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勇者レストラン~魔王討伐して、やることないのでレストランを開きました~  作者: 鏡石錬
2章魔法大国マーリンへ行こう

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76食目、魔法大国マーリン行き三日目~コーラとポテトチップス~

 順調に馬車は進み、暇な馬車の中では王様王妃様とレイラとでトランプの大富豪で遊んでる。俺は少し本気を出してるが、何故か王様が革命を連発し、王妃様に至っては階段を連発しており、俺とレイラは連敗にならざるえない。


「うぉっほほほほほ、こんな楽しい遊戯は初めてじゃ」

「えぇそうね、あなた。笑いが止まらないわ」


 そりゃぁ、勝ち続けていりゃ楽しいだろうよ。やればやるほどに王様王妃様は強いカードと弱いカードの出すタイミングが絶妙に上手くなっている。

 もはや大富豪に関しては教える事はない。ていうか、もう俺より強いんですけど!俺が革命出しても革命返しされるわ、2で上がり寸前で〝イレブンバック〟で強さを逆にされるわで散々だ。


「わっははははは、〝八切り〟からのこれで上がりじゃ」

「うふふふふっ、あなたのお陰で上がりよ」

「父様母様、強すぎです。ニコニコ(あぁ~もう、父様と母様強すぎですわよ。イライラして何か出そう)」

 王様か王妃様の順番で上がり、俺かレイラがビリになる。やればやるほど悪循環にはまってしまっている。日本にいた頃は休憩中に同僚や後輩とやっていたが、そこそこ強いと自負してる。それなのに、勝てない。

 それに勝てない事にレイラがイライラして背後に大きな鉈を持ってる般若が見える。今、振り向いたら殺られる。王様王妃様、これに気づかないのか!あなた方の娘さんの背後に何かいますよ!


「………ガクガクブルブル(今隣を向いたら死ぬ)」

 この状況を打破するには………俺の作った料理(菓子)しかない。今直ぐ考えるんだ。考えるしかない。そこで思い付いたのが…………。


「王様王妃様、これを召し上がって下さいませ。〝ポテトチップス海苔塩味〟でございます。飲み物には、少々刺激的だと思いますが〝コーラ〟でございます」

 ポテトチップスとコーラの組み合わせは、前に話したかもしれないが最強コンボだ。テレビの前でゴロンと寝転がって食べてる経験は誰だってあることだろう。


「これは芋か?それにこの飲み物は、黒いのぉ。本当に飲めるのか?」

 地球各地ではコーラは飲み物だと認知されてるから、何の疑いもなく手に取り飲むが、初見だと毒物だと疑いたくなる。

 コーラ開発当初は、頭痛薬として発売された。だが、コカインの毒性が明らかになり、コカインの代わりにカフェインを配合したらしい。コーラ好きとしては有名な話だ。


「父様、カズトが飲食出来ない物は出しませんわ。コーラは、飲み物のジャンルでジュースに分類されますの。カズトは飲み物に革命を起こしたのですわ」

 正確には〝ソフトドリンク〟だが、まぁジュースでいいだろう。こちらの世界ではジュースの方が分かりやすい。


「「ゴクゴク?!あまぁぁぁぁぁうまぁぁぁぁぁ」」

 王様王妃はレイラの力説に勇気を持って、コーラを口にする。シュワシュワとする炭酸という未知の食感と黒い色から想像出来ぬ甘さに感激の一言でしかない。


「このシュワシュワとした感じが実に心地好い」

「ねぇ、あなた。このコーラスとやらを定期的に買える事って出来ますか?チラッチラッ」

 王妃様がこちはをチラ見してくる。

 王妃様はコーラをずいぶん気に入ってくれたようで、王様を通してコーラを遠回しに俺に聞こえるような声で催促してくる。これは断れないか。

 でもまぁ、そこまで高い物でないのでカズト的には構わないが常温で置いては炭酸が時間経過する事に抜けてしまう。これは魔道具として冷蔵庫を後でミミに頼む事で解決出来るだろう。

 コーラの定期搬入+冷蔵庫を購入させる事で、とんでもない額が手元に入って来るの間違いなしだ。


「王妃様、分かりました。コーラを定期的に卸させて貰います。まだ、何処のご貴族様も飲まれた事ないので、ご自慢になる事必須でございます」

「そうでございましょう。おっほほほほほ」

 王妃様は高笑いする中でもコーラをゴクゴクと酒宴でもしてるかの様に数秒で飲み干した。その後で王族としてはしたなくゲップをしてしまった。

 慌てて口元を押さえるが遅く、周囲に王妃様がゲップをしたと知られてしまう。メイド達は笑いを一生懸命堪えてはいるが、肩辺りが小刻みに揺れてるのが分かる。

 俺も噴き出しそうになったから分かるがメイドさん達よ、堪えろよ。噴き出したら、おそらく不敬罪として最悪処刑されるぞ。

 そんなカズトの不安は的中せず、メイド達はどうにか堪えたようだ。間接的であるが、俺のせいでメイド達が処刑となれば罪悪感が半端ないしな。



「次に〝ポテトチップス〟を食べてから〝コーラ〟を飲んでみてください」

 カズトの言う通りに王様王妃様は素手でポテトチップスをパクパクボリボリと食べてから、コーラをゴクゴクと飲む。と、ポテトチップス→コーラ→ポテトチップス→コーラと風にループを繰り返す。

 予備として用意してたポテトチップスとコーラも底がつき、結局のところ王様王妃様の二人だけで食べ尽くしてしまった。クッソオー、俺も食べたかったのに。おそらく、カロリー変換したらポテトチップスとコーラだけで5日分程になる。

 俺は注意事項として、油分や脂肪とかの科学的理屈は抜きにして「食べ過ぎは太る」と言っておいたが、あの顔は右耳から左耳に抜けて二人共に聞いちゃいない。

 これは後でダイエットに効く魔道具でもミミに作って貰うか。それを売りつければ、また儲かるだろう。

次回は11月1日更新

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