表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギタイ -全テヲ飲ミ込ム者-  作者: もちのすけ三郎
プロローグ
3/42

プロローグ・出会い・その3

読んでいただきありがとうございます!

体の右半分に黒にも近い色を放つ炎をまとう。

何かトリックがあれば別だが、明らかに人間技ではない。

「まさか……白金……、お前も……」

「ああ、ギタイだよ」

白金は日田の目を見て、ハッキリいい放った。

「そして、お前「も」と言うことは」

「っ!」

日田はここに来て、自分の失言に気付いた。

「……はぁ、ああ俺もギタイだよ。で、どうするんだ?掃除人どもに差し出すか?」

「いや、そんな事はしねぇ。日田、俺がお前の正体を確かめた理由はただ一つ。俺の仕事を手伝ってもらうためだ。」

白金は日田をビシッ!と指差し言った。



「仕事って……なんだよ?俺がギタイって言うのを秘密にしとくかわりに手伝えって……。俺もお前の正体しってんだぞ?俺が掃除人にお前の事を言ったらお前も道ずれだろ」

「あぁ……俺はそんなちゃちぃ事には捕らわれねぇ。何故なら俺は「調整人」だからだ」

「……調整人?あの調整人か?」

日田は白金に尋ねる。

「ああ。俺の家、「白金家」は「掃除人」達と密約を交わして調整人となったギタイの家系だ。」

「調整人」。

ギタイにして、ギタイを狩る。都市伝説のように語られる存在。

力を持ちすぎたギタイや、社会に影響を与えそうなギタイ。人間とギタイの均衡を保つため、影から掃除人を支える者たち。

掃除人達からは良いように扱われ、ギタイからは毛嫌いされる。

それが、調整人だ。

「で、そんな調整人が俺に仕事を手伝えって……。お前は家系がなんちゃらでそんな血生臭い仕事に慣れてるかもしれないけど、俺はただの一般高校生だぞ。大したことは出来ないし、したくない」

「………、それじゃあ、この名前を聞いた事があるか?」

白金の言った事は、日田の言葉とどこかずれていて、話を聞いていないかの様な物だった。

「しくらあざみ」

「!その名前は……」

「ああ、お前の父親の名前だろう。離婚して名字は違うだろうがな。」

日田の表情が曇り、そして歯をくいしばる。

「どうやらその反応、あまり会って感動の再開になる……と言うことは無さそうだな」

「当たり前だ……、あいつは俺の母さんを……っと、何でもねぇ、聞き流してくれ」

「んで、そいつは……俺の家族を殺した犯人だ」

「……!」

白金の声のトーンが、一つ落ちた気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ