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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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SS7-22、女婬夢族ジブリールの居場所~女盗賊、仲間に引き入れる~

「先ず1つ目は、俺に首を斬られ死ぬ事だ」

「そんなのイヤに決まってるじゃない」


 まぁそりゃぁ、そうだよな。誰だって死にたくない。生きていたいものた。


「次に2つ目は、奴隷になる事」


 奴隷にも種類がある。

 労働奴隷:何らかの理由により借金をしてしまい金を返せなくなった者やとある国が滅びそこの王族が奴隷に落ちる又は貴族が落ちぶり家督を維持出来なくなり仕方なくなる等々、多岐に渡るが大抵の奴隷がこれだ。

 借金を返す事が出来れば、解放もあり得る事と衣食住が飼い主により保証される事に加え暴力や飯を与えられない事など飼い主に免責がある場合は、飼い主が罰せられる。

 奴隷法によって護られてるのが労働奴隷の特徴だ。因みに性奴隷もこれに含まれる。


 犯罪奴隷:名前の通り犯罪を犯した者がなる奴隷。一般的には、盗賊や不平をした貴族等が多い。

 労働奴隷と違うところは衣食住を保証されない事と大抵は生きて奴隷から解放されない。

 平均で10年、犯した罪で上下するが平均で10年間、強制労働を課せられる。

 周囲に村も存在しない鉱山に送られ、そこで鍬やシャベルを手に永遠と鉱石を掘り続ける事になる。飯は一日一食で具なしの薄味スープにパンが一切れのみ。

 睡眠は平均一日二時間程度、それ以上は許されていない。

 鉱山の周囲には、どんだけ背が高くとも登れそうにない5m以上はあるレンガ作りの壁がグルリと囲われており、その上には有刺鉄線が張り巡らしてある。

 それに加え監視塔があり、いつも腕に自身がある冒険者ハンターを専用に雇い交代しながら常駐させている。から、脱出は不可能に近い。

 死ぬ事よりも辛いかもしれない。だから、ミスティーナは黙ってソッポを向いた。


「最後の3つ目は、俺達の組織の一員になることだ」

「組織?」

「あぁ、魔神教会って聞いたことはあるか?」


 世界各国に信者がいる世界一大きい宗教組織だ。知らない方がおかしい。


「もちろん知ってるが………………お前ら、魔神教会の者なのか?」

「あぁ、そこで幹部の一人を勤めている。彼女もそうだ」

冒険者ハンターに魔神教会が紛れ込んでいるとは、知られたら即剥奪だろうね」


 表では単に魔神を祀って崇めてるだけだが、裏では悪とい商売や依頼があれば殺人までもこなす犯罪組織。

 特に秘密にはしていないので、裏の事も知ってる者なら知ってる。

 だけど、検挙はされない。何故なら、スポンサーがついてるからだ。

 多くの貴族や商会のスポンサーがつき、大金を寄付してくれる。ただし、犯罪になりそうな依頼が舞い込んでくる。


「魔神教会の幹部と言ったら、とんだ大物だね。国に知らせたら、どれだけ報償金をくれるのやら」

「まぁ捕まるつもりは微塵もない。それで、入るのか?入らないのか?」

「入るしか選択肢がないじゃないか」

「では、これをお前に渡そう」


 《正義》が懐から取り出したのは一枚のカード。No15《悪魔》の大アルカナのカードだ。


「それはなんだい?」

「心配は無用だ。これに適用すれば、大いなる力が手に入る。さぁ受け取るがいい」


 有無を言わさず、ミスティーナの胸元に《悪魔》の大アルカナを突き立てた。

 何の抵抗もなく、すんなりと《悪魔》の大アルカナはミスティーナの体内に入って行き、全部入ったところでミスティーナに異変が起きた。

 目や口から血反吐を吐き、もだ見苦しみ身体中に切り傷が増え再度傷が塞がる、この繰り返しだ。

 そして、この世とは思えない程に悲鳴をあげ続けた。

 時間にしてものの数分、ミスティーナにとっては数時間と感じられた事だろう。


「ハァハァ」

「おっ、どうやら適合したようだな」


 目に見える傷は一つもないが、グッタリとミスティーナは横になってる。

 無理もない、傷は塞がっても血液と体力が戻る訳ではない。でも、成功して良かったと思う。これで、また魔神教会に戦力が増加した。


「ハァハァ、何これ?内側から力が漲ってくるわ」

「チッ、成功してしまいしたか」

「うふふふふっ、死にたいのかしら?」

「二人とも止めとけ」


 二人が戦えば、おそらくここら辺焼け野原になってしまう。それだけミスティーナの力は増大してる。

 それに止めるこっちの身にもなれ。もし二人が戦闘になっても俺なら楽々止められるだろう。

 だけど、実行出来る事と精神的に怖がる事は別だ。表情には出さないが、内心では二人の間に入るのは怖くてしょうがない。


「《正義》が止めるなら仕方ないです」

「あら?あなたの名前、カズヤじゃないの?」

「いや、偽名だ。《恋人》が言ってるのは、コードネームみたいなものだ」

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