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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
3章魔法大国マーリン

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SS7-15、女婬夢族ジブリール居場所~初冒険者クエスト~

更新忘れてました。

少し遅くなりすみません

「夜の森盗賊団の本拠地はあそこのようね」


 ジブリールが見上げる先には、立派な城が建っていた。ただし、蔦が外壁を覆い所々崩落してる事を考えると、おそらく廃墟となってる城だろう。

 盗賊なら普通は洞窟に目立つ事がないよう潜んでいるものだが、夜の森盗賊団は人数が人数なんで、この周辺で千人もの人数が収まるところになると、あの城くらいしかないらしい。


「ふむ、門のところに人間二人………………テラスのところに人間一人……………巡回に人間二人~四人ってところか」

「人数の割には少なくない?」

「大半は、何処かに盗みへ行ってるのだろう。それに、あの規模だ。何班かのグループに分かれ行動しててもおかしくない」


 この規模の盗賊団を壊滅するには、ボスと幹部を全員捕まえるか殺すしかない。下っぱは、どうとでもなる。

 ボスと幹部さえ、どうにかしちゃえば自然崩壊する。問題は、幹部の人数だ。ボスとされる黒森精族ダークエルフのフィンフィアは、常に城へ閉じ籠り団員達に指示を出してるという。

 判明してるのは、名前だけで素性や年齢、性別等々分かっていない。ただし、相当な攻撃魔法の使い手という噂だ。


「あそこに何人いるか分かるか?」

「ちょっと待ってて。【精気探知】」


 ジブリールが食える精気は異性のみだが、感じる事は同性でも出来る。故に【魔力探知】と同様、何処に誰がいるのか行動まで詳しく分かる。


黒森精族ダークエルフが…………………5人……………漆黒土精族ダークドワーフが………………6人…………………人間が……………50人ってとこかしら」

「ふむ、情報による人数より幹部の人数が少ないようだな」


 冒険者ギルドから提示された情報によると、1000人の内で黒森精族ダークエルフが10人、漆黒土精族ダークドワーフが10人、その他が人間だ。


「ボスである黒森精族ダークエルフはいそうか?」

「えぇ、一際精気が強いのが一人いるわね。おそらく、こいつね。残念だけど、女だわ」


 同性の女だと精気が吸えない。ジブリールにとっては残念しかない。だけど、【精気探知】によれば今現在城にいる男女の比率は3:2というところだ。

 男の方が多いという事で妥協する。人間は兎も角、漆黒土精族ダークドワーフは全員男だ。

 出会った事はないが、人間よりも漆黒土精族ダークドワーフの方が精気は美味に違いない。


「いつ行くの?」

「ふん、当然今だろう。隠密系の技術スキルで姿を消せ。行くぞ」

「分かったわよ」


 二人の気配が希薄になり、よっぽどレベルが高い探知系の技術スキルを用いなければ、バレはしないはずだ。

 足音や衣服の擦れる音をなるべく立てないように、道なき道を走り抜ける。ここから会話は、全て【念話】だ。

 城からおよそ100m付近まで近付くが、探知能力に欠ける人間相手ではバレない。

 目視で確認出来る見張り役の人間相手であれば、ジブリールと《正義》なら問題なく数秒で殺すか拘束する事は容易い。

 問題は、屋内にいるはずの黒森精族ダークエルフ漆黒土精族ダークドワーフだろう。

 隠密系の技術スキルで姿を隠せても、何かの手違いでバレてしまう事になりかねない。

 主に黒森精族ダークエルフにバレる恐れがある。森精族エルフと同様、気配に敏感で技術スキルで、どうこう出来る訳ではない。

 まぁバレたらバレたで戦うまでだ。


「ふわぁ~、暇だな」

「もう少しで休憩だ。それまで我慢だ」


 森から見えた門を警備してる人間二人が、今ジブリールと《正義》の目の前にいる。隠密系の技術スキルで二人の姿が見えないからか、今から死ぬとは知らないで人間の一人が呑気にアクビをしてる。


『相手は男だ。殺れ』

『了解【精気喰い《スプリットドレイン》】』


 《正義》の命令でジブリールは、人間二人の首筋に指先を軽く押し当て精気を喰らう。

 ほんの数秒で精気を全て吸われた人間の男二人は、まるで血鬼族ヴァンパイアが血を吸った後みたいに干からびミイラ化となってしまっている。


『ふむ、鎧は回収しとくか』

『残りの外の奴らはどうするの?』

『無視して構わないだろう。さっさと中に行くぞ』


 ジブリールの【精気探知】により人間は、テラスにいた者以外は全て一階の部屋に集まってる事は分かってる。

 それらは無視して、二階より上層を目指す。全ての黒森精族ダークエルフ漆黒土精族ダークドワーフさえ、拘束か殺せば人間は投降するだろう。反抗する者がいれば、拘束か殺すだけだ。


『どうだ、誰かいるか?』

『廊下には誰もいないわ。このまま二階へ進みしょう』


 ここからが本番だ。

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