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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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SS7-24、女婬夢族ジブリールの居場所~悪魔以外は奴隷てして売る~

 ミイラ化となった漆黒土精族ダークドワーフの解体は終わった。首を一つ一つ並べると、晒し首にしてるようで気分が悪くなる。


「アイテムボックス持ってるのでしょ?さっさと仕舞いなさい。いくら精神魔法で気分を安定していても見ていて良い気分じゃないわ」

「そうだな」


 アイテムボックスは、時間停止もそうだが収納してる物体一つ一つは隔離されておりお互いに干渉しない。

 それによって、魔物モンスターの死体をアイテムボックスに収納しても他の物体は汚れない仕組みだ。

 首から下の胴体は、炎魔法で廃墟の屋敷外で燃やした。埋めるよりも燃やさないとアンデット化になる可能性がある。

 アンデットにも色々種類があり、最悪なのがゾンビだろう。ゾンビは動きこそ遅いが、噛み付かれるとその者もゾンビとなってしまう。


「こんなものだろう」

「嫌な匂いね。これどうにかならない?」

「これでどう?風魔法で匂いを吹き飛ばしたのだけれど?」


 死体が焼ける匂いは無くなった。脂肪が多いと唇に脂肪分が付着し、ベトベトと油ぽく不快な気分になるらしい。

 だが、漆黒土精族ダークドワーフは小柄な癖に筋肉質のせいか?脂肪は予想以上にないようで、そんなに唇のベタつきは感じなかった。


「早く終わってしまったな。明日まで待つのか」

「そういえば、《悪魔デビル》以外にも黒森精族ダークエルフはどうするの?」


 そういえば、いたな。一人は俺が殺したから残りは3人か。念のために殺して置いた方が確実だが、ミスティーナの部下だ。

 ここはミスティーナに任せよう。


「あの達は、奴隷で売った方が金になるわよ」


 盗賊だったから結果的に犯罪奴隷となる。犯罪奴隷は、一般的な奴隷と比べ安く取引される傾向がある。

 その値段の差は、およそ1/10とされお小遣い程度にしかならない。

 ただし、例外もある。それは黒森精族ダークエルフのような希少種族の場合は一般的な奴隷よりも高く取引される時がある。

 それは闇オークションだ。非合法的に出回る物品や奴隷等を落札するオークションで、そこの客は顔バレを防ぐため目元を隠せるような仮面を装着する。

 そこに来る客は、誰もが貴族や大商会又は高ランクの冒険者ハンターが来たりする。希に他国の王族がお忍びで来る。

 開催場所や日時は非合法なため常連客にしか届かない魔道具である手紙で連絡をする。


 参加するためには、3つ方法がある。

 1つ目、常連客と一緒に会場に入る事。

 2つ目、魔道具の手紙を盗むかして入手する事。

 3つ目、オークションに出す商品を出品する事。

 以上が闇オークションの参加方法だ。因みに参加すると、参加者に闇オークションの内容を漏らさないように魔法が付与されるらしい。


「そうだな。闇オークションに出す訳だな」

「あら、分かってるじゃない」

「闇オークションって何ですか?」


 ジブリールに闇オークションについて説明した。魔族領は、人間の国であるグフィーラ王国から両極端と言っても過言でない程に離れている。

 だから、魔族領出身であるジブリールが知らなくても全然おかしくない。


「へぇ~、種族最弱な人間が良く他種族を奴隷に出来ますね。良く抵抗されませんね」

「これがあるからな。隷属の首輪という魔道具だ。これが填められてる限り抵抗は出来ない。抵抗するなら最悪、死が待ってるからな」


 死というワードにジブリールは肩を抱き締めブルブルと震える。


「安心しろ。ちゃんと奴隷法という法律があって、一般的な奴隷は衣食住は護られている。もちろん主人側から暴力なり無理矢理に性行為をされたりしたら、主人側が奴隷から訴えられる。最悪、その主人は処刑されるだろうな」

「そうなんですか。何だか安心しました」

「でも、それは一般的な奴隷の話よ」

「えっ?」


 犯罪奴隷に限っては、そうじゃない。先ず衣食住が保証されていない。

 何時死んでもおかしくない環境に置かれる。だけど、上手く主人に忠誠をすると長生き出来る道もあるが少ない。

 犯罪奴隷に対して暴力や性行為等、消して口に出来ない位に醜い仕打ちだって自由にしても許される。

 10年生きていられるのは、ほんの2%だとも言われている。

 その2%の中で、ほんの1割が主人の忠誠心を買われ長生き出来ていると言われるが噂でしかない。ほぼ0%に近いのだから。


「それは悲惨と言いようがないですわね」

「だが、自業自得と言えるだろう」

「まぁ捕まらなければ良いですのよ」

「お前は捕まってるがな」

「それも堂々と勝負してね」

「な、仲間になったから良いじゃなくて」


 死体が焼けた匂いの中で笑いが混み上がってきた。

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