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ギタイ -全テヲ飲ミ込ム者-  作者: もちのすけ三郎
プロローグ
8/42

スリー・マンと液状男(ザ・ジェル)

読んでいただきありがとうございます!

何の変哲もない、田舎の高校の屋上は、熱気が充満する戦場へと変わっていた。

「おらっ!!」

白金が、猛々しく燃える炎球を放つ。

「しっ!」

速水はそれを身をかがませてかわし、そのまま床を蹴り態勢を低く保ちながら白金との距離を詰める。

すると、白金の右半身で燃える炎が、一層大きくなり、近付く敵を焼き付くさんと構える。

「ざらぁっ!!」

白金の右腕が、身を低くしていた速水にハンマーの様に振り下ろされる。

だが、白金の右腕は、速水に届く事はなかった。

白金の右腕と速水の間に、のっぺりとしたマネキンの様な顔をした人形が体をねじ込んで、速水を炎から守っていたのだ。

「「隙」だぜ……。白金」

その人形の影から、速水の拳が飛び出した。

「!!」

完全に死角となっていた場所からの攻撃に、白金は防御ができずもろに顔面に喰らってしまう。

「がっ……!!」

白金は少し吹っ飛ばされるが、直ぐに体勢を立て直し、追撃に備える。

(今の白い「人形」……。速水の能力だろうな)

今さらだがギタイには、人間を補食しやすくするためか、どこか「超能力」とも言える力が宿っている。

「「スリー・マン」。僕の能力の名前です。覚えておくといい。」

「その余裕寂々な態度、イラつくねぇ……」

白金は3発の炎球を作り出し、速水に向かって放つ。

(奴の能力の全貌が分からない今……、取り敢えず様子見から入る……)

炎球が飛んで来ているのを見た速水の体がゆったりと揺れる。

すると、まるで蝶の脱皮の様に、背中から先程白金の炎をガードした物と同じ、身長175センチくらいで全身真っ白の、男性型の人形が現れた。

そして人形は飛んでくる3つの炎球を打ち落とすため、ビュッと言う風切り音と共に、高速のジャブを放つ。

3つの炎球全てに人形のジャブはヒットし、炎球は散々になり、消滅する。

「!」

だが、白金の炎はそう簡単には消えない。

人形の真っ白な手を黒く焦がしながら、炎は人形に燃え移っていた。

「「炎」には気安くさわるものじゃないぜ、速水。一般常識……。火傷するんだからよ!!」

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