グリム・リッパー》に向ける《吊るされる男(ハングドマン)》。


「くっふふふふふ、そんなもの儂が怖がると思うか?」

「そうだよな。あんたとオレは死なねぇし。わっははははは」


 武器を仕舞い、《死神グリム・リッパー》と共に天を仰ぎ笑い出す《吊るされる男(ハングドマン)》。


「もう良いかな?」

「チッ、つまんねぇな。少しは笑えよ」

「こんなところでなければ、三人ともデートに誘ってるぞ」

「クズだな」

「クズですね」


 内心で精神的ダメージを負ってるが、けして顔には出さない《教皇ハイエロファント》。

 精神的ダメージを我慢し、メンバーに命令を出す。これが《教皇ハイエロファント》が持つ技術スキルの一つの発動条件。


「さぁ行けぇぇぇぇ。そして我らが主、教祖カノン様に勝利を捧げるのだぁぁぁぁぁ」


 《教皇ハイエロファント》の技術スキルの一つ【命令オーダー:士気高揚ハイテンション】が発動した。

 対等の仲間内(自分自身も入る)にバフを与えるというもの。これによりステータスだけではなく、魔法マジック技術スキルにもバフを与える。

 一見弱そうに見える技術スキルだが、一般国民が騎士に互角に渡り合える程に強く出来るのだそうだ。

 そのバフが与える恩恵は、強い者程に顕著して表れる。つまり、今ここにいる6人に使えば、勇者にも勝てるかもしれない。

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