SS7-36、女婬夢族ジブリール居場所~王子公認による夜の営み~
水着姿のメイドに体を洗って貰い風呂を堪能した後、部屋へ戻った。まだジブリールは戻ってないようだ。
「ただいまぁ」
《正義》が部屋に戻ってから数分後にジブリールは戻って来た。
お風呂に行く前よりいくらか色気が増したような気がする。それに少し離れていても良い匂いが鼻まで漂ってくる。
「はぁー、気持ち良かった。王族の風呂は違うわね」
「あぁそうだな(けして、メイドに洗われたと言えない)」
多少ドキドキしながら相討ちを打つ。この時に限り混浴でなくて良かったと心底思う。
「ねぇ、カズヤ」
「何だ?ジブリール」
「一つ聞いても良いかしら?」
「答える事なら」
「あんたから女の匂いがするのだけど、気のせいよね?」
ギクッ
「な、何の事だか俺には分からない」
「ふーん、お風呂で下着みたいな服装をした女に体を洗われていないんだね。湯に浸かりながら体をくっ付けてイチャイチャしてないんだぁ」
な、なんでそれを?!あそこにはジブリールはいなかったはず!カマを掛けるにしても内容が細か過ぎる。
俺の額や掌から冷や汗が溢れて来る。逃げようにも、ここは王城の客室だ。多分、侵入は出来るであろうが、逃げ出すのは容易じゃなさそうだ。
「ほら、落ち着けって」
「おほほほほほ、妾は落ち着いてますわよ」
くっ!俺が怯えてるなんて!汗は止まらないし、手足が震えてやがる。
こんなに嫉妬深いとは思いもしなかった。まだダンジョンに潜っていた方がマシだと思える程に今のジブリールがめっちゃ怖い。
「うわっ!」
ドサッと後退する際にベッドが真後ろにあると気が付かず、ベッドへ背後から転んでしまう。
「つーかぁまーえぇた」
ベッドで仰向けになってる《正義》へ馬乗りに加え、両手首をホールドしてる。
抵抗しようにもガッチリと手首をホールドされ抜け出せない。
それにプラスして《恋人》の技術により精気を十二分に貯めている。そのため、何時でも大人な身体付きを維持出来る。
一緒に精気を集めていたのが仇になったか。それと《正義》が男という事もある。精気を吸う対象として、これ程適合してる男はそうそういない。
「俺が抜け出せないだと!」
「こんなに強くなれたのは、カズヤのお陰よ。精気の備蓄が十数年分たっぷりあるのだから」
予想以上に多かった。
精気用アイテムボックス━━━━【精気収納箱】に限界はあるのだろうか?
アイテムボックスの容量は、ピンからキリまであるが最大容量は分かっていない。アイテムボックスを研究してる研究者から言わせると、最大容量は無限大らしい。
試す方法がないためハッキリとは言えないが、過去にどんなに物を入れても容量の底が見えない輩がいたらしい。
その容量を生かして討伐した魔物を、そのまま何匹も持ち運んで冒険者ギルドを何回も驚かせたと記録が残ってる。
だが、突然と姿を消し死んだと噂が広がった。まぁその噂を広がったのは50年前程だ。
年齢的に死んでいてもおかしくない年齢だ。もし生きていても隠居して、ひっそりと暮らしてる老婆となっていよう。
「ねぇ、そんな事よりヤりましょうよ」
「ここは王城なんだぞ」
一般常識的に考えて汚したらヤバいと《正義》は考えてる訳である。
この部屋の隅々まで一介、冒険者が一生掛かっても払えるか分からない程の調度品がある。
ベッドにしてもそうだ。この感触、手触り、冒険者が使うような宿屋で、先ずお目に掛かる事がないような高級品に違いない。
「それは大丈夫よ」
「なんでそんな事が言える?」
「妾が風呂に出て着替えてたら、こんな手紙があったの」
ジブリールの懐から一の手紙が出て来た。拘束されながらその手紙を読むと拝見した。
〝この手紙を読んでるという事は、既に湯浴みを済ませ部屋で寛いでる頃じゃろう。
余との湯浴みで貯まってる頃合いだと推測しておる。そこで、お主に提供した部屋で励む事を特別に許可しよう。
なに、もし汚しても罪に問わぬから安心する宜しい。後日、余と二人切りの時にでも二人の営みを話す事を実に楽しみしておる。
グフィーラ王国第三王子ジェラール・グフィーラより
追伸
絶対に話を忘れるなよ〟
ジェラール王子?!
封は既に切られており、ジブリールは読んだ後のようであった。これはヤらないと不敬になる可能性が大となり、益々逃げられなくなった。




