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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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SS7-34、女婬夢族ジブリールの居場所~グフィーラ王国第三王子ジェラール〜

「ここがグフィーラ王国が誇る王城よ」


 冒険者ハンターギルドから馬車に乗る前から見えていたが、近くまで来るとデカい。

 流石は国の象徴とする城なだけはある。それに度々見掛ける警備を担当する騎士達の熟練度も高く見受けられる。


「Sランク冒険者ハンターカズヤ様でございますね。ワタクシ執事長を任されいますセーヤンと申します。お見知り置きを」


 馬車が止まり、出迎えられた。まるで自分が貴族になった風で気分が良い。


「ご案内致します。離れずに着いて来て下さいませ」

「あぁ頼む」


 セーヤンの背後を数分間、着いて行くと5mは高さがある扉の前で止まった。


「ここが玉座の間になります」

「大きいですね」


 ジブリールが見上げてる間に扉が開いた。扉から玉座前の階段下まで赤い絨毯が続いている。

 玉座の間の側面には大臣や貴族が、ズラリと並んでいる。これから入る《正義ジャスティス》とジブリールを値踏みするよう密かに見詰めている。


「カズヤ様御一行お連れ致しました」

「入れ」

「はっ!」


 玉座に座ってる国王━━━━いや、まだ若過ぎる。国王というよりは王子か?に、許可が下り入る。

 階段下まで進むと片膝を付き頭を垂れる。許可があるまで頭を上げない。


「頭を上げても良いぞ」

「頭を上げろ」


 玉座横に待機してる宰相が繰り返し口にする。それを聞いた後、《正義ジャスティス》とジブリールは頭を上げる。


「余はグフィーラ王国第三王子ジェラール・グフィーラだ。我が父、グフィーラ王は世界会議メープルのためご不在だ。余が代わりに褒美を授けよう」


 やはり王子だったか。


「先ずは金貨だな。持って参れ」

「はっ!」


 従者が金貨が入ってるであろう袋を乗せたお盆を胸元の高さを維持しながら持って来る。


「金貨1000枚が入っておる。他に恩賞として爵位を授けるのが一般的だが、そなたらは冒険者ハンターであろう?」

「はっ!その通りでございます」

「なら、爵位は邪魔だな。何か願い事はあるか?出来る限り叶えてしんぜよ」


 爵位じゃなく他に何か能えてくれるなら《正義ジャスティス》は考えいた事がある。


「はっ!叶うなら王城に封印されてるという魔王の身体の一部を拝見したいと存じます」

「ほぉ魔王のとな」

「勇者が倒したとされる魔王。冒険者ハンターとして興味深く一度拝見したいと思っておりました」


 この願いが通るのは賭けだ。通らないなら別の方法で入るのみ。宝物庫にある国宝を渡せと言ってる訳ではないのだ。まだ通り安いだろう。


「宰相どう思う?」

「はい、見るだけなら宜しいかと。ただし、監視を何人か付ける必要はありますが」


 監視を付けるのは当たり前か。盗まれでもしたら最悪魔王復活となり世界滅亡の危機に陥ってしまう。


「あい分かった。余の名前を持って許可しよう。ただし、こちらとて準備が必要になるからして準備が出来るまで城の滞在を許可しよう」


 テンプレなら側面に待機してる大臣や貴族らは何かしら反応するかと思っていたが、口を挟む事もせずにジェラール王子の言葉を無言で聞いていただけに何処か気持ち悪い。

 何か裏があるかもしれない。気に過ぎだと思いたい。貴族は何をするのか分かったものではない。


「「ありがたき幸せ」」

「セーヤン二人の世話を頼むぞ」

「はっ!承りました」


 ここまで案内してくれた執事長セーヤンが、滞在時の俺ら二人の世話をしてくれるみたいだ。

 滞在時の部屋まで案内されたが入って見ると、そこは豪華絢爛と一言で済ますのは簡単だが凄すぎて言葉が出て来ない。


「本当にここを使って良いのか?」

「はい、カズヤ様とジブリール様にお使い下さればと思います。何か御用がある場合は、廊下にメイドが待機してますので、何でも仰有って下さいませ」


 至れり尽くせりとはこういう事を言うのだろう。ジブリールはというと、フカフカのベッドにダイブして既にリラックスしている。


「す、すいません」

「いえいえ、喜んで貰える事が執事とメイドの務めですので」


 執事長セーヤンの爽やか笑顔に認めたくないが、老紳士なのにキュンときてしまう。

 このダンディーな笑顔で、今まで何人の女性を虜にしてきたのだろうか?


「それでは失礼致します」


 バタン


「ふぅ、疲れたぁ」


 一汗を掻いた《正義ジャスティス》は、扉が閉じられたのを確認した直後にジブリールの隣へ腰を下ろした。

 逆に豪華絢爛なところに長くいると体が凝ってしまってしょうがない。

 因みにクイナは、用事があるからと言って帰ってしまった。帰る頃に迎えに来るらしい。

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