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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
4章マーリン戦争

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SS9-2、ミスティーナの修行~擬似世界~

 ミスティーナと《世界ザ・ワールド》の模擬戦が始まってからどれくらい時間が経ったのだろうか?

 そして、何回ミスティーナは死んだのだろうか?《世界ザ・ワールド》が作り出した【疑似世界レプリカ】の効果の一つにより死んだら死んだ事だけが無かった事に出来る。

 ただし、死ぬ感触や経験はそのままにして。折角、訓練してるのだから経験が無になったら意味がない。


「ハァハァ、ワタシ何回死んだのかしら?」

「564回だな」

「もう死ぬ事にも慣れたわ」

「どうだ?少しは強くなれたか?」

「えぇそうね」


 強くなる方法には、いくつか方法がある。

 一つ目、魔法や技術スキルを往復的に使用する事。同じ魔法や技術スキルを使用続けると、レベルが上昇し、たまに派生を覚える事がある。だが、これには寿命という限界がある。

 二つ目、薬によって強くなる方法。つまりは、ドーピングである。一時的には強くなるが、副作用があり、軽くて廃人、重くて魔物モンスターぽい何かに変貌を遂げる。

 三つ目、今現在ミスティーナがやってる方法。死を経験する事。転生もこれに入る。勇者が強いのは転生したからである。


「今なら初代様にも勝てるかもね」

「ほぉ、殺ってみるか?」


 修行前と比べると、ミスティーナのステータスは全体的に5~6倍まで跳ね上がってる。

 この中なら死んでも甦り、パワーアップ出来る。それに《世界ザ・ワールド》は、【疑似世界レプリカ】を展開してる事もあり、全力を出せない状態だ。


 カチャ

「さぁ殺るか」


 二丁拳銃を構える《世界ザ・ワールド》。変装を解いた後でも男装をしてるからか、二丁拳銃が様になっている。


「今度こそ、見抜いてやるわよ」


 ここまで500回以上殺されたのは、あの二丁の拳銃で全て風穴を開けられたのが原因。

 そんな何百回と殺られて見抜けぬ程、ミスティーナもバカじゃない。バカだったら盗賊の頭目なんかやれてない。

 だけど、いつも気付いた時には殺られている。どんなカラクリなのか今度こそ見抜いてやる。


 バンバン

 普通にミスティーナへ向けて撃って来た。狙いは正確で常人なら弾速に反応すら出来ないだろう。

 だが、死に続けたミスティーナなら弾速を目で追え回避出来る程までステータスは上がってる。

 だけど、決まって死ぬ時の弾だけは見抜けないでいる。でも、もう少しで見抜けるような感覚がある。


「ほぉ、これを避けるか」

「もう何回も避けてるのよ。その鈍い弾」

「なら、もう少し速度を上げるか」


 カチッ

 バンッと先程避けた弾よりも速度が速い。魔法を扱う暇もない。使えるとしたら強化魔法のみ。


「くっ!」


 太腿にかすった。血は出てないが、赤くミミズ腫れを起こしてる。普通なら悶絶するような痛みだが、500回以上も死んでる身であるからして、もう慣れた。


 バンバン

「どうしました?動きが遅くなってますよ」

「五月蝿い。闇魔法【遅延スロウ】」


 《世界ザ・ワールド》の遅いという言葉での思いつきで、前方に灰色の霧を発生させた。

 その霧に触れた弾丸は、まるで停止したかのように遅く、ゆっくりと進んでいる。


「これなら速度スピードは関係ないわ」

「これ程の効果があるとは驚きです」


 本来の【遅延スロウ】は、ここまで効果範囲は広くないし、効果時間や効果密度が段違い高い。

 もっと速く進むし、解除される時間が速いはずだ。ここまで停止に近い程、遅くなるなんて有り得ない。死に続けて強くなった結果だろう。


「火と土を合成して溶岩魔法【溶岩竜巻マグマトルネード】」

二重合成魔法ダブルマジックを無詠唱でだと!」


 二重合成魔法ダブルマジックを使える時点で宮廷魔導師になれる。ただし、詠唱ありきだ。

 それを無詠唱で使用したとなると、それは最早化物と呼ばれる領域にいるという事になる。


「化物か」

「お褒め下さり光栄です」


 化物で結構。だって、ワタシ《悪魔デビル》ですから。


「雷と土を合成。磁気魔法【砂鉄の機関銃(アイオンマシンガン)】」


 いつの間にかミスティーナの手元にガトリングガンに似た機関銃が握られており、そこから無数の黒い弾丸が空間一杯に発射される。


「ワタクシに銃で勝負しようなんて一千万年早い事だ」



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