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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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132食目、女神に呼び出される

 軽食なだけであって、ものの数分でサンドイッチを、ここにいる全員が平らげた。手は汚れておらず、ランチボックスをカズトが回収するだけで後片付けは完了した。


「カズト殿、美味でござった。また機会があれば、召し上がりたいものです」

「何度食べてもカズトの飯は美味しいぜ」

「カズト先輩、世界会議メープルが終わる時まで食べれると考えるだけで、来た甲斐がありました」

「魔法大国マーリンに来る途中でも、そうだったが陛下が態々城を抜け出し勇者殿の店に行く理由が何となく分かった気がします」

「みんな、そんな大袈裟な………………夜も美味しいもんを作るから期待しておいてくれ」


 カズトが、そう宣言すると全員の瞳がキラーンと光った気がした。


「さてと姫様とタマモ様の護衛に戻るか。あの二人なら護衛がいなくても返り討ちにしそうだがな」


 確かに。対峙したカズトもそう心底思う。あの二人に護衛なんて本当に必要なのかと思う。


「先輩、ワタシも戻ります。朝食ありがとうございました」

「おぉ、頑張れよ」


 元気良く姿が見えなくなるまで、アシュリーは腕をブンブンと振っている。前見ないと転ぶぞ。


「勇者カズト殿、大変美味しゅうございました。儂も戻ろうと思います」

「お二人にもこれからも宜しくとお伝えください」


 護衛で来てるが賓客でもある輪入道一二三をお見送りしようと、廊下まで出るが輪入道一二三の姿は何処にもなかった。

 やはり輪入道一二三も獣妖族の一人という事だ。気配を消す事は造作もないらしい。相手の気配を探る事に関しては得意の方だとカズト自身思っていたが、自身を失くしてしまう。


「さてと、俺も行くとするか。ビィトは、これからどうする?」

「はっ!陛下の護衛に戻ろうと思います」

「そうだ!これを、部下の分のサンドイッチだ。渡して置いてくれ」

「おぉ!あいつらもヤル気を出す事でしょう。カズト殿、ありがとうございます」


 ビィトを含む青龍隊がいれば、よっぽどの事がない限り王様の護衛は充分だ。

 俺は、まだ着いてない他国の王族をマーリン城に入り口まで迎えに……………もとい野次馬しにいく。

 魔力の探知は、そこまで得意ではないがマーリン城の上空近くに魔力の塊を確認出来る。

 それに地中からも魔力の塊が移動してるのを感じ取れる。カズトの推測からして上空から龍人族ドラゴノイド、地中から樹精族ドライアドらしき魔力を感じる。

 そうすると、残りは巨人族ギガントの王族が揃えば、とある国を除いて世界会議メープル参加国が集まる事になる。

 だけど、野次馬に行く前に駄女神………………もとい、シロ様の下へ参上しなければならない。もうそろそろ行かないと色々と五月蝿い。


『聞こえてますよ。そんなに【天罰】を喰らいたいのですか?』

(す、すすすすすみませんでした!)


 心の声を読める事を失念していた。【天罰】は、今まで喰らった事はないが、生物の本能によりヤバい事は明らかだ。

 天罰という言葉を聞いただけで鳥肌が立ち汗という汗が引いて寒いくらいだ。

 おそらく【天罰】を一撃喰らうというより放たれただけで、この国が焼け野はらと化すとカズトの直感が告げていた。


『まぁ宜しいでしょう。準備は宜しいですか?転移しますよ?』

(いつでも大丈夫です)


 どうせ、神界に転移したら時間停止しちゃうのだし、何時でも大丈夫だ。

 カズトは、目を瞑り数秒後開けたら白い世界へと転移していた。やはり、何回来ても慣れない。カズトが人間だからか、命あるモノだからか、それとも別の理由あるのかは定かでないが、ここに来るのは一向に慣れない。


「お待ちしていました。カズト、近くに来て顔を見せてください」


 頭に響いていた声の主がいる方向へと歩みを進める。相手は、神であるのでカズトには拒否権はない。


「シロ様、ご無沙汰しています」

「そう思うのでしたら、もっと定期的に来て下さいね」

「無理を言わないで下さい。人間である私が、そう何度もココへ来たら身が持ちません」

「むぅ、仕方ないですね。ですが、私が念話を送ったら必ず来るのですよ。それと、美味しい供物をご用意お願いします」


 それは毎回用意してると思うのだが、シロ様の頼みであっては断れない。断ったら、俺だけでなく世界が滅ぶかもしれない。


「今回も美味しい供物を用意して来ましたか?」

「はい、ご用意させて頂きました」


 アイテムボックスから取り出したのは、高さ1.5m、半径50cmはある円錐形の巨大なお菓子である。

シロ様よりも高く聳え立ち、一見倒れそうに見えるがピクリとも揺れてない。


「これは何て言うお菓子なのですか?」

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