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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
2章魔法大国マーリンへ行こう

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SS1-3、帝国の三勇者~一番強いのは歌の勇者?~

久しぶりの帝国の三勇者です。

「ふぅ、ここまで来れば大丈夫わね」

「やっとカズトに会いに行けるのです」

「さぁ、さっさと行こうぜ。ところでグフィーラ王国はどっちだ?」


 こちらを振り替えるメグミの言葉にズッコケそうになるリンカとココアの二人。そういえば、メグミは方向音痴だという事を忘れていた。日本にいた頃、買い物に良くリンカが付き合わせられていた。

 だって、メグミが一人で出掛けたら帰ってくるのに何日掛かるか分かんないからだ。リンカが無理な時なんかはカズトが付き合わせられた位だ。


「先ずは土精族ドワーフの国……………鉱石の洞窟ガリウムに行くのよ。グフィーラ王国へ行くには、絶対に通らないと行けないし、リンカの武器の補充も必要でしょうし」


 リンカは普段、両手にガントレット、両足にソルレット型の聖武器である聖拳スターゲイザーを装備してるため他の武器は必要ない。

 だけど、とある技術スキルにのみ剣や槍が必要になってくる。それが今不足してしまっている状態だ。


「メグミは脳筋だから、直ぐに忘れるのです。やれやれ、私と大違いです」

「なんだと!リンカ、言って良い事と悪い事があるんだぞ。脳筋はともかく、直ぐに忘れる事を取り消せ。オレはニワトリでないんだぞ」


 えっ?そこなの!と、メグミに突っ込みたいココア。だけど、ココアは笑うのを堪えるのに必死だ。今笑ったら、こっちまで飛び火しかけない。

 そうなったら全力での追いカケッコ大会の始まりになってしまう。まぁでも、最後には仲直りするのには変わらないのが、この三人の良いところでもある。


「なに?やるのです?良いよ、勝負してあげるのです」


 リンカの聖武器をチェンジする速さはズバ抜けており、いつの間にかソルレットが変化していた。

 属性系ではなく、聖拳スターゲイザーのシリーズ系の内の一つである卯の聖拳:月兎に切り替え、その場で足踏みを始めた。名前の通り、リンカのシリーズ系は"十二支"だ。

 卯の聖拳:月兎には弱点がある。それは、技術スキルの特性上、初速度が遅い事だ。それを補うために予め足踏みをして弱点を補ってる。

 卯の聖拳:月兎の技術スキルである【兎の足踏み(ラピッドステップ)】の特性は、速度の累積………………つまり、足を止めない限り速度は倍ずつ増加していく。

 その最高速度は音速をも越えるという。そこまで行くと、まず目で追い掛けるのは普通は不可能になってくる。


「良いね良いね。そう来なくちゃ。久し振りにリンカの本気見せてくれよ」

「やだなのです。唯一私が本気を出す事が出来るのはカズトだけです」

 

 話してる間にも足踏みをリンカは止めない。一旦止めると最初からやり直しになってしまう。

 メグミもリンカの狙いは分かってる。分かってる上で敢えて準備をさせてるのだ。そうじゃないと、戦闘狂のメグミにとって楽しめない。


「あはっ、そういうなって。オレも本気を出すからよ。リンカがシリーズ系で行くなら、オレもやってやるよ」


 メグミが何の考えも無しに聖槍ゲイ・ボルグの固有ユニークシリーズを使用としている。だけども、どれもが凶悪であり必ず代償を支払う事になる。


「行くぜぇぇぇぇ。怠惰の聖槍スロウス」


 代償は、使用し解除後に支払う事になる。どの能力も使用した分だけ支払うので、もって十数分ってところだ。それ以上使うと命に関わってきたりする。

 因みに聖槍ゲイ・ボルグのシリーズ系は"七つの大罪"だ。怠惰の聖槍スロウスの代償は、使用した分だけ使用者は眠りに付くというもの。使い過ぎると、一生眠りから覚めないって事もあり得る。


「やっぱりそれなのです。学習能力のないこの上無いのです。これだから脳筋はバカと言うのです」


 やれやれと足踏みしながらメグミに呆れてるリンカ。その馬鹿にされたと勘違いしたメグミの額には血管が浮き出た。これはマジで怒っていらしゃっるようだ。


「学習能力がないのはおめぇだ。この能力で逃れた者はいない」

「それは発動してからの話なのです。ただ変形しただけじゃ無意味なのです」

「なら、発動してやるよ。【時n】」


 どすっ

「はーい、そこまでね。さっさと出発するわよ」


 怠惰の聖槍スロウスの技術スキルを発動前に止めたのは、もう一人の三勇者であるココアだ。

 音速からのアッパーブローをメグミの腹に決めた。喰らったメグミは一撃でノックダウンをし気絶してる。気絶の際に手放した聖槍ゲイ・ボルグは、変形前の姿へと戻ってる。

 ココアの聖武器である聖優イクリプスは特殊な聖武器でマイク付きヘッドホンという武器でなさそうな見た目をしている。

 が、見た目に惑わされたらダメだという典型的な例だ。他の聖武器とは違いシリーズ系はなく、その代わりに属性系を使おうにも態々変形させなくても良いという利点がある。

 それに音に乗せての攻撃・防御・支援が出来るため、最も初速が速い聖武器だ。音を媒介にして何でも出来るというところから二つ名が〝戦う歌姫〟の他に〝万能〟と呼ばれたりする。


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