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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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122食目、エロくないのにエロく見えてしまう

 オババ様の強さが何となく理解出来たところで、フォルスにマッサージをしてあげる。

 フォルスは不死鳥なだけあって神々しい立派な羽根が二対背中から生えた。ただし、物理的に羽根を出現させるには着物の背中部分をはだけさせる必要があるからして………………その結果、何処か大人な女性特有の色気が醸し出てる。

 生えた羽根は、燃える炎のような濃い赤色をしている。まるで触ったら火傷でもしてしまうではないかと錯覚させる程に真っ赤だ。


「心配せずとも熱くはないぞ。戦う時以外に炎は出さんから安心するとえぇ」


 俺の心を読んだのか?子供をあやすような安心する声で呼び掛けてくれた。


「あっ………………いえ、ついキレイな羽根だと見惚れていました」


 つい本音が出てしまった。カズトがいた地球の日本では、まず見掛けられない程にキレイ羽根をしている。世界中探せば、いるかもしれないがカズトは今まで見た事はない。


「なっ!キレイだと申したのか?」

「あっ………………はい、キレイだなぁと………………」


 着物をハダけてる事をフォルスは忘れてるのか?こちらを体ごと向いて来た。でも、逆に着物で良かったかもしれない。

 背中の肩甲骨周辺位なら多少ハダけていても正面側は少し谷間は見えてるものの、着物特有の着方によって上手い具合に大事な箇所を隠してる。

 だけど、こっちはドキドキしっぱなしだ。もうここから退散したい思いだ。


「前を向いてください。その色々見えそうなんで」

「な、何が見えそうなのか、教えてたもう。それで妾を辱しめた事を不問と処する…………………ニヤニヤ」


 フォルスもカズト同様ドキドキしてるようで頬が赤く染まってる。それはカズトの褒め言葉でなのか?それともハダけてる胸部を見られたなのかは本人しか知らない。

 だけども、獣妖族はイタズラ好きが多いのか?明らかにフォルス恥ずかしながらも何処か楽しんでいる。自分が恥ずかしい思いをしたのを逆手に取り、俺をオモチャにしようとしてる。

 だけども、そう上手くいかせない。


「………………本当に言っても良いんですか?」


 俺は、意味深な表情をし本当に言っても良いのか質問した。


「……………やっぱり言わなく━━━━ふにゃ!」


 俺は、フォルスの羽根をマッサージをしている。意味深な表情をわざと作り、油断させ羽根に触ったのだ。

 タマモとフォルスがケンカになる前なら、ここまで上手くいかなかっただろう。だけども、今は俺の手元に聖剣エクスカリバーがある。

 それにより、身体能力が戻り、フォルスが気付かない隙に羽根をマッサージ出来てる訳だ。元々頼まれた事なので文句はあるまい。


 ワシャワシャ

「ここはどうですか?」

「はっふぅ、や、ヤメルのじゃ。妾の降参…………………ハァハァ、降参するのじゃ」

「あれ?もう止めても良いのですか?」


 フォルスの表情は、トロンと蕩けており極上のスイーツを食べた女子高生みたいな顔をし、ハァハァと妖艶な吐息を漏らす。


「それを妾に聞くのか?分かってるはずなのに、いけずな男よのぉ。続けてまいれ、妾が満足するまで」

「はい、王の仰せのままに」


 炎のような赤いキレイな羽根をカズトは、ワシャワシャとマッサージを再開する。

 改めて触ると解る。ドクンドクンと羽根の一枚一枚から脈を打ってるのが掌から伝わって来る。まるで羽根一枚事に命が宿ってるみたいだ。

 考えてみれば当たり前の事だ。フォルスは不死鳥であり、不死鳥は炎から再生して甦る。その事から、フォルスの羽根は命の源と言っても過言ではないはずだ。


「はぁんあぁん…………くっ屈辱なのじゃ……………はっやぁん……………クセになりそうで、屈辱なのじゃ」

「フォルちゃんがエロい声を出してるのよ。これをオババ様やクソジジィが見たら何て言うかな?」

「タマモよ、あの二人には絶対に言うでないぞ。もしも知られたらと思うと………………地獄しか待っておらぬでないか!」

「オババ様とクソジジィなら絶対にオモチャにすると思うのよ」


 クソジジィは、誰の事だか分からないが…………………オババ様は、何気に気さくな人なのか?八王と聞いた当初は、怖いイメージしかなかったが、興味が湧いて来た。


「あぁんやぁん……………ソコはらめぇなのじゃ。羽根の付け根は敏感………………あんあん……………なのじゃよ」


 俺は別に疚しい事はしてないよ?普通にフォルスの羽根をマッサージしてるだけだよ?

 だから、そんな妖艶な声を出さないで欲しい。俺まで、つられて変な声を出しそうになってしまう。


「こ、これで終わりにします」


 俺が手を止めると、まだして欲しいそうな瞳でフォルスは、こちらを振り向き見詰めて来る。


「もっとやってくれぬか」

「もう良い時間帯ですし、明日に響きますよ」

「なら、カズトよ。この部屋に寝れば良いのではないかぇ」

「それは良い考えなのよ」


 フォルスの提案にタマモも反応し、自慢の狐耳がピコンと立った。

 この二人は、何を言ってるんだ!そんな事、出来る訳ないだろ。俺が、この部屋に寝泊まりした事がバレれば国際問題に発展しかねない。

 カズトは、己の身と国の安全を優先し颯爽とフォルスとタマモが気付かない内に部屋から退散した。


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